第25話 着替え
お待たせしました。一日ぶりの更新再会です。
楽しんでいってください。
昨日の騒動から一夜が明け、今日はリリカ様の誕生日パーティーの日だ。
俺とエリス、そしてバドさんとルーシアさんの四人は王宮からの迎えの馬車に乗り込みリリカ様の誕生日パーティーの会場であるリリカ様専用の別宅に向かう。
別宅に到着すると正面玄関では無く、裏口に馬車を止めて関係者用のドアから中に入る。
「クライス様とエリス様は此方の部屋でお待ちください。バド様とルーシア様はリリカ様がお呼びですので此方へどうぞ。」
俺達は、バドさんとルーシアさんと別れて用意された部屋に入る。
部屋の中は広く何故かカーテンで二つに仕切られていた。
「うん?何で部屋が仕切られてんだ?」
「そうだね。何でだろう?そもそも、私達はこの部屋で何するのかな?」
二人して困惑してると何時の間にか部屋に居たメイドに声を掛けられる。
「「お待ちしておりました、クライス様、エリス様。」」
「「えっ!?」」
メイドは俺達が驚くのも気にせずにそれぞれの仕切りに案内する。
「クライス様は此方に。」
「エリス様は此方に。」
訳も判らず、別々に仕切りの向こうに案内される。
「それでは、今日はご用意してあるこちらの服装に着替えて貰います。」
「この服ですか?」
「はい。この服は九尾の守護者の制服と聞いております。」
「制服なんてあったんですか!?」
「当たり前です!!今日はリリカお嬢様の誕生日でもあり、皆様のお披露目の日でもあります。そのような大切な日の服装をご用意してるのは当たり前です!!」
必死の形相で捲し立てるメイド。
その勢いに僅かに後退ってしまう。
「さぁ!!着替えましょうか。大丈夫です。お手伝いさせていただきます。」
「い、いや。自分で着れますよ・・・。」
「何を仰いますか?今日の服装を完璧に仕上げるために幾度となく準備してきた私を無下にするのですか?」
「い、いやそう言う訳では・・・。」
「では、私が着せるのは問題ありませんね。さぁ、上着をお脱ぎください。」
「お手柔らかにお願いします。」
メイドの鬼気迫る表情に断ることが出来ず、為すがままにされる俺であった。
「完璧です!!クライス様の今の格好は最高です!!」
メイドがやり切ったという表情で額を拭う真似をする。
俺の格好は黒を基調とした軍服だが、右腕の一部に金と青の二本のラインが入っており背中には九本の尾を持つ狐が盾を持つ絵が描かれている。
「何か、背中が派手じゃないですか?」
「それでいいのです。皆様の所属が何処なのかが一目で判る服装です。これでも大分改善されたのですよ。」
「これで、改善されたのか・・・。」
俺が苦笑いを浮かべていると隣から着替えたエリスが出てくる。
エリスの服装も俺と変わらない装いだがズボンでは無く、膝下のスカートであった。
その姿に、見惚れていたのかエリスに声を掛けられるまで茫然と眺めているだけだった。
「クライス、どうかな?」
「似合ってるよ。格好いいね。何時もと雰囲気が違って凛々しい感じだよ。」
「クライスも何時もと違って逞しく見えるよ。」
お互いがお互いを褒める。二人のメイドは何度も頷くだけで何も言わない。
しかし、その表情はとても良い物を見ましたと言わんばかりの表情だった。
そして、暫くの間ソファーに座り時間を潰していると部屋にリリカ様とお付きのメイド達が現れる。
「お~~~!!二人とも似合っておるぞ。」
リリカ様の服装は誕生日パーティーに合わせて、淡い水色を基調として白のリボンが所々に散りばめられた豪華なドレス姿であった。
「リリカ様、綺麗・・・。」
エリスが蕩けた顔でリリカ様のドレスを見つめる。
確かに、綺麗だな。何時もの簡易なドレスやワンピース姿とは違って新鮮だな。
俺もエリスと一緒になってリリカ様を見つめていると、その視線に気づいたのかリリカ様が笑顔になる。
「何じゃ?わらわの服装がそんなに気になるか?幾ら、わらわが綺麗じゃからと言って惚れるなよ。エリスを泣かせるような事はわらわが許さんぞ。」
「なっ、何を言ってるんですか!?ただ、綺麗だなって見てただけですよ。それにエリスは関係無いじゃないですか。」
「はっははは。そんなに必死にならなくても良いぞ。揶揄っただけじゃ。緊張は解れたか?」
「えっ!?」
「何じゃ?気づいておらんかったのか?おぬしの顔が引きつっておったぞ。」
「そうでしたか・・・・。ありがとうございます。」
「まぁ、この後が更に緊張するがの。」
「えーと、どういう事でしょうか?」
「この後、二人はずっとわらわの後ろに付いて貰う事になっておる。二人は、わらわの専属の護衛として紹介するからの。」
「「えええええええええ!!」」
俺とエリスの叫びが部屋中に響き渡る。
その驚きにケラケラと笑うリリカ様と苦笑いを浮かべる二人のメイド達であった。
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