第230話 終局 Ⅴ
「『アンリ』様、貴方の考えはよく理解できました。これから提案することに了承いただけるなら貴方の安全と秘匿を約束いたします。」
「「「「なっ!!」」」」
リリカの言葉に場の全員が息を呑む。
リリカは『アンリ』に対して条件を呑めば罪を問わないと言っているようなものだった。」
そのリリカの言葉に『アンリ』が反応する。
「ほぉ?良いのか、そのような提案をして?神の権能を失ったとはいえ元は神。契約に対する不義理は許されぬぞ?」
「それは私も同じことです。私は第三王女として、この国を代表する一族としての発言です。私の命に代えても契約は履行いたします。」
『アンリ』とリリカの睨み合いが始まる。
暫くの時間、お互いに視線を交わす。
そして、『アンリ』が再び言葉を発する。
「よかろう。提案というのを聞こうか。」
「ありがとうございます。その前に確認したいことがございます。貴方様の魔力を人形に込めるとすれば時間にしてどれ位持ちましょうか?」
「「「「「「「?」」」」」」
リリカの言葉に全員が疑問を浮かべる。
人形に魔力を込める。
そんな事をしてどうするのか。
しかも、時間も確認するとは。
全員がリリカの意図を読めずに困惑するのであった。
それは『アンリ』本人もであり、困惑の表情をリリカに向けたままで固まってしまったのである。
明日は月曜日なのでお休みをいただきます。
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