第212話 美醜
「どういうことだ・・・・・・・、何をした?我を斬ったのではないのか?」
自らが纏う闇が無くなり素顔を晒した『アンリ』が困惑の表情を浮かべる。
闇が無くなれば神官服を着た美丈夫でしかない。
若干の瘦せ感はあるが問題ない感じだろう。
「『アンリ』様なのですか?」
先代が震えた声で問いかける。
その声に反応した『アンリ』は振り向く。
「っ!!」
『アンリ』の顔を見た先代がエリスの顔を赤らめる。
その反応にクライスはむっとする。
すかさず、先代がフォローする。
「誤解しないでください!!私の感情であってエリスさんの感情ではありませんから!!」
両手をふり弁明する先代。
しかし、エリスの身体で反応するのだから真意がわからずクライスは不機嫌になり続ける。
そんな二人のやり取りを『アンリ』が問う。
「我の顔はそんなに変なのか?自身の美醜など気にしたことが無いのだが?」
『アンリ』の言葉に二人が固まる。
そして、ゆっくりと近づき捲くし立てる。
「自分の顔を見て美醜が判らないだと!!』
「『アンリ』様のお顔は美の極致!!それで美醜を問われるのは喧嘩を売っているようなもの!!」
「そ、そうなのか・・・・・・・・・・・・?」
二人の剣幕に流石の『アンリ』も一歩後退する勢いであった。
明日は月曜日なのでお休みをいただきます。
明後日の更新をお待ちください。
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