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精霊と混ざりあった少年  作者: 田舎暮らし
第2章 魔法学院 騎士団設立編
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第3話 教室

下宿先から歩いて15分程二人は学院に到着する。


「やっぱり今日は人が多いな。」

「入学式だから家族で来てる人が多いよね。」

「そうだね、本当なら父さんや母さんにも見て貰いたかったな。」

「手紙でも書いてたけど忙しいから仕方ないよ。学院では長期休暇があるからその時に家に帰りましょ。」

「そうだね、もう二年は帰って無いから久しぶりに会いたいな。」

「久しぶりに母様や父様の料理が食べたいな。」

「『ラルフ』にも行きたいんじゃない?」

「行きたいよ、パンケーキも食べたいもん。」

「ははは、王都ではあんまり美味しい所なかったみたいだね。」

「美味しい所はいっぱいあったよ。でも・・・『ラルフ』が一番かな。」


他愛無い会話を織り交ぜながら校舎に向かって歩いていく。

様々な身分の人たちが同じ方向に歩いている。

家族と来ている者、俺たちと同じ様に一人か友人達と来ている者等様々だ。


「さて、リリカ様はもう来ているんだろうか?」

「来てるんじゃないかしら。学院の入り口で王家の馬車を見かけたわよ。」

「え!気付かなかったんだけど。」

「端の方で止めてたから裏口とかから入ったんじゃないかしら。ほら、リリカ様は王族だから。」


そうか、王族が正面から来たら騒動が起こるよな。

じゃ今日は練兵場までリリカ様とは会わないのかな。


「どうしたの?」

「いや、午後までリリカ様とは会わないのかと思ってね。」

「新入生の手続きはこちらです。手続きが御済の方は校舎にお入りください。」


学院の先生だろうか、大声で生徒たちを誘導しているな。

そういえば俺たちは受付してなかったな。


「受付に行こうか。」

「そうね、校舎にも早く入りたいわ。」

「すいません。俺たち新入生です。」

「おう、おめでとう。ようこそ魔法学院へ。名前を教えてくれるかな。」


気さくな感じな先生だな。こんな先生なら授業とか楽しそうなんだけど。


「クライスと言います。」

「私はエリスです。」

「クライスとエリスだな。二人の教室は取り敢えずAクラスだな。

「「取り敢えず?」」

「それは入学式が終わり次第説明する事になっている。」

「わかりました。では教室に向かいます。」


なんか腑に落ちないな。入学式後に何かあるのか?

首を傾げながら俺たちは教室に向かうことにした。

教室は校舎に入って直ぐの場所であり中に入ることにする。

中に入ると既に数名の生徒が集まっており各々のグループで話し合っていた。

入り口で辺りを見渡していると教室の奥から声を掛けられる。


「クライス、エリスこっちじゃ。」

「「リリカ様!!!」」


俺たちは教室の奥で座っていたリリカ様に近づく。


「何をそんなに驚いておる?同じ同級生なのだから教室が一緒なのは当たり前じゃ。」

「いや、絶対何かしましたよね?新入生の数と教室の数から考えておかしいでしょ。」


俺が小声でリリカ様に尋ねると物凄い笑顔で頷く。


「当たり前じゃろ、おぬし達の身体の事を考えたらわらわと同じクラスなのは当たり前じゃ。」

「えええええ、それって大丈夫なんですか。」

「安心するがよい。学院長はわらわと同じ研究者グループでおぬし達の身体の事も理解しておる。」

「なら良いんですが・・・そういえば入学式後に何かあるみたいですが知っていますか?」

「入学式後か?それなら学部選択じゃの。」

「「学部?」」

「何じゃ、バドに聞いておらんのか?」

「何も聞いていませんよ。エリスは?」

「私も聞いていません。どんな学部があるんですか?」

「ふむ、バドには後で話を聞くとして学部じゃな。なーに難しく考えることは無いぞ、学部は二つに分かれるだけじゃ。」

「二つですか?それなら僕達は同じ学部を選びましょうか。」

「いや、クライスはわらわやエリスとは違う学部を選ぶのじゃ。」

「え!!!何でですか?」

「それはの・・・」

「そろそろ時間だ、移動するぞ。」


その時、先生が教室のドアを開け教室の移動を促す。


「この話はまた後でじゃな。安心せい、おぬしでも納得のいく話じゃよ。」

「わかりました。」

「よろしい!!では、移動するかの。」


リリカ様が席から立ち上がり教室を出ていく。

その後ろをエリスと二人で追いかけるのであった。

本作『精霊と混ざりあった少年』を読んでいただき誠にありがとうございます。



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