第240話 ルーシアの提案 前
「はい、そこまでにしましょうね。」
突然、手を叩く音共に声がかけられる。
二人が一触即発の雰囲気を出した直後というのもあり反応は早かった。
「ルーシアさん・・・・・・・。」
ドアを開けて立っていたのはルーシア。
丁度、エリスの様子を見に来たのだろう。
そこに雰囲気が最悪の二人の魔力反応があればどうなるか。
予想ができていたルーシアは二人の間に入ることにしたのであった。
「話は聞きましたよ。クライス君の考えも『アンリ』様の考えもね。そこでお話があります。」
「「話?」」
クライスと『アンリ』の言葉が重なる。
この状況で話とは何なのか。
クライスはルーシアがエリスの改善に何かしら役立つ情報を持ってきたと歓喜する。
反対に『アンリ』は物怖じしないルーシアに戦慄を覚える。
自らの魔力に充てられても平気な顔をするルーシアが不思議でたまらないのであった。
「ルーシアさん、何かいい方法が見つかったんですか?」
クライスはエリスの傍からルーシアに詰め寄る。
そんなクライスを宥めるようにルーシアはクライスの肩に手を置く。
「ごめんなさい。私はここにはエリスちゃんの様子を見に来ただけだったの。」
「そ、そんな・・・・・・・。」
ルーシアの言葉に絶望の表情を浮かべるクライス。
しかし。
「でも、今の二人の話を聞いて少しばかり光明が差してきたわよ。」
ルーシアの言葉に再びクライスが顔を上げる。
そこには柔らかな微笑みを浮かべるルーシアの表情があった。
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