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水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
656/746

第141話-1 船は沈めさせない

2025年2月14日で、『水晶』を投稿開始して5周年ということになります。

ここまでかなりの長さがあり、私からすれば、何度も投稿を止めようとかを裏で考えていたりもしましたが、皆様のおかげで続けることができました。

ありがとうございます。

感謝しかありません。

そして、今年もしっかりとやっておく必要があるので、PV数やユニークに関してみていくことにします。


PV数(2024年2月14日~2025年2月13日)の増加数:45026

(総計(2020年2月14日~2025年2月13日)は127556)


ユニーク(2024年2月13日~2025年2月12日)の増加数:10496

(総計(2020年2月14日~2025年2月12日)は29455)

以上となります。


去年より、増加数は微増しています。

まだまだ、『水晶』の最終編の最終回までに達成する目標のPV数が達成できる状況ではないし、現状はあまりにも厳しい感じだと思っています。後、何千万回もの投稿が必要になるぐらいです。

だけど、去年よりも増加数は伸びていることから、少しではありますが、期待というものが持てるようになってきていると判断することできます。


今の実力を受け入れながら、最低限でも自分が続けられるところまで、続けていき、『水晶』をしっかりと完結させるまで持っていきたいと思います。


これからも応援のほどよろしくお願いいたします。

『水晶』の6年目も無理しない程度に頑張ります。


以上、報告となります。


では、本編の前に―…。

『水晶』以外にも以下の作品を投稿しています。


『ウィザーズ コンダクター』(「カクヨム」で投稿中):https://kakuyomu.jp/works/16816452219293614138


『この異世界に救済を』(「小説家になろう」と「カクヨム」で投稿中):

(小説家になろう);https://ncode.syosetu.com/n5935hy/

(カクヨム);https://kakuyomu.jp/works/16817139558088118542


興味のある方は、ぜひ読んで見てください。


宣伝以上。


前回までの『水晶』のあらすじは、クリスマスの日、世界が石化するという現象が起き、石化されなかった瑠璃、李章、礼奈は異世界からやってきたギーランによって、異世界へと送られるのだった。そして、魔術師ローの話により、世界を石化させたのはベルグの可能性があり、彼を探すために異世界の冒険に出ることになるのだった。そんな中で、クローナを仲間に加え、アンバイドを一時的な協力関係を結ぶことになり、リースへとたどり着く。

 そこでは、ベルグの部下で幹部の一人であるランシュが仕掛けたゲームに参加することになるが、そこで、リース王族の一人であるセルティーと知り合うこととなり、チームを組んでランシュのゲームの中で最終的にはランシュを倒すのだった。それを利用したかつてのリース王国の権力者側であったラーンドル一派の野望は、それを知っていた王族でセルティーの母親であるリーンウルネによって防がれることになる。

 詳しくは本編を読み進めて欲しい。

 そして、リースは王族とランシュの共同体制ということで決着することになる。

 一方で、ベルグの部下の一人であり、ランシュと同等の地位にあるフェーナがベルグの命により、ベルグの目的達成のために、その部下ラナを使って瑠璃のいる場所を襲うが失敗。その時に、サンバリア側の刺客であることがバレて、瑠璃、李章、礼奈、それに加え、クローナ、ミランとともに、サンバリアへと向かうのだった。これは陽動作戦であり、ローもそのことを知っていて、瑠璃たちを成長させるために敢えて、乗るのであった。

 そして、瑠璃たちは、セルティー、ローらと別れ、船の乗り、サンバリアを目指すのだった。


 ラーグラの矢が放たれる。

 その一撃は船を沈没させるには十分なほどだ。

 それにいち早く気づいたのが―…。

 (!!!)

 礼奈であった。

 ゆえに―…。

 (こんな時に!!!)

と、礼奈は心の中で思う。

 それと同時に、李章の方もそのことに気づく。

 だけど、ベグの蹴りの攻撃を受けており、すぐに立ち上がることはできなかった。

 危険な予感がしながらも、自身の体が動けないことに悔しそうな表情を浮かべる。

 それでも、「緑の水晶」からの危機信号が一切、ならないのだ。

 どうしてだろうか?

 そのことに対して、疑問に思う。

 その間に、李章と戦っていたベグも動きを止める。

 (乱入者か!!!)

と、ベグは心の中で思いながら、どうなっているのか理解できなかった。

 そんななか―…。

 李章は「緑の水晶」がこのことに対して、危機察知の能力を発動しない。

 そして、そのやっと体を動かし始める。

 一方、ミランは―…。

 (あの形って―……。矢!!!)

と、心の中で言う。

 ミランはどこに今の矢を放った人間がいるのかは推定することはできたが、そこへ向かうことはできない。

 なぜなら、自分がここから抜けることは、礼奈と李章の負担を増やすことになるし、李章の状態を考えると、礼奈の負担がかなりのものとなってしまうのだ。

 そうだと考えると、動きたくとも動けない。そんな状態なのだ。

 そして、ナガレダは礼奈の状態を見て、一瞬だけ、後ろを振り返ると、何が起ころうとしたのかを理解する。

 (あの餓鬼!!! 船ごと沈める気か!!! 任務の成功のためなら、部下の命すら(ごみ)のように扱うのか!!! 合理的な作戦であろうが、折角育てている最中の部下を失うのは勿体ない!!!)

と、心の中で思いながら、行動に移そうとするが―…。

 その時―…。

 「青の水晶(すいしょう)。」

 そして、礼奈は氷を展開した後、「青の水晶」を発動させる。

 その後、「青の水晶」の能力である回復を利用して、氷を成長させるのだった。急激に―…。

 それは、ラーグラが放った矢の攻撃を防ぎ、船を沈めさせるようなことにならないために―…。

 (今は、船を沈めないようにしないと!!!)

と、礼奈は心の中で思うのだった。

 その氷の拡大をラーグラは見る。

 (………こんな量の氷を展開できるだと―………。俺が天成獣から借りられる力の数倍もの量を一気に使いやがって―……。クソッ!!! そんな才能があって良いよなぁ~。きっと金持ちの家にでも生まれ、才能があり、それを生かせるだけの環境があったんだろうなぁ~。俺らがやっとの思いで手に入れたものを簡単に手に入れて、強くさせてもらって―…。ふざけるな!!! ………………クッ!!!)

と、ラーグラは心の中で思いながら、今いる場所から逃げるのだった。

 自分の攻撃がバレてしまった以上、狙われた側は攻撃を防いだ後に、必ず自分のことを探そうとするし、見られている可能性もあるので、逃げるが一番。

 狙撃に関して、教えてもらった暴力的な教官の言葉がここで活きるとは、皮肉というものであろうし、ラーグラはいろんなことで悔しく思いながら、船上の一番上から逃げるのだった。

 隠れるという表現が正しいであろう。

 狙撃をおこなう者にとって、一回の攻撃が終わった後、自分の位置が敵に知られないように行動するのは当たり前のことなのだ。

 それをラーグラは知っているし、訓練を受けている。

 さっきも述べたように、ラーグラにとって良い思い出ではないし、自分が関わった人間の大半はダメな奴らばかりで、暴力的、人を騙して、騙された時に初めて真実を教えようとするような輩ばかりだったと、ラーグラは思っているのだ。

 実際は、そういう人間だけでなく、真面な人はいっぱいいたが、ラーグラの印象の中では、何かしらの能力を持っているが性格がろくでもない奴らが強くて、その印象から抜け出すことができなくなっているのだ。悪名もまた無名に優るという(ことわざ)があるが、まさに、そのようなものだ。ラーグラの印象の中に強く残したのだから―…。

 そして、ラーグラは生き残るために何かが必要であり、何を捨てなければならないことを嫌でも理解させられる世界の中で生き残ってきたので、自分にとってヤバいことは何かというものを瞬時判断することができる。逃げ足の早さはそういう面でも必要な技能であることに間違いはない。

 船の一番高いところから降り、素早く逃げるのだった。

 自分の船室へと向かう、という感じで―…。

 その時、ラーグラは礼奈のことを見ながら、彼女に対するラーグラの聞き出してもいない印象を過去から貼り付けて、無理矢理納得させる。無知を本能的に恐怖してこその判断であろう。

 礼奈のことをお金持ちだと判断したところは誤りであるし、礼奈は現実世界では一般的な家庭に生まれ、天成獣のいない世界にいたのだ。天成獣の宿っている武器を扱うことになったのは、この異世界にやってきたからであり、そこから、いろんな戦いがあり、その中で、修行で成長していったからこそ、恐ろしいほどに成長したのであって、さらに、戦いに対する才能を有していたので、それが強く前面に出ていることで、より強く感じさせられるのである。

 さらに、ローに渡された「青の水晶」も加えて―…。

 ゆえに、礼奈の強さは、自身の力と「青の水晶」とが重なりあったものであり、そのことを礼奈自身も自覚しているし、正しくは、自身の力だけでは自分の最大限の力を発揮できるわけではなく、自身と自身以外の力にとって初めてなされるのだ。比較は自分と自分以外の存在を必要とし、絶対的な評価というものは一切存在しない。人が考える基準は決して、本当の意味での公平性などや客観性、全部の範囲を抑えているわけではないのだ。

 結局、何かしらの漏れというものから逃れることはできない。

 そして、礼奈が展開し、「青の水晶」で成長させた強固な氷は、ラーグラの放った矢の攻撃を防げるのに十分になる。

 バン!!! ドゴーン!!!

 そんな音がなる。

 大きな―…。


 【第141話 船は沈めさせない】


 少し時間が戻る。

 瑠璃とクローナがいる場所。

 そして、二人はベランダの方へと向かう―…。

 「あれ!!!」

 「うん!!!」

 最初にクローナ、次に瑠璃は言う。

 二人は何かしらの影が物凄いスピードで動いてるのを見かけ、ベランダへと向かったのであり、二人はそこで、素早い動きをしている人間を見る。

 夜闇で、服の色を正確に理解することはできなかったが、どちらの方へと向かったのかを理解し―…。

 「礼奈が向かった方―…。」

と、瑠璃は言う。

 そこから、礼奈が危険だと判断したことと、礼奈からここにいるように言われたが、そのような約束を流石に守れるような状況ではなくなったと理解する。

 たとえ、約束であったとしても、約束の内容が原因で最悪の事態になることはある。

 そうだとすると、約束を破ってでも、その最悪の状況にならないように対処しないといけない。それをする力があるのだ。

 そして、敵が目覚めさせても大丈夫になる方法を―…。礼奈も急がないといけなかったので、見落としてしまったことをも―…。

 「白の水晶(すいしょう)。」

と、クローナが言うと、防御壁が敵の方にいくつも発生する。

 これは、敵を守るためにしたわけではないことはすぐにでも分かるだろう。

 そう―…。

 「これで、相手をバリアの中から外に出さないようにすることができる。最近、気づいた方法なんだ。ということで、向かお。」

と、クローナは続けて言う。

 瑠璃も今、自分達がしないといけないことは分かっている。

 だからこそ、動かないといけない。

 自分達にできることがあるのだから―…。

 瑠璃とクローナは礼奈が向かった場所へと向かうのだった。


 時は戻り―…。

 (何とか、壊されるようなことはなかったけど、このままじゃ意味はない!!! どうにかして無力化しないと!!!)

と、礼奈は心の中で思う。

 そう思いながらも、ナガレダへの視線を外すこともできない。

 最悪の状況でしかない。

 李章とミランも他で戦闘中であり、こちらを手助けする余裕はないという感じだ。

 そうだとすると、礼奈の方もラーグラの攻撃に割くだけのことはできない。

 (ふん、あの餓鬼は余計なことをしてくれたが、今回は少しだけ感謝できる。あの攻撃で、あの女がそこに天成獣から借りられる力量を割かないといけなくなった。あの矢を船に衝突させるわけにはいかないから、あれが消えるまではあの女に手を出すことはできないが―…。…さあ、そっちの方に天成獣から借りた力の全部、あの餓鬼の攻撃を防ぐために使いなさい!!!)

と、ナガレダは心の中で期待する。

 ナガレダにとって、礼奈が天成獣から借りられる力量のすべてを使うことができれば、こっちは圧倒的な有利な状態で相手を始末することができるのだから―…。

 ラーグラの行動には呆れるしかないが、このようなチャンスを作ってくれたのだから、心の中で一言ぐらいありがとうという気持ちを言っておこう。

 本人の目の前で言うことは一切ない。

 なぜなら、ラーグラという人間が調子に乗る可能性があるのではないかと思うし、このような危険な目に遭わせようとしたのだから、感謝の気持ちはあったとしても、恨む気持ちがなくなるわけではないのだから、言ってしまうと自分が負けた気持ちになると思ったからだ。どういう意味で負けたかは想像することは難しいことではないであろうが―…。

 さて、話を戻す。

 ナガレダは礼奈がラーグラの攻撃を完全に防ぎ、相殺してくれることを望む。

 その期待はどこで達成されるかは分からないが―…。

 礼奈は、

 (攻撃をしてこない!!! こんなチャンスを見逃すなんて―…。いや、私があの矢の攻撃を防ぎ、防ぎ終えた時に攻撃しようとしている!!! じゃあ、アルぺエスか何かに繋がりのある人間もしくはそのメンバー!!!?)

と、心の中で思う。

 礼奈自身は考える時間があるわけではないが、敵の対応というものに関して、しっかりとした警戒を抱かないといけない。

 そうしないと、いつどこで、自分を最悪の場面へと遭遇させるようなことが考えられているのか、その前兆を見逃すことによって、そのような場面へと自分が追い込まれることだってあるのだ。

 そのようなことを望まない以上、警戒しないに越したことはないというのであり、些細なことでも注意しないといけない。

 礼奈は実質上、二つのことに集中しないといけなくなっている。

 これほど、最悪の状態がどこにあるのだろうか。

 そんな思いを抱く人もいるであろうが、実際は、それよりも大変なことはあるかもしれない。未来は確定的なものでない以上、ここで未来のことを語ったとしても意味はない。正しくは未来のある地点のことであるが―…。

 礼奈は続ける。

 (だとするとかなりヤバい!!! どこかに隠れているかもしれない。遠距離での攻撃が可能だから、遠くからの攻撃すらも警戒しないといけない。矢だけど、狙撃と同じだとすると、どこか別の場所から狙ってくるかもしれない。)

と。

 警戒すべき範囲もさらに拡大する。

 礼奈からしてみれば、こんな最悪の状況である以上、猫の手でも借りたい気持ちになるが、足手まといになってしまうのが助けに来た場合、どうしてもそちらへの配慮もしないといけなくなるということは、より礼奈をピンチの状況へと招き、悪化させることになるだけだ。

 これ自体は、後の結果論でしかないであろうが、分からない状況であれば、それを想定しないわけにはいかないであろう。

 そして、礼奈は仲間の助けを借りられない状況を理解しているので、ここは維持でも自分の力だけで、切り抜けないといけない。

 (ピンチの顔をしているようだけど、さあ、攻撃を防いでください。あの餓鬼の―…。)

と、ナガレダは心の中で思いながら、嬉々としていると―…。

 「やっと見つけたぜ。」

と、ここにはさっきまでいなかった人物の声がする。

 その声を礼奈は知っている。

 自分の部屋に侵入して、自分を殺そうとしており、凍らせて捕まえたはずの人物である。

 (アガか―…。)

と、ナガレダは心の中で言う。

 そこから推測して、礼奈を殺そうとした人物はアガということになり、ここにやってきたのはアガという人物であることが分かる。

 そして、アガは礼奈へと一直線に向かう。

 「これで―…。」

と、アガが言いかけると―……。

 「ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!」

と、叫び出すのだった。

 それは攻撃しているのではない。

 攻撃されたのだ。

 その光景を一瞬、見ながら、誰がやってきたのかを理解した。

 「瑠璃!!!」

と、礼奈は言う。

 やってきたのは瑠璃だ。

第141話-2 船は沈めさせない に続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正および加筆していくと思います。


六年目も無理しない程度に頑張ります。

船上の戦いは、この第141話で決着がつくことになっています。

そのあとは、執筆中なんですが、サンバリアの話がメインになってくると思います。瑠璃たちはまだ辿り着いていないのに―…。

2025年2月15日、要は明日は『この異世界に救済を』を投稿します。予約は現時点でしていますので、そちらの方も読んでいただけると幸いです。

では―…。

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