第二章 第二回進級試験 その五
所々にAI(名前や誤字脱字の修正など)を使っているため、完全に自分作の作品ではありません。どうか暖かく見守ってください。
闇に飛び込んだ瞬間、カイトの視界は反転し、不快な浮遊感が全身を包んだ。 着地した先は、学園の演習場を反転させたような場所だった。カイトとアルバートが着地したした周辺にはなかったが、周りの床には紫色の粘液が張り付いていた。
「……アヴァン! エルド!!」
カイトは立ち上がり、すぐに叫んだ。 時計塔の瓦礫の影に、アヴァンとエルドの姿を見つける。二人は魔力を使い果たし、肩で息をしながら倒れ込んでいた。
「カイト……? アルバート先生……?」
アヴァンが顔を上げる。その周囲には、無数の「敵」が蠢いていた。 だが、それを見たカイトは思わず動きを止めた。
「……は? スライム……?」
そこにいたのは、学園の教師が言っていた「結界を食い破る見たこともない魔物」などではなかった。どこにでもいる、魔物の中でも最弱とされるスライムの群れだった。 アヴァンとエルドは、この大量のスライムを相手に、魔力が枯渇するまで戦わされていたのだ。
「下がっていろ、カイト!」
アルバートが剣を抜き、スライムの群れを一掃していく。先ほど投げ入れた小瓶の効果か、彼の剣は一振りで数十体のスライムを蒸発させていく。
「助かりました……でも、変なんです。このスライム、倒しても倒しても、穴の奥から無限に湧き出してきて……」
エルドが弱々しく言葉を添える。 アルバートは「気にするな。増援を呼んだ甲斐があったということだ。」と短く答え、救助活動を優先した。
しかし、カイトの脳内では、バラバラだったパズルのピースが急速に組み合わさっていった。
(おかしい。結界を内側から壊すような魔物が、なんでスライムなんだ? 教師の報告と食い違いすぎる。……それに、本部の対応が早すぎた。アルバートさんは、まるで『ここへ来る理由』を待っていたみたいだ……)
カイトの思考が加速する。 イリスがリアリンさんから聞いた『本部の防衛網が内側から削られているような感覚』という話。 そして今、本部で最も実力のある聖騎士の一人であるアルバートと、精鋭の小隊がこの学園に誘き出した。
(まさか、こいつらは囮……!? 目的はアヴァンたちじゃない。アルバートさんたちを本部から引き剥がして………!!!!)
冷や汗がカイトの頬を伝う。 魔王軍の狙いは、最初から「聖騎士エリシオン支部」そのものだったのだ。
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