第172話 衝突
『また、エリスを狙うか!!』
神が再びエリスを標的にした。
魔力の回復をしながらも警戒していたクライスは悪態をつきながらも即座に対応する。
多少なりと魔力の回復ができたことにより即対応はできた。
しかし、それでどうにかなる相手ではない。
「させるか!!」
「邪魔をするな。」
神の前に躍り出るクライス。
回復したばかりの魔力を『天羽斬』に乗せて神に対して居合を放つ。
そんなクライスを煩わしそうに神の左手が薙ぎ払う。
ガキッ!!
ぶつかり合う生身と刀身。
明らかに鳴るはずのない音が響き渡る。
音の正体は魔力同士による干渉と反発。
その証拠に二人の鬩ぎあいから生まれた衝撃と漏れ出る魔力が放電を起こす。
バチッ!!バチチッ!!
空気を燃やし、大地を抉る。
二人の鬩ぎあいは拮抗していた。
本来なら、多少の魔力の回復では神は揺るがない。
それでも、拮抗できていた。
何故なら神の意識が散漫としていたからだ。
エリスを狙いつつ周囲の警戒とクライスの相手。
如何な神とて冷静でいられなかった。
「くっ!!鬱陶しい!!!!!!!!!」
「好きにさせるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
二人の咆哮が魂が世界を揺さぶる。
世界に干渉するものが見ていることも知らずに。
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