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001:異世界転移する。そしてぼっちになる。

最近ブームな「ざまぁ」を取り入れたクラス転移モノを書いてみようと思って始めました。

よろしくお願いいたします。


 俺の名前は野寺間(のでらま)(くもる)

 ゲームオタクなだけのどこにでもいるフツーで平凡な高校2年生だ。


 少し変わった所があるとすれば、異世界転移に巻き込まれた事くらいか。


 まぁクラスメイト全員巻き込まれているのだから、そんなに珍しい事でもないかも知れない。


 戦争とは無縁みたいな平和な国に生まれたから俺はあまり知らなかったけど、実は世界各地では毎日のように戦争が起きていたらしい。

 だったら俺が知らないところで毎日のように異世界転移が起きていても不思議ではないよな。


「ようこそ異界の勇者さま。我らが世界アゼルローレルへ」


 登校中、いきなり地面から生えてきたトラックにひき殺された俺だが、気がつくと異世界の城にいた。

 城でなにやら王様とか護衛の騎士とかスキンヘッドのゴリマッチョなんかに囲まれていたのだ。


「ここは中央王国エンテリオン。この世界の中心であり人類の拠点となる国です」


 自ら世界の中心を名乗る中央王国とか言う大それた名前のその国は、魔王の脅威に対抗する政策として勇者を召喚したらしい。


 それが俺たちだ。


 そして勇者には神の加護……『スキル』が与えられるらしかった。


 俺たちはそのスキルの力を使って魔王とその配下である魔物たちと戦わなければならない。

 しかも魔王を倒さない事には元の世界には帰れないという。


 もちろん魔王を倒せるのは強力なスキルを持った勇者だけというワケである。


 説明を聞いただけでも勇者に与えられるスキルがこの世界にとってかなり重要なモノだと分かるだろう。


「みなさまのスキルをこのクリスタルで見極めます」


 見たことないくらい大きな水晶が玉座の後ろに鎮座していた。

 勇者が触れるとそのスキルの名前が浮かび上がるらしい。


 クラスメイトたちは恐る恐るといった様子で判定を受けたが、その結果は良好だった。


 例えば【剣の勇者】とか【剣聖】とか【超魔剣士】とか……なんか剣関係が多いな。

 とりあえず全員めちゃくちゃ強いスキルだったのだ。


 最初はノリ気じゃない様子だったクラスメイトたちもだんだんノリノリになってくる。

 褒められるのは気分が良いものだ。


 そして最後に判定した俺のスキルは【ドン!】だった。


 城の人たちが「なんで?」って顔になった。

 俺もなった。


「な、なんだ……これは?」


 何千年もの歴史を持つという王国のデータベースで調べてもスキル名から得られる情報が全くないらしい。


 多分ザコだろうと言われた。


 なぜならザコはすぐ死ぬからだ。

 すぐ死ぬとデータが集まらないからデータベースに情報が残らない。


 レアなスキルでも強ければ戦果を挙げるからそのデータが残っているハズだ。

 データがないならザコに違いないというワケだ。


 なるほど。


 勇者の中に一人だけザコが混じっていても一番偉い王様は気にしていないようだった。

 そしてその王が言った。


「はい、二人組つくってー」


 なんと勇者は二人一組で行動するらしい。

 それがこの世界の伝統だった。


「まだ勇者召喚の儀式は終わっていないのです」


 俺たちは神の試練を受け、神から貰ったスキルを使いこなして合格する必要があった。

 それが出来なければスキルの効果が最大に発揮されることがなく未開放状態となってしまう。


 スキルを使用するに相応しい人間だと認められなければいけないのだ。


「未開放のスキルで魔物と戦っても勝ち目はありません。心して試練に挑んでください」


 その試練の儀式には二人一組で挑む必要があるため、召喚された勇者は最初に二人組を作るのである。


 そして俺だけが一人余った。

 なぜなら俺のクラス、2年D組は31人のクラスだ。


 一人余るのは当然の結果だろう。


 誰もが少しでも強そうなスキルを持った相手と組みたがった。

 そして誰も俺とは組みたがらなかった。


 俺のスキル名が意味不明で弱そうだから組みたくないというワケだ。

 ……というか城の連中も「ザコ」とか言ってきたしな。


 クラスメイト達から見たら俺は間違いなく組んではいけない相手だろう。


 スキルは俺たちが持つ唯一にして最大の戦力だ。

 これから俺たちは命をかけて戦うことになるのだから、その戦力は少しでも高い方が良いに決まっている。


「野寺間は無いだろ。やっぱ底辺だな」


「この世界でもザコ認定とかウケるわ。死んでも組みたくねー」


「マジそれな。組むなら一人で行くほうがマシだろ」


「組まないと試練は受けられないだろ。良かったな、奇数のクラスで」


「それ、言えてる。巻き込まれる奴がでなくて良かったジャン」


 周囲からの冷たい視線が俺を襲う。


 俺は異世界に来て一日目でぼっちになった。

 泣きたい。

「面白かった!」

「続きが気になる、読みたい!」

「ぼっちかわいそう……!」

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