第114話 狐
『届いた!!』
神の障壁に攻撃は防がれた。
しかし、光と闇の極光は潜り抜け神へと一撃を入れたのも事実。
そのことにクライスは笑みを浮かべる。
神も自らに対して一撃を入れたクライスを褒めている。
「ふむ・・・・・・・・、何に攻撃された?」
キンッ!!
またしても鳴り響く甲高い障壁音。
直ぐに神が意識を向けるがそこには何もいない。
首を傾げ、クライスへと問いかける。
「何をしている?いや、やはり自ら解き明かすのが楽しみか。」
問いかけたが直ぐに撤回する神。
自らの極光をすり抜けての攻撃。
それを解き明かす楽しみができたのだ。
眼に見える範囲では数多のクライスが殺到してくるのみ。
その中で明らかに隙をついた攻撃。
意識の外側からなのか、それとも見えない個体がいるのか?
神は静かに観察する。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・、そこか?」
何もない空間に振り下ろす手刀。
すると。
キーーーーーーーンッ
甲高い音と共に神の手刀が空中に固定される。
激しい火花が散ったが空間には何もいない。
なのに鍔迫り合いが起こっている。
神は涼しい顔でいる。
そして、徐々に姿を現す襲撃者。
そこには着流しを着た狐顔の人物。
身長はクライスより小さい150cm程度。
口から小さな枝を咥えている。
ピンッと立った耳とふさふさの尻尾。
こげ茶色の毛並みを逆立たせて神との鍔迫り合いを行っていた。
「もういい!!下がれ。援護する。」
数多のクライスの一人が狐の獣人に声をかけると同時に桜の花弁が神の視界を塞ぐ。
「むっ!?」
流石に鬱陶しかったのか、神は空いていた左手で桜の花弁を払いのける。
その際に、右手に感じていた鍔迫り合いの感覚がなくなった。
桜の花弁を取り除くと同時に奥へと目をやる。
そこにはクライスの横に並び立つ狐の獣人がいたのであった。
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