その1
さて。
皆さんは「世界の始まりの日」という、某アニソンの冒頭みたいなタイトルのゲームをご存知だろうか。
そう、発売時ちょっと話題になった、あのゲームだ。
シナリオの分岐が多く、エンディングも50近い。
しかもシナリオライターが大人気ラノベ作家だったこともあり、予約数はかなりの数だったらしい。
しかし。
このゲーム——とんだクソゲーだったのだ。
どのエンディングも全部バッドエンド。
国は滅ぶは、仲間もヒロインも死ぬは。
主人公に至っては全編共通で死亡。
その上、戦闘でhpがゼロになったキャラは復活できず、場面ごとに追悼シナリオが入るという徹底ぶり。
あれで何度セーブ地点からやり直したことだろうか。
シナリオ書いた作家はその後、
「現実はままならないけどゲームなら、とか言ってる奴らに、ゲームもままならないんだって思い知らせてやろうと思った」
とかブログに書いて炎上させたらしい。
ゲームなんだからままなれよ!って話だ。
まぁ、俺は逆に次はどんなバッドエンドが来るものかと結構楽しんだ。
シナリオの多さは本当に凄かったし、人気作家なだけあって、内容もかなり面白かったしな。
だけど……だからと言って、その主人公として生まれたくはなかったんですけど!?






