第一章 三人の特訓 その二
所々にAI(名前や誤字脱字の修正など)を使っているため、完全に自分作の作品ではありません。どうか暖かく見守ってください。
イリスがエリシオン支部で過酷な特訓に励む裏で、学園では夏休み前の進級試験の練習が始まろうとしていた。特にアヴァンとエルドにとって、この試験は単なる成績を分けるものではなかった。上位十二位に入り、大魔法使い見習いの資格をもう一度得るための、運命の試練だった。
学園の魔術師棟の奥、巨大な円形の訓練場には、アヴァンとエルド、そして他の多くの生徒たちが集まっていた。彼らの視線の先には、実技試験の相手となる、中級魔物が放たれた結界が設置されている。
「緊張するね、エルド……」
アヴァンは、胸に手を当ててそう呟いた。顔色は少し青いが、その瞳の奥には、イリスと交わした夜空の誓いが宿っている。
「大丈夫なはずですアヴァンさん。もう、弱かった頃のあなたじゃないはずです。あなたの風と闇の魔法は、この学園で最も強力ですから。」
エルドは、微笑みながらも、その言葉にはどこか冷たい確信が滲んでいた。彼自身も、この試験に懸ける思いは強い。大魔法使い見習いとして中都へ行くことが、計画上、必須だったからだ。
そして、練習が始まった。
アヴァンは、最初の試練として、鋼の皮膚を持つ「アームド・ゴーレム」と対峙した。かつての自分なら、その巨体に怯え、逃げていたかもしれない。
しかし、今の彼女は違う。
「私、もう、逃げない!」
アヴァンは、目を閉じ、体内の風の力と闇の力を融合させた。両手が青と紫のオーラに包まれる。
「闇と風よ、地上を飲み込め!ヴォルテックス・エンド!」
アヴァンの周囲に、風と闇が渦巻く巨大な竜巻が発生し、ゴーレムを巻き込んでいく。竜巻は、ゴーレムの鋼鉄の皮膚を削り取り、その核を粉砕した。
「やった……!」
アヴァンは、安堵の息を漏らした。彼女の覚醒した力は、学園の教師たちをも驚かせるものだった。
エルドも、完璧に練習をクリアしていく。彼の魔術は、一見すると派手さはないが、緻密な計算と正確な詠唱に裏打ちされた、無駄のない魔法だった。
「今のところ、何とかなりそうですね!」
エルドは、笑いながらアヴァンに話しかけていた。
「ええ。これならリリィやカイト、イリスにも追いつけそうだわ!」
アヴァンも、笑いながら返答した。
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全身をマントで覆っていた誰かが、二人の活躍を遠目で見ながら、静かに通信魔法の石に手を触れた。
(計画通り。これで、すべてが、次の段階へ進む……)
その人が報告を送った先は、イリスが特訓に励む聖騎士本部の、さらに奥深く。イリスは知らなかった。自分のすぐ傍で、既に魔王軍の計画が実行に移されようとしていることを。
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