第207話 あと一度の頑張り 前
クライスからの拒絶。
これには先代も驚く。
幾ら、エリスの身体を使っているとはいえ拒絶するとは思っていなかったからだ。
「申し訳ありません。」
「謝らないでください・・・・・・・。」
先代の謝罪を受け取ることもしないクライス。
先代は俯きクライスから距離をとる。
流石のクライスも言い過ぎたと思ったのかバツが悪そうな表情を浮かべるのであった。
『綺麗に落としたな・・・・・・。これで『アフラ』が蘇ることもないだろう。』
『アンリ』が空気を読まずに言葉を発する。
否、空気を読んだからこその言葉だろう。
斬り落とされた『アフラ』の首持ち上げる。
「本当に蘇らないのか?」
『嘘を言ってどうする?』
「確かに・・・・・・。」
『アンリ』の言葉に納得するクライス。
しかし、それはそれとして問題が残る。
「その首や身体はどうするんだ?」
『やはり気になるか?』
「気にならないほうがおかしいだろ!!」
『アンリ』の言葉に思わず突っ込みを入れるクライス。
そのせいでまたもふらついてしまい、尻もちをついてしまった。
『消耗が激しいようだな。』
「ああ、もう戦うことはできないぞ。」
『勿論、それは判っている。しかし、もうひと頑張りはしてもらうぞ。』
「ちょっちまて!?まだ何かやらされるのか!!」
『アンリ』の言葉に意識を手放したくなるクライスなのであった。
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