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人生はクソゲーだって? 本当のクソゲーを見せてやろうか?  作者: しらたま


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8/59

教えてモネ先生!

 まだだ、まだ絶望してはいけない! こんな事で絶望していたら、他にいるであろう九人のプレイヤーに申し訳がたたない! きっと彼ら彼女らは、俺と同じように死にまくっていることだろう。


 「なんか、申し訳ないな」


 「疑問。なぜ?」


 「だってさ、理由は何であれ、俺のせいでモネのようなサポーターが遅れたんだろ? きっと、他の人達も苦労したわけだしさ」


 「訂正。遅れたのは私だけ」


 「え? ジャンケンしてて遅れたんだよね?」


 「そう。不覚をとった」


 「んー? 会話が噛み合わないな。ジャンケンって相手がいて成立するよね? モネ達は、サポートに付く相手をジャンケンで選んだんだろ?」


 「そう。遺憾ながら」


 「だったら、他の九人もサポートが遅れたんじゃないの?」


 「再度訂正。私達は二十人いる。九人のサポートはすぐ決まった」


 あばばばば。俺はガタガタと震えだした。


 「ジャ、ジャンケンは、残りの十一人で?」


 「総当たり戦。だから時間が掛かった」


 十一人でジャンケン百回勝負? バカかよ! せめて奇数でできる勝負にしろよ! つーか、どんだけ俺は嫌われてんの?


 「そ、そっかぁ、まぁ、すぐにサポートが付いたからって、このクソゲーは進められないだろうし? 別にいいんだけど? いや、ホントに」


 「誰に言い訳? 疑問。そして更に疑問、クソゲーの意味の理由を求める」


 「いやいや、モネの立場からクソゲーと批判するのはできないと思うけど、これは流石にクソゲーですわ。序盤のくせに、モンスターは強くてすぐ死ぬし」


 「不可解。モンスターは簡単に倒せる仕様」


 「嘘だっ! 実際に死んでるんですけど? ワンパンですわ」


 「他の仲間に確認する。ちょっと待機」


 羽虫が両耳に手を当てながら、目を瞑る。あれで通信ができるのか。そんな技術があるなら、俺をさっさとログアウトさせてほしい。


 「確認した。仕様の変更は皆無」


 「え? つまり?」


 「モンスターは弱い」


 「いやいやいや、嘘だって! 俺が何回死んでると思ってんの? 他の人にもちゃんと聞いた? モネ達にとっては弱いだけなんじゃないの?」


 「報告。一人クリアした」


 「……嘘だろ? チートや! チートに決まっとるわ!」


 「なぜ関西弁? クリア確認は本当。レコードホルダー。主もニッコニコ」


 「えぇ、マジで? これってクリアできるゲームなの? ゲームを装った拉致監禁が目的じゃないの?」


 「心外。主はゲームに関しては紳士」


 「人間に対しては?」


 「……黙秘する」


 やっぱり拉致してんじゃねーか! 主って奴は、どうにも信用できない。信用できないが、羽虫の言葉が本当ならゲームに関しては真っ当らしい。恐らくクリアも事実だろう。

 だとすると、だ。おかしくない? クリアした奴はよほど身体能力に秀でてるのかね? それとも俺が知らない裏ワザがあるとか?


 「ねぇモネさん、この世界に魔法とかあったりする?」


 「肯定。そして疑問。なぜ自分で調べない?」


 「なによ、調べるって。ステータスと叫べってか? 残念でした~、もう確認済みですぅ」


 「え? 動揺。 再度確認する。ステータス画面が表示されていない?」


 「えっ? 勝手に動揺しないで。そういうのは伝染するんだよ。というより、普通は表示されるもんなの?」


 「肯定。チュートリアルの初歩の初歩。可能性として、何かしらのエラー。問題が複雑なので、私がオジさんを調べる」


 羽虫の目から光が放たれ、その光が俺の身体を上から順に浴びせていく。コピー機の中に入った気分だ。


 「解析完了。ステータス確認」


 おお! 魔法はなんだろう? スキルもあるかな? あ、職業とかも気になるな。

 どうやら俺の冒険が始まるようだ。待たせたな、みんな!


 「……オジさん、確認。本当に生きてる?」


 「は? 言ってる意味が分からないんだが」


 「オジさんのステータス、軒並み最低値。生存が奇跡」



 ……俺はこの世界で、何度絶望すればいいのだろうか。

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