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23.ララさん班は訳あり

「おはようございます!」


「おはよー! 今日からよろしくね? 亮くん!」


「はい! よろしくお願いします!」


 休みで落ち込んでいた気持ちはなんとか持ち上げて今週のララさん班の番になった。

 この班はどんな依頼なんだろうかと少しワクワクしている自分がいる。


 護さんが入室してきた。


「諸君おはよー!」


「「「「おはようございます!」」」」


 護さんが来ると空気が引き締まる。

 みんなが尊敬していて、慕っている社長だからだろう。


「亮は? 流から先週の護衛依頼のことで話聞いてたけど、大丈夫か?」


「はい。なんとか」


「あまりある事ではないが、あぁいうケースもないことも無いんだ。あまり気に病むな?」


「はい!」


 まだ入ったばかりだからなんだろうが、護さんはいつも気にかけてくれている。

 身体の面というよりは精神的な面をケアしてくれようとしているようだ。


「今日から一週間はストーカー被害に会っている女性の警護に付いてもらう。リーダーが女性であるララ班が適任だと判断した」


「任せてくださーい!」


 手を挙げてそう高らかに宣言する。

 実際。ララさんの戦闘の技術はどうなんだろうか。疑問がよぎる。

 ストーカーに襲われたりしたら大丈夫なんだろうか。


 ララさんがジィっと俺の顔を見る。


「ねぇ、なんか失礼なこと考えてなーい?」


「か、考えてないですよ?」


「ほんとにー?」


 コクコクと頷くと引き下がってくれた。

 まさか素人にやられると考えていたなんて怒られそうだからな。


「では、よろしくな」


「「「「はい!」」」」


 護さんが部屋を出ていくと机につっ伏すララさん。


「あー、ストーカー系はめんどいなぁ」


 女性のメンタルのケアが大変だから面倒だと言う意味だろうか。

 一人の小柄な男性が近づいてきた。

 たしか御子柴さん。


「ララはねぇ、これ系の依頼で護衛につくといつの間にか護衛対象から自分にストーカー行為が移ってくるんだ。仕舞いには自分がストーカーされるの。ププッ」


「おいそこ笑うな! ぶち殺す!」


 ララさんもそういうこと言ったりするんだ。意外だな。なんかいつもクネクネしてるイメージだったけど。恵美さんみたいな。


「まぁ、それで毎度感謝されんだから良いじゃねぇの。どうせ、最後はコテンパンにぶちのめすんだろ?」


 話に入ってきたのはゴリゴリマッチョの伴さん。いつも筋トレしてるイメージしか無いんだが。


「そうだけどーめんどい。でも今回は別の心配が浮上したわ。今日改めて亮を見て思った」


「俺が、なんですか?」


「あんたー、護衛対象に近付かない方が良いわねー」


 それって護衛できないくないか。まぁ、周りを警戒する方に回ればいいか。


「じゃあ、周りの警戒に当たります」


「そーね。伴さんと一緒にね」


 俺の提案は通ったみたいだけど、なかなか慎重なんだな。俺が近くにいるとストーカーが警戒するからとかかな。


「ねぇ、なんで亮を近くから外すの? 漆黒だよ? 得策じゃなくない?」


 御子柴さんはララさんと同期らしい。こういう時に意見をして警護計画を練るのがこの班のやり方みたいだな。

 でも、それだとなんで伴さんの方が歴が長いのにリーダーじゃないんだろうか。


「はぁー。見なさいよ。このスタイルと顔! そこらの女が見たら惚れてまうやろー!」


「あぁ、そういうことね。俺が付くのはいいんですか?」


 口を尖らせて御子柴さんがララさんへと問う。


「翔は残念顔面だから大丈夫」


「なんだと! クソアマァ!」


「吠えると余計ブサイクになるわよー?」


 ララさんの言い方と御子柴さんの返しには長年の仲の良さみたいなものを感じる。

 こんなにいがみ合っているが、見ていると良いなと。そう、思ってしまう。


「依頼前には止めろよ。それと、亮がなんか悟りを開いた目で見てっぞ?」


 伴さんがそういったことで二人の目線がこちらに向けられる。

 ニコッと笑うと気味悪がられた。


「で? ララのプランはどうだ?」


 伴さんのその言葉で空気が引き締まり、真面目な顔でプランを語り出した。


「私が護衛対象に泊まり込みで付くわ。それで、どんなストーカー被害に合っているかを確認する」


「それまでは、待機するの?」


「周囲を警戒してそれらしい人を割り出して」


 御子柴さんが口を挟む。

 一先ずララさんが先行して護衛対象に接触。

 その間はストーカーの洗い出しか。

 対象は都内で一人暮らしらしいから家が特定されていた場合、かなり危険だ。


「一日は様子見だな。二日目からはどうすんだ?」


 伴さんが先を促す。


「二日目からは一日目の情報を元に逆にストーカーの監視をするの。そして、何か動きがあった時に通報。亮もいい? 私達は逮捕はできないからね。襲われた時も正当防衛よ?」


「はい!」


「まぁ、亮は大丈夫じゃねぇか? 先週、もう銃の相手を経験したらしいぞ?」


 ララさんの言葉に改めて認識させられた。正当防衛の事。こちらから攻撃するのはダメなんだもんな。

 伴さんが先週の出来事を知っているようでララさんへと伝えると目を見開いて口を開けた。


「はぁ? マジ? そんなヤバかったの?」


「聞いてなかったか? 先週の護衛対象、警護を外した次の日には仏様だぞ?」


「あぁ。だから朝、護さんとあんな会話してたのね」


 ララさんは納得したように頷いた。


「またメデゥーサ?」


「だな。犯行現場にも蛇のマークがあったらしいしな」


 伴さんとララさんの話についていけなくなった。

 メデゥーサってなんだ?

 何やら、因縁があるらしい。

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