20歳も年下の学生に恋をした
教授が恋を自覚
よろしくお願します。
真面目で物静かだが
物怖じせず目端が良く効き気づかいができる。
高身長であれだけ顔が良ければ
さぞかしモテる事だろう。
珍しく1人でいるところを呼び止め
専攻教室でプロジェクト指導をする。
勉強熱心なのでついかまってしまう。
頼まなくとも私好みの珈琲を上手に入れてくれる。
「母や姉に仕込まれましたから」
家では父親と息子が珈琲係だそうだ。
父親や兄も寡黙でつくすタイプだと苦笑しながら言っていた。
両手でカップを持って珈琲を飲む
可愛い仕草なのに
その視線の熱さに勘違いをしてしまいそうだ。
論文資料が足りないと言う
金曜日なので連れ帰り
うちの書斎で探す事にした。
呑みに付き合わせて泊まって頂こう。
酒屋に寄って酒の好みも聞きだそう。
酒屋でもスマートに買い物をさせてくれる。
お陰で探していた麦焼酎、百年の孤独と
芋焼酎、森伊蔵を見つけた。
はたと荷物が多過ぎだと気がついたが
「大丈夫ですよ。お持ちします」
頼もしい事に笑顔で言われた。
夕飯の支度をするのを手伝うからと
場所をあけるように促された時
腰に手をあてられて
声が出そうになる。
この若さで“天然のタラシ“のようだ。
風呂上がりにウイスキーをロックで用意する。
香りが良いが度数が高いので
私には蜂蜜を入れて
彼には塩の花を
気が付か無い程度数粒入れ
飲みやすくして
酔ってもらう事にした。
いつの間にか寝てしまったようだ。
恐ろしい事に彼に腕枕をさせていた。
どうしようかと思っていたら
彼が起きてしまった。
仕方なく寝たふりをしていたら
そっと腕をぬいて
私の額に触れるか触れないかの
キスをして行ってしまった。
ここに来て初めて
私の恋心と彼の好意に気がついた。
20歳も年下の学生に恋をした。
朝食を作る彼を愛でる。
彼が用意した珈琲を飲みながら
これからの事を考える。
お読みいただきありがとうございます。
誤字等、ありましたら申し訳ございません。
金魚の話し
うちだけでしょうか?
手を入れると
つつきまわされるのは。(ドクターフィッシュではない。和金です)