02 新たな武器!
先ほど入ったダンジョンへと、再び足を踏み入れた。幼女としての体じゃ、ダンジョンでの視点が全く違う。それにぶかぶかなシャツなためか、ものすごく歩きにくかった。
(一旦、結ぶか)
下の部分の裾を縛り、歩き易くする。ダンジョンの地面はでこぼこしており、足が痛い。小さくなった為か、靴がかなりぶかぶかで脱いだ。
(お、最初の魔物か。ゴブリン、なら普通に倒せそうだな)
騎士をやっていたときは、剣術だけじゃなく、体術も学んでいた為、剣がなくとも体術だけで弱い魔物は倒せる。
『グォオオオオ!!』
「おらぁ!!」
ゴブリンとの距離を詰め、そして思いっきり蹴りを入れる。
ーードゴッ!!
「いったたたた……」
やはり、幼女になってしまったせいか蹴りが全く効かない。
「うぇええ……」
『グゴォオオオ!!』
「うそ!?」
予想内といえば予想内だが、全く効かないと言うのは、予想外。
襲いかかってきたが、瞬時に離れる。小さいせいか、かなり動きやすいと言うのは、いいんだが……。その分力が全くないと言うのは、かなり痛手である。
(くそ、まさかここまでとは……)
後ろに下がろうとしたところ、足に何かが当たった。地面の方を見ると、何やら石があった。ダンジョンのかけらとして石がそこら中に落ちていた。
その石を拾い、思いっきり投げつける。
———ドカッ!!
『ヴァアアアアアア!!』
「おら!」
石を見つけては投げつけ、石を見つけては投げつけ、を繰り返した。とても陰湿極まりないが、方法としてはこれがいい。
それを繰り返して、約30分程度。やっと終わった。
あの弱小魔物でさえ、ここまで苦戦するとは予想外だった。こうなると、自信がなくなってくる。一刻も早く武器を持たないと不味そうだ。
(よし、レベル2っと)
鑑定魔法内での詳細で、レベルが1から2に変わった。体力が15、魔力が250となった。だが、前の時とは全く違う。
違和感というものが、襲った。
目と鼻の先にある扉らしき形があった。もしかすると、宝箱があるかもしれない。
(よし、行ってみよう)
石の扉の前に立ち、手を当てる。ひんやりと石の冷たさがほんわかと、感じられた。
それを俺の今の体を精一杯出す。
———ギギィィィ……
「んっしょ! おぉ、宝箱発見。けどなぁ、ミミックっていう可能性も捨てきれないし……。一か八かで………」
宝箱に近づき、そーっと宝箱を開けた。どうやらミミックとかではなく、本当にお宝だったようだ。それに中身は剣。しかも、レア武器だ。
「これなんて言うんだろう。鑑定魔法で見てみるか」
鑑定魔法を発動し、名称を調べた。すると、この剣の詳細が書かれていた。
「『魔剣・レーヴァテイン』。おぉ、普通にいいものじゃん」
これさえあれば、なんとかできそうだけど……。なんか、引っかかる。こんなに都合良くレア武器が手に入るだろうか。
そう思っていると、宝箱は消え、そして魔法陣が発動した。
「まさか、罠!?」
神々しい光を放ち、眩しくて目を開けられない。魔剣を落とさないように必死に持ち、目をギュッと閉じる。
♢♢♢
次に目を覚ました時、何やら不穏な空気が流れる。
『ブゴォ』
『ブムゥ?』
(こ、この声って……)
耳にタコができてしまうほど、聞き慣れた声。ゆっくりと目を開けると、豚の顔をした巨体な体が俺の視界を覆う。
ゆっくりと見上げると、そこには二体のオークが居た。
「………ま、まじ?」
『ブモォオオ!』
『ブヒィイイイ!』
(やっぱ、罠か!)
魔剣・レーヴァテインを構え、一室に閉じ込められていたオークたちに構える。
俺の今の体よりも、かなりのデカさ。全体図を見れないほどであった。
「よし、かかってこい!」
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