第104話 生誕
神の右手に牙剥く十文字。
鬩ぎあい徐々に神の魔力障壁を侵食する。
そして、その時はまたも訪れる。
グシャ!!
十文字の牙に食らい潰される右手。
盛大な音と共に撒き散らされる鮮血。
食い千切られた右手を眺めながら即座に後退した神。
食い千切られた右手が地面に落ちる。
「ハッハハハハハ!!流石だ!!我が右手を喰らうか!!だが、迂闊な事をしたぞ?」
愉快に笑い飛ばす神。
自らの右手が無くなったと言うのに平気な顔をしている。
そして、神が言う『迂闊な事』。
それが判明した。
即座に修復していく神の右手。
食い千切られた箇所が再生していく。
再生という言葉では生ぬるい。
まるで食い千切られたことが無かったかのように綺麗に元通りとなる。
そして、地面に落ちた元右手が音を立てて泡立つ。
ゴボッ!!ポコッ!!ゴボボボッ!!
鮮血の海と共に泡立つ右手。
膨れ上がり一つの巨大な泡と化す。
そして、その泡が弾け飛ぶ。
パァァァァァァッン!!
『ギュアァァァァァァァァァァァァァァ!!』
弾け飛んだ泡の中から鳥の鳴き声に似た奇声を上げる者。
鳥の頭を持った人型の何かが鮮血の海より生まれる。
明日は月曜日なのでお休みをいただきます。
明後日の更新をお待ちください。
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