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精霊と混ざりあった少年  作者: 田舎暮らし
第2章 魔法学院 騎士団設立編
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第22話 一触即発 前

「退いてくれ!!通してくれ!!」


俺は人混みを掻き分けてエリスの下に急ぐ。


声からして、誰かに無理やり連れていかれそうになってるな。リリカ様が近くにいるんじゃないのか?


焦る俺は人混みを掻き分ける力が強くなってしまう。


「痛っ!!」

「何だ!?」


周りに迷惑かけるが今は仕方ない。急がないと!!


人混みを掻き分けやっとエリスの下に辿り着く。

そこにはエラブルに左手を掴まれ、無理やり連れて行かれそうになっているエリスがいた。

その場面を見た俺は周りの取り巻きを押し退け、エラブルの手を力任せに叩き落とす。


「貴様!!エラブル様に何て事を!?」

「不敬だぞ!!」

「何、エラブル様の邪魔をしているんだ。」


周りの取り巻きが俺の行動を非難する為に捲し立てる。


それを意に介さないでエリスを背中に隠す。


「エリス、大丈夫か?」

「クライス。ありがとう。」


俺の背中でエリスは涙目になり震えていた。


その姿を見て俺の怒りのボルテージは上昇しっぱなしだっった。


こいつら、エリスに何してくれてんだ!!

前もそうだったが、選民意識の強い貴族の子息は糞ばかりだな。


俺が怒りで顔を歪めているとエラブルが痛みから復活したのか顔を上げて俺を見る。


「いきなり酷いじゃないか!?何をするんだい?」

「はっ!!それ、本気で言ってるのか?」

「本気も何も君の行動の意味が解らないんだよね?僕が彼女を連れて行くのを何故邪魔するんだい?」

「エリスが嫌がっているからだ!!それとも、お前には嫌がる女性に見えなかったと言うのか?」

「ハハハハハ。彼女が嫌がっていた?この僕のお誘いだよ?断る女性がいるとは思えないんだけどな。」

「目の前にいるだろうが?お前の眼は節穴か?エリス、こいつについて行きたかったのか?」

「そんな訳ないでしょ!?どうして見ず知らずの男性について行かないといけないの?強引だし、服装は変だし、取り巻きに囲まれてないと何もできない様な人だし。そもそも、この人みたいに自意識過剰な人は嫌いだわ!!」


俺の背中に隠れているからか、辛辣な事を捲し立てるエリス。

聞いている俺でも怒りが落ち着き可哀そうになってくる。

そんな辛辣な事を言われたエラブル君は・・・。


「君はそんな汚い言葉を使う子じゃ無いだろう?ああ、恥かしいんだね?僕と言う選ばれた男に誘われたから。さぁ、そんな男の後ろから出てきなさい。僕と来ればこの後の授業も免除されるから一緒にお茶でもしようか。」


全然、気にしてませんでした。

鋼の心を持ってるのか?それとも、照れ隠しと捉えてるのか?どちらにしろ自分本位にしか物事を考えれない男みたいだ。


「お断りします!!」

「ふーーー。君も強情だな・・・。所詮は平民の男だよ。そんな男より僕の方が魅力的だよ?僕の名前はエラブル・フォン・パウル。パウル侯爵の次男だよ。ここまで聞けば判るでしょ?僕は選ばれた人間なんだ。君の前にいる平民とは天と地ほどの差があるんだよ。」


うわぁ、ここまで堂々と選民意識を自慢できるのは凄いな・・・。しかも、次男だろ?嫡男じゃないから侯爵を継げる訳でも無いのに何で偉そうなんだ?


俺とエリスが困惑の表情をしていると気を良くしたのか、更に饒舌に自分の選民意識を語りだす。


「更に僕は将来のマルス王国を背負っていく人物の一人となるんだ。今から僕と懇意にしておくのをお勧めするよ。君の容姿なら僕の側室ぐらいにはなれるだろう。どうだい、夢のある話だろ?」


マルス王国を背負う人物ね~~。無理だろう!!リリカ様が許すとは思えないな。


「どうしたんだい。何か言ってみなよ?」

「ただ呆れていただけだ。侯爵家の息子って言ってるけど次男だろ?嫡男でも無いお前は侯爵の後を継げないじゃ無いか。それに、将来マルス王国を背負っていくって言ってるけど俺より弱くて頭の悪いお前では破滅の道を背負うだけだろ?貴族の子息ならちゃんと現実を見ろよ。努力なんてした事無さそうなお前では一生無理だろうな。そもそも、学院では権力を振り翳すのは駄目なんだろ?そんなんだからエリスにここまで嫌われるんだよ。」


俺が捲し立ててエラブルを酷評する。

その言葉にエラブルの頭は処理が追い付かないのか、時間をかけて俺の言葉を理解していく。

そして、理解できると顔を真っ赤にして憤怒の表情を浮かべる。


「平民如きが!!僕が優しくしていれば付け上がりおって。自分が何を言ったのか理解しているのか?貴族である僕に向かって暴言を吐いたんだぞ!?不敬だぞ!!!」

「いや、お前は貴族じゃ無いだろ?貴族なのは父親であって、お前はただの次男だ!!嫡男ならいざ知らず、次男であるお前は正式には貴族じゃ無いだろ。」


俺からの反論が気に入らなかったのか更に癇癪を起すエラブル。

鼻息を荒くし今にも飛び掛かってくる気配だ。


はぁ~~、馬鹿の相手は疲れる。リリカ様は王国の恥部って言ってたけどその通りだな。


俺がリリカ様の言葉を思い出してると、俺が無視をしていると思ったのか、我慢の限界が来たようだ。


「お前ら、こいつを押さえつけろ。僕に不敬を働いた報いを受けて貰う。女は丁重に扱えよ?後で遊んで貰うんだからな。」

「「「「わかりました。」」」」

「ひっ!?気持ち悪い!!!」


エラブルの命令に答える取り巻き連中。

その命令内容と醜いエラブルの笑顔に嫌悪感を示すエリス。


俺も同意見です。そんな命令を良くできるな。そして、舌なめずりするエライブは本気で気持ち悪かった。


俺とエリスを取り押さえるために次第に距離を詰める取り巻き達。

ジリジリと壁際に追いつめられる俺達。


と言うか、これだけ騒いでるのに教員の一人も来ないのな。周りの人達も見てるだけだし・・・・。期待できないな。そういえば、ペイン様は?一緒にいた筈だけど何処言ったんだ?


周りの状況を確認しつつ、どうやってこの状況を切り抜けるか思案していると、集まった人混みを掻き分けながら聞きなれた声が聞こえてくる。


「そこ迄です、エラブル・フォン・パウル!!それ以上は私が許しませんよ!!」


この騒動を収めるのに最適な人物がペイン様と共に現れる。

リリカ様の表情は何時もと違い、冷たい眼差しと有無を言わせない王族の覇気を纏う。

仲裁の言葉と共にエラブルと取り巻きを睨みながら此方に近寄ってくるのであった。

はい、エラブル君が満を持して登場!!!

安定の作者ご都合主義満載の貴族の子息様です(笑)

この後のエラブル君の処遇はどうなるのか?

クライスとエリスはどうなるか?

今後の更新をお楽しみに。





本作『精霊と混ざりあった少年』を読んでいただき誠にありがとうございます。



『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。



感想もお待ちしています。(メンタルは弱いので誹謗中傷は控えていただけるとありがたいです。)



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