第36話 パウル家の処遇
「リリカ様、お疲れ様です。どうぞ、此方にお座りください。」
パーティー会場とは別の個室に入ると九尾の守護者の皆が既に集まっていた。
「クライス、派手に戦ったな。相手も粗削りだがなかなかの実力者だったな。」
「また、新しい魔法作ったのね~。あれ、雷の槍をかなりの数を連続で射出してたわね。魔力効率どうなっているのかしら?」
「クライス君、エラブルは青い顔してたね。報酬はどうするの?もしかして、リリカが決めるのかい?」
「万が一の事を考えて控えておりましたが・・・必要なかったですね。お見事です。」
「雷なら私の魔法で防げるけど・・・あの速さは無理かな。防衛の自信無くなりそう。」
皆が其々の感想を言ってくる。
バドさんとルーシアさんはリリカ様のお世話で手が離せない様だ。
「さて、皆揃っておるな。今後の予定を話し合うぞ。」
「「「「「「「「「はい。」」」」」」」」」
「この後はお披露目じゃ。な~に、ただ立っておるだけで良いからの。ガインが隊長だから挨拶などは任せたら良いぞ。」
「お任せください。因みに副隊長は?」
「勿論、エマじゃ。バドとルーシアは相談役と事務処理じゃ。クライス、エリス、ペインは学園での護衛を、ハヤトは情報収集に専念、マーガレットはガインとエマの補佐を頼むぞ。」
「ちなみに、リリカ様の公務の場合は?順番でしょうか?」
エリスが気になることを聞いていく。
「公務の場合は基本的には全員でじゃ。近場なら3~4人で良いが辺境や国外なら全員じゃな。まぁ、学院があるから辺境や国外は今の所は予定が無いがの。国外は姉上達にお任せじゃ。」
成程、それなら人数の少ない俺達でも大丈夫だな。だって、3人は学院生だからな・・・・。
俺もまだ国外の護衛は勘弁して欲しかったんだよな。
俺が安堵の顔をしているとエリスが冷ややかな目で見てくる。
「クライス・・・・、仕事なんだから選り好みしないの。」
「いや、そう言う訳ではないんだ。ただ、国外は恥ずかしいんだよ。」
「まだ言ってるの。私なんてもう諦めたよ。早く慣れたら。」
二人で些細な言い合いをしていると、周りは微笑ましい顔で俺達を見ている。
その事に気付いた俺達は顔を真っ赤にしてお互いそっぽを向くことにする。
「それ位にしておくのじゃ。後は、パウル侯爵とエラブルの処遇じゃな。」
「そうでした!!あの二人はどうなるんですか?」
俺は、忘れていた二人の事を思い出しリリカ様に尋ねる。
「勿論、あの二人には罰を受けて貰うぞ。お父様の諜報部隊、ハヤトの情報取集、それにグーテからの資料でパウル侯爵家の隠蔽していた事柄が表に出る事になった。恐らく、現当主は降格では足りん処罰じゃな。エラブルも神殿送りなのは確実じゃな。後はお父様が沙汰を下すまで待つだけじゃ。」
エラブルのお兄さんからは隠蔽していた証拠を預かったのか・・・。それに神殿送りって相当重い罰だったっけ?確か、一生神殿で慎ましやかに生きて行かなくてはならないんだったかな。贅沢三味に生きてきたから改心するまで大変だろうな。
エラブルの今後の事を考えると身震いする。
神殿の方には悪いが俺だって少なくない欲はある。
初めから神様達に対して謙虚な信者である方々ならいいがそうでも無い者には少なからず苦痛では無いだろうか。
まぁ、考えても今の俺には関係ないから良いか。それよりもこの後のお披露目だ!!緊張してるからしっかり出来るか心配だ。
俺は、神殿の事を考えていた頭を振り、この後のお披露目に集中する事にする。
「さて、そろそろ行くとするか。主役であるわらわが何時までもいないのは不味いからの。クライス、エリス付いてくるのじゃ。後は呼び出しが掛かる迄此処で待機しといてくれ。」
リリカ様が立ち上がり会場に向けて部屋を出ようとするので慌てて後ろに回り込みついて行く事にする。
バドさんとルーシアさんがドアを開けてくれ先導するみたいなので大人しく追従してパーティー会場にむかうのであった。
明日は月曜日なのでお休みを頂きます。
楽しみにしている方には申し訳ありませんが一日ほどお待ちください。
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