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ひとりぼっちの少女と、虚影の魔王  作者: 遠野九重
前編 わたしがひとりぼっちだったころ
1/25

プロローグ

本作には、やや陰惨な要素が含まれます。



 わたしが小学生のときの話です。


 お母さんは外で働いていて、帰ってくるといつもイライラしていました。

 お酒を飲んだあと、大泣きしたり、お皿を割ったり。

 きっと職場でつらいことがあるのでしょう。

 家で、いろいろなことを、します。


「母さんはいつあんたを捨てたっていいんだからね」


 煙草の匂い。

 ジュウ、と焦げる音。

 その熱。

 

「わざわざ育ててあげてるの、感謝してよ、感謝。それともあの男と同じなの? 恩知らずなの?」


 わたしの家にはお父さんがいません。

 だからお母さんはひとりで子育てをしないといけなくって、きっと、すごく辛かったんだと思います。


「世界にはあんたより辛い目に遭ってる人がたくさんいるの。そうならずに済んでるのは母さんのおかげなんだから」




 

 ――わたしはノースリーブの服を着ることができません。


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