第2話 朝食と言付け
俺が風呂から出るとエリスが二階から降りてくる。
「あら、お風呂はもういいの?」
「エリスが入ると思って出てきたんだよ。」
「そうなの?もう少しくらいゆっくりしてたらいいのに。」
「エリスも準備が必要でしょ?女性は時間が掛かるんだから。」
「それは思っても口に出さないの。本当にデリカシーが無いんだから!!」
思っていることを言ったらエリスに怒られた。
時間が掛かるのは本当だし、家族の様なものだから少しは大目に見てくれても良いんじゃないか。
エリスは頬を膨らませながら風呂場に向かう。
俺は二階の自室に足を運び入学式に備えて制服に着替える。
「さて、これからこの制服を着て学院に通うのか・・・少し動きにくいけど仕方ないか。」
制服に袖を通し自分の身体を動かす。
制服は身体のサイズより少し大きめに作られている為動きが阻害される。
制服に着替えたら、少しの間本を読み時間を潰す。
コンコン。部屋のドアが叩かれる。
「クライス、朝食を食べましょ。」
「わかった、今行くよ。」
エリスに呼ばれたので読んでいた本を棚に戻し一階に降りていく。
「さあ、皆揃いましたね。では朝食をいただきましょうか。」
「「「いただきます。」」」
今日の朝食はパンと野菜スープ、それと何時もより多めに盛られた厚切りベーコンと目玉焼きだ。
流石は入学式当日!!何時もよりベーコンが多い。ルーミアさんは流石だな。
「どうですかクライスさん?今日の朝食は奮発しましたよ。」
「最高です!!!今日は何が来ても大丈夫です。」
「本当に単純なんだから・・・。」
「ふふふ、クライス君らしくて良いじゃないですか。」
三人三様の感想を言われる。
エリス・・・単純とは失礼だぞ!!肉があれば喜ぶのは男の性だ!!
心の中でエリスに反抗しながら朝食に集中する。
何時もより豪勢な朝食に舌鼓を打つ。
「あーーーー、美味しかった。ごちそうさまでした。」
「お粗末様でした。直ぐに学院に向かわれますか?」
「エリスは準備大丈夫?俺は何時でも行けるよ。」
「私は一度部屋に戻って来るわ。直ぐに降りてくるから玄関で待ってて。」
エリスは朝食を食べ終えると足早に自室に戻る。
俺は玄関でエリスを待つために席を立つ。
「クライス君、今日は帰ってきたら直ぐに練兵場に来るように先程言付けがありましたよ。」
「え!!!!いつの間に?」
「先程、ご入浴の間に通信具より連絡が。リリカ様からの直接連絡なので大切なお話があるのだと。」
「わかりました。入学式が終わったらエリスと行ってきます。」
「私達は先に練兵場で待っております。」
玄関でバドさんと話していると二階からエリスが降りてくる。
「お待たせ。どうしたの?」
「ああ、リリカ様から午後に練兵場に来るよう言付けがあったんだよ。」
「そうなの?なら大切な話ね。普通の事なら学院で言われるだろうから。」
「だから、午後は練兵場に行くよ。」
「わかったわ。今日も予定が一杯ね。」
「学院が始まるからもっと大変だと思うけど・・・。」
「仕方ないわよ。リリカ様が私達の為に動いてくれているんだから感謝しないと。」
「そうだよね・・・。さて、学院に行こうか。」
「「バドさん、ルーシアさん行ってきます。」」
「「いってらっしゃい。」」
バドさんとルーシアさんに見送られながら家を後にする。
これからの日常が忙しくなるのが目に見えている。
溜息を吐きながら俺はエリスと学院に向かって歩いていくのだった。
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