第223話 救出作戦 Ⅴ
初代を中心に暴風の風が展開される。
来るものを拒む障壁。
それを創り出している存在にクライスは視線を向ける。
「君たちはそれでいいのか?」
クライスに質問を投げかけられた二人はすぐさま返答する。
『だって、こうしないと主が危ないんだもん。』
『そうよ!!私達の主導権も握られてるの!!』
双子の精霊は口々に抗議する。
しかし、その抗議とは正反対の行動を起こす。
『避けないと危ないよ。』
『主を悲しませないでね。』
二人はクライスの心配をしながらも暴風の刃を放つ。
恐らくは抵抗をしているのであろうか若干ながら威力は低く感じる。
「まかせろ。」
クライスは『虹彩刀』を振りぬき暴風の刃を斬り裂いていく。
一歩、また一歩、と初代に近づく。
そのたびに暴風の障壁が激しくうねりと共に轟音を生み出す。
「くるなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
不意に生じた衝撃波。
それがクライスの全身を押し留める。
幾つもの衝撃波が生まれてはクライスを襲う。
全身に衝撃波を受けるクライスは傷だらけになっていく。
血も流れ、全身が痛々しい姿になっていく。
それでも、クライスの眼に宿る光は衰えを知らないのであった。
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