第三章 異次元からの迷い人 その九
初めての投稿で不慣れの部分もありますが、どうかよろしくお願いします。また、所々にAI(名前や誤字脱字の修正など)を使っているため、完全に自分作の作品ではありません。どうか暖かく見守ってください。
自己紹介を終え、俺たち四人は改めて顔を見合わせた。カオル、ボロス、そして俺とアヴァン。偶然にもこのヴァルガ村で出会った、まるで違う世界から来たかのような俺たちの物語が、今まさに始まろうとしている。
「まずは、どこから調べるべきか」
俺がそう問いかけると、ボロスが巨大な斧を肩に担ぎ直した。
「そうじゃな。村の周りにある柵が破壊された場所を調べるのが一番じゃろう。そこから何か手がかりが見つかるかもしれん」
ボロスの提案に、カオルとアヴァンも頷く。俺たち四人は、ボロスを先頭に、村の周囲を調査することにした。
村の境にある、砕け散った立て札の近くまで戻る。砕かれた木の破片が散乱し、その破壊の跡はやはり尋常ではない。
「こんなふうに木をへし折る魔物なんて、聞いたことがない……」
アヴァンが、杖を握りしめながら呟く。
その時、カオルが地面をじっと見つめていた。彼女は、靴の裏で土を払い、何かを発見したようだ。
「これ……」
彼女が指差した先には、不自然なほど地面がえぐられた跡があった。それは、獣の足跡のようにも見えたが、あまりにも巨大で、その形は奇妙なほど不鮮明だった。
「これは、一体……?」
俺がしゃがみ込んでその跡をよく見ると、その足跡は単に土がへこんでいるのではなく、まるで地面の『影』がそのままえぐり取られたかのように、周囲よりも深く、黒く染まっているように見えた。
「これは……影の魔物の足跡か?」
ボロスが驚いたような声を上げる。
「ええ。たぶん。私が戦った魔物も、姿かたちははっきりしなかったけど、こういう感じの、実体がないような……」
カオルの言葉に、俺とアヴァンもその足跡を改めて見つめる。すると、アヴァンの表情が険しくなった。
「イリス、この足跡……」
アヴァンは、おもむろに手をかざし、足跡の上に小さな光の粒を落とした。それは、彼女の扱う闇魔法とは違う、微弱な光の魔法だった。光の粒は、足跡に触れるとすぐに消え、何事もなかったかのように土に戻っていく。
「ダメだ。光の魔法が効かない。っていうか、弾かれている感じがする……」
アヴァンがそう言うと、カオルが顔を上げた。
「私の銃の弾丸も、魔物そのものに触れるまでは、何もない空間を飛んでいるような感じでした。もしかしたら、この足跡も同じで、この世界の物理法則とは違うものなのかもしれません」
異なる世界から来たカオルの言葉に、俺は得心がいった。この異変は、俺たちがこれまでの常識で測れるものではない。
「よし、この足跡を追おう」
俺はそう言って立ち上がった。アヴァンとカオル、ボロスが心配そうな顔で俺を見る。
「一人で追うのか!?」
ボロスの問いかけに、俺は首を横に振った。
「いや、四人でだ。この足跡は、おそらく影の魔物の根城に続いている。それを放っておくわけにはいかない」
「でも、もしまたあの魔物が出たら……」
カオルが不安げに呟く。俺は、彼女の目を真っ直ぐに見つめた。
「大丈夫だ。お前には銃がある。俺には名月流がある。そしてアヴァンには、その闇魔法がある。それに、ボロスさんのその斧もある。俺たちは一人じゃない」
俺の言葉に、三人は互いの顔を見合わせ、そして、ゆっくりと頷いた。
「わしも行こう。この村の異変を解決するために、わしらドワーフは鍛冶と鉱山仕事しかできんかった。だが、カオル殿、そしてお前たちのおかげで、希望が見えてきた。この手で、村に平和を取り戻すのじゃ」
ボロスは力強くそう言った。彼の言葉に、カオルは少しだけ目元を緩めた。アヴァンも、安堵したように微笑んでいる。
俺たちは、互いの背中を預け合うようにして、不気味な足跡が続く森の奥へと足を踏み入れた。その先には、このヴァルガ村を覆う異変の、そしてこの世界の、より深い謎が待ち受けているだろう。
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