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精霊と混ざりあった少年  作者: 田舎暮らし
第2章 魔法学院 騎士団設立編
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第7話 報告

「わらわが出た後にそんなことがあったのか。」

「はい、エリスがお気に入りの様でしつこく誘ってきましたね。」

「正直、気持ち悪かったです・・・・貴族の子息が皆アーカム様みたいなのでは無いと改めて実感しました。」

「そこらにおる有象無象のアホな奴らと一緒にしてはアーカムが可哀そうじゃぞ。ウースの一族は代々民を大事にして自らには厳しい。我々王族が信頼をおく誇れる臣下じゃな。」


リリカ様が他の貴族の子息を貶すのは珍しいな。それほど腹が立っているんだろうか?


俺とエリスは教室での出来事をリリカ様に報告した。

報告を聞いていたリリカ様は初めは驚き怒っていたが男の容姿を聞くと呆れと納得が入り混じった声を出して身体をソファーに預けた。


「しかし、あやつも思い切ったことをするのー。まだ、わらわとの関係性も判らず手を出そうとするとは・・・・余程エリスが気に入ったと見えるな。」

「リリカ様はその男を詳しくご存じなんですか?」


俺の質問に深い溜息と共に答えが返ってきた。


「はぁーーーーーー。多分じゃが、その男はエラブル・フォン・パウル。パウル侯爵の次男じゃよ、あやつは女遊びが酷くて有名じゃ・・・・わらわの予想は多分では無く、ほぼ確定じゃよ。見眼麗しい女性なら年齢等関係なく手を出す程の色情狂いじゃ・・・王国の恥部の一つと言っても良いぐらいじゃな。」

「そんなに酷いのですか?」


リリカ様の酷い言い様に自分の頬が引くついてるのが分かる。

まさかリリカ様が王国の恥部と比喩する程とは思わなかった。


「それだけでは無いぞ。自分より上の権力・・・王族や公爵の身内なら絶対に手を出さん。自分より低い爵位の子女には片っ端から声を掛けておる。流石にまだ、貴族相手には強引な手は使っておらんようじゃが・・・爵位を持たぬ王国民は何人泣かされておるか判らん。」


なんだそれ・・・。


俺は呆れで声が出なかった。

流石に想像を絶する被害者の数に驚きより呆れが先に出てしまったようだ。

エリスを見ると手で口を覆い信じられないと言う顔をしている。


「その行動自体が酷すぎて今は調査中です。父親のパウル侯爵も裏で色々行動しているようですので。貴族全員が清廉潔白では無いにしろ少々やり過ぎたのです。」


リリカが王族特有の覇気を纏い冷たく言い放つ。


うわーーーー、リリカ様が真面目だ・・・・。相当頭にきてるんだろうな。


「安心してください、今回の事もお父・・・国王には報告しておきます。国王も貴方達の事情を知る人物ですので最大限の手助けはしてくれるでしょう。」

「「ありがとうございます。」」

「ふふふふ、当然の事ですよ。さて、暗い話はこれで終わりじゃ。今日ここに来てもらった要件を終わらせんとの。」


リリカの瞬時の雰囲気の切り替えに呆気に取られる二人。

二人が呆気に取られてる間に席を立ち応接室を出ようとするリリカ。


「何をしておる?行くぞ。」

「待ってくださいリリカ様。」

「ふぇ!!!あ、今行きます。」

「ははは、まだ慣れんようじゃな真面目なわらわは。しかし、今日の要件は更に真面目な話になるので身構えて置くのじゃぞ。」


リリカの忠告に気合を入れ直して応接室を出る二人であった。

はい、本格的に名前と爵位が登場しました。

エラブル君はこの後のお話のキーマンになってます。

決して咬ませ犬じゃないですよΣ(゜Д゜;≡;゜д゜)

今後の彼の動きに期待してください(笑)


本作『精霊と混ざりあった少年』を読んでいただき誠にありがとうございます。



『面白い!』、『楽しかった』と思って頂けましたら、『評価(下にスクロールすると評価するボタン(☆☆☆☆☆)があります)』を是非宜しくお願い致します。



感想もお待ちしています。(メンタルは弱いので誹謗中傷は控えていただけるとありがたいです。)



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