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水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
593/748

番外編 ミラング共和国滅亡物語(247)~最終章 滅亡戦争(102)~

『水晶』以外にも以下の作品を投稿しています。


『ウィザーズ コンダクター』(「カクヨム」で投稿中):https://kakuyomu.jp/works/16816452219293614138


『この異世界に救済を』(「小説家になろう」と「カクヨム」で投稿中):

(小説家になろう);https://ncode.syosetu.com/n5935hy/

(カクヨム);https://kakuyomu.jp/works/16817139558088118542


興味のある方は、ぜひ読んで見てください。


宣伝以上。


前回までの『水晶』のあらすじは、ミラング共和国とリース王国との間に、ミラング共和国の総統となったエルゲルダの宣戦布告によって戦争が始まる。その結果、リース王国軍はミラング共和国軍と対峙することになる。その戦いの中で、リース王国軍の中の左軍でランシュとヒルバスは活躍し始めるが、中央軍の指揮官でリース王国軍の大将であるファルアールトは左軍の指揮官であるハミルニアを憎むのであった。

一方で、ミラング共和国軍では、リース王国軍の左軍を混乱させるための作戦も考え、かつ、リース王国軍を倒すための作戦会議がおこなわれるのであった。それを主導するのは総統のエルゲルダではなく、ミラング共和国の諜報および謀略組織シエルマスのトップの統領であるラウナンであった。

その中で、ラウナンやファルケンシュタイロは、一人の女性将校の言うゲリラ作戦を拒否して、リース王国軍と正面から戦うことを選択する。


翌日、ランシュとヒルバスは、ハミルニアの命令により、リース王国軍の左軍とは近くから別行動をとる。そこに、ミラング共和国軍のシエルマスが登場し、ヒルバスだけで始末するのだった。


戦いは決着を見ることがなく今日も夕方には終わるのであった。

その後、リース王国軍の会議は、ファルアールトの心の歪みによって、ハミルニアが罵倒されることになり、ハミルニアはファルアールトの心の歪みを満たすために、リース王国軍の中央軍がミラング共和国の本陣を陥落させるまで、ミラング共和国軍と戦わされることになってしまうのだった。リース王国軍の左軍はランシュとヒルバスがハミルニアと話し合うのだった。


翌日、リース王国軍とミラング共和国軍は戦いとなるが、左軍ではランシュに向かって、アウルが襲って来るのだった。すでに、アウルは何者かによって殺されて、操られていたのだ。その正体はイマニガであり、イマニガは「不死体の生」という技を発動させるが、イマニガの武器に宿っている天成獣に自身の意識を乗っ取られるのだった。イマニガという人間が消え去られた上で―…。


リース王国軍の左軍がそのような状態にあるなか、一方で、中央軍と右軍でも動きがあった。特に

、右軍の方はアンバイドの活躍により、オーロルとフィスガーを撃破、中央軍はミラング共和国軍の本陣へと―…。


リース王国軍の左軍の方は、ランシュとイマニガの体を乗っ取ったガルゲイルの対決は、ランシュが天成獣の宿っている武器である鼻ピアスを破壊して、倒すことに成功するのだった。

その後、リース王国軍の中央軍がミラング共和国の本陣へと来たので、ラウナンは撤退を宣言するのだった。イマニガを使っての作戦が失敗したことにより。エルゲルダを殺されるわけにはいかずに―…。


ミラング共和国軍は、旧アルデルダ領の首都ミグリアドで作戦会議を開き、今後の作戦を方針を決めていく。

その会議の途中に乱入したファットはどこかへと連れ去られ、国内担当首席によって始末され、金庫室に西方担当首席と国内担当首席が向かい、その中の光景を見るのであった。

一方で、ミラング共和国軍の作戦は、軍団をオットルー領、ファウンデーション領、クローデル領の守りに三つを分けるのであった。その指揮官を誰にするかを決める。

その結果、ファウンデーション領はラウナン、クローデル領はファルケンシュタイロ、オットルー領はイルターシャに決まるのであった。

一方で、リーンウルネはオットルー領へと向かっていた。

その間に、リース王国軍側でも動きがあり、旧アルデルダ領を中央軍が、クローデル領を右軍が、オットルー領を左軍がそれぞれ進軍することになった。

それは、ハミルニアにとっては、望まない結果であった。

その間、リーンウルネはオットルー領を訪れ、オットルー領の領主と会談し、リーンウルネの要求を領主に承認させるのだった。


ハミルニア率いるリース王国軍左軍は、オットルー領へと侵攻していくが、ミラング共和国軍はゲリラ戦を展開し、リース王国軍左軍は疲弊していくのであった。

そんななか、イルターシャの居場所を見つけ、降伏させることにランシュは成功する。


一方、クローデル領に進軍するリース王国軍の右軍は、ファルケンシュタイロが率いるクローデル領にいるミラング共和国軍と対峙するのであるが、その最前線にいたのは、クローデル領から徴兵された兵士達だった。その兵たちはアンバイドの実力の前に戦わず降参するのだった。

それが重要な問題となる。

ファルケンシュタイロはファロネンズをクローデル領に派遣し、マーゼルの真意を確かめ、ファロネンズの独断でマーゼルを始末するのだった。

そして、マーゼルが殺されたことを、マーゼルの重臣たちに見せしめ、完全服従を勝ち取る。

一方―…、ファウンデーション領(旧アルデルダ領)では―…、領都のミグリアドが包囲されるのだった。それを打開しようとして―…、シエルマスを投入し、リース王国軍の中央軍のトップを始末するのだった。

その後、クローデル領でも動きがあり、ミラング共和国軍とリース王国軍右軍の対決となるが、アンバイドの活躍により天成獣部隊のトップを始末し、かつ、撤退させることに成功して、クローデル領での勝利を得るのだった。

 そして、オットルー領の方に向かって勝利したリース王国軍の左軍は交渉の場にいた。そこでは話し合いがおこなわれていたが、衝撃の事実が突きつけられるのだった。それは、ファウンデーション領を攻めていたファルアールト元帥が暗殺されるというものであったが、オットルー領の領主との話を終え、ミラング共和国の首都ラルネへと向かうのだった。

 一方で、ファウンデーション領を攻めていたリース王国軍の中央軍は―…、ラウナンの策によりミグリアドから撤退しないといけなくなったが、その後、ミラング共和国が攻めてきたが、リーンウルネの影ながらの支えにより、勝利するのであった。

 そして、舞台は最終決戦となろう場所、ミラング共和国の首都ラルネへと―…。

 (……中央軍が犠牲を多く出したから、兵力に余裕のある右軍と左軍を前面に押し出して、ラルネの中に入る東西南北の四つの門を突破しようという魂胆か。で、右軍と左軍の犠牲者は増えるかもしれないが、自分達の直轄する軍の死者は減らせるし、良い所で自分達で手柄を挙げる。そんな感じだね。相変わらず、ゼロ投資からの最大限利益の確保を目指すのか―…。)

と、ハミルニアは心の中で思う。

 自らが投資することなく、最大限の利益を確保する。

 これほど美味しい話はないし、羨ましいことはない。

 だが、投資なしで、何かしらの利益を得ることができるはずもない。棚から牡丹餅であり、たまたまでしかないし、意図的に求めるべきものではない。

 そうだと考えると、少ない投資で、多くの利益を得るということに狙いを絞っていくことになろうが、そんなことも難しいし、最悪の不利益すら存在しているかもしれない。

 なぜなら、払うべきリスクを払わない限り、ちゃんと利益は得られないし、得られたとしても、未来の代償における負債を支払わされるだけとなるからだ。

 等価交換ではないが、それに近いものが世界における行動の中にはあるのかもしれない。

 さて、話を戻し、ハミルニアは、そのようなことを完全ではないがある程度理解しているし、そんなことをして得られた利益や名誉であったとしても、結局、彼ら自身の実力になったり、糧になることはあまりない。

 結局、自分の嫌いな存在に損益を与えるだけで、いつまでもそのような作戦を採用することはできない。嫌われていると思った人間は次第に、その場から逃げていったり、裏切ったりする奴らがでて、どんどん、自分達に不利になる結果になるからだ。

 そうだと考えると、リース王国軍や左軍と右軍の兵士が犠牲になる作戦は、中央軍の消耗から考えてもあり得ない。

 むしろ、包囲し続け、ミラング共和国側の兵糧を途絶えさせる方が時間がかかるが効率的だ。

 商人の出であるラーンドル一派が納得するかどうか………すぐに利益を手に入れたいと思っていた場合、兵糧戦は採用されないだろう。

 兵糧戦が一番だと考えるハミルニアの意見は結局のところ、採用されることはない。

 包囲している間に、外から援軍を派遣してくる可能性はあるし、包囲している間に、シエルマスがやってくることは避けることができない。

 そうなると、オバーラの作戦はギャンブルであるが、間違っていないという面はあるだろう。

 「作戦は以上だ。右軍にも左軍にも大変な役割となるが、それでも、それを乗り越えることができれば、ミラング共和国は敗退し、ラルネを含めたミラング共和国の地はリース王国のものになる。報酬も多くしようではないか。」

と、オバーラは言う。

 オバーラとしては、何もなしにそのような危険なことをさせる気はない。というか、そういうのは士気を下げる結果となるので、敢えて報酬を出すということを約束する。

 勿論、自分が頑張った兵士への報酬を上げてくれということを、リース王国の予算を管理している財務部門へお願いするわけでもなく、ラーンドル一派にお願いするわけでもない。というか、この場での士気が下がらなければそれで十分なのだ。

 文句を言われたとしても、リース王国の財政がそこまで支払えるほどのものはない、と言い続ければ良いのだから―…。

 そうすることで、自分に責任はないということにできる。

 さらに、そういうリース王国の実権を握っているラーンドル一派に逆らっている輩は、メタグニキアの私設部隊に最悪の場合、潰されるのがオチだ。裏の人間が隠れて始末してくれるし、それに対処できる人間は少ない。

 そういう意味で、オバーラは自分が嘘を吐いたとしても問題はない、と思っている。

 だからこそ、今回のお話は―…。

 「意見を述べてもよろしいでしょうか。」

と、ハミルニアは言いながら、手を上げるのだった。

 その様子を見たオバーラは、

 (ハミルニアか。今回の戦争では、二人の騎士によって運良く勝利を手に入られている指揮官か。優秀だという評判はあるが、それも運が良いからに決まっている。運も実力のうちだが、ハミルニアが指揮官としてこれ以上の出世してくることは、ラーンドル一派の方々も望みはしないだろう。私としても邪魔だ。冷遇はちゃんとしておかない、とな。)

と、心の中で思う。

 オバーラにとって、ハミルニアは憎き存在というよりも危険な存在に感じられた。

 その理由は簡単である。

 ハミルニアがリース王国軍の中でそれなり優秀であることは知られていたし、ラーンドル一派の息がかかっていないのに、ゆっくりであるが、それなりの速度で出世することができており、リース王国軍の兵士はラーンドル一派の息のかかった者が素早く一番上の地位になることができるという原則の例外であるからだ。

 その理由は、運という要素を否定することはできないが、運の良さだけでなく、重要なところで結果を出し続けているからだ。指揮官としても、それなりに優秀なので、下からはラーンドル一派を嫌っている勢力からは、かなり支持を得ていたりする。

 リーンウルネもハミルニアを評価している一人である。

 だからこそ、早めに潰しておくことも大事だが、今はミラング共和国軍と戦争している以上、優秀な人材を失うのは自軍にとってマイナスだけでなく、相手側に利する結果となってしまうのだ。

 それを許す愚か者になってはいけないと、オバーラは思っているので、ハミルニアを物理的に始末するようなことはせずに、あくまでも冷遇という形にしようとしているのだ。

 そして、そのチャンスが到来したのである。

 「構わん。」

と、オバーラは言う。

 「今回の作戦はあまりにも無謀ですし、シエルマスがミラング共和国の組織の中にいる以上、彼らにとって利するだけです。ここは、ラルネへと侵攻するのではなく、シエルマスを叩いた後で、ラルネへと侵攻するのが得だと思います。オバーラ大将、参戦の変更を―…。」

と、ハミルニアが言おうとすると、遮る。

 「黙れ!!!」

 それは威圧感のあるものであり、ハミルニアの意見など採用は一切しないという言葉だ。

 それにハミルニアは、さらに、追加して言おうとするが―…。

 「ハミルニア中将。あなたは軍功などを今回のミラング共和国との戦争で挙げていることに対して、こちらとしては有難いと思っていますが、我ら中央軍よりもラルネに到着するのが遅れたということは、私よりも軍人としての資質が劣っていることの証左だ。なら、優秀な人間であり、リース王国から軍の総大将に任命された私の作戦の方が、リース王国軍の勝利にとって効率的に実現できるというものだ。それに、リース王国軍の遠征が長引けば長引くほど、お前の言うシエルマスに利するだけだ。彼らは、自らにとっての好機を常に狙っているのだ。なら、時間を与えている方がおかしい。皆の者、私の意見とハミルニアの意見、どちらが素晴らしいものか分かっているよなぁ~。分かっているなら、その者の名を言え!!!」

と、オバーラは言う。

 オバーラにとって、ハミルニアの意見を聞く、リース王国軍の幹部の中にはほとんどいない。それに、ハミルニアの側近たちは一切、作戦会議に参加させないようにしているのだ。

 そうすることによって、自分達の側の意見が多数決で絶対に勝てるように、反抗する者が反抗できないようにすることができる。

 そう、端からハミルニアに意見を言う権利も、自身の考案した作戦を採用する気などない。そういうことを示し、ハミルニア側につくことが自分達にとっても不利なことになると、冷遇をくらいたくなければ、自分達のラーンドル一派の息がかかった有力な軍人へと媚びを売れ、と暗に言っているのだ。

 そして―…、ここにいる者達は―…。

 「オバーラ様!!!」

 『オバーラ様!!!』

 一人が言うと釣られるようにして言い始める。

 要は、オバーラの味方しかこの場にはいないということだ。

 ハミルニアにしてはどうすることもできない同調圧力のようなものを感じる。

 多数者の専制という言葉が存在するのであれば、この状況での言葉は最もらしい例の一つを提供することになる。

 多数者の意見を聞くことによって、自分達にとって良い方向にすべての面において向かうことができるかと問われれば、そうだとは言えないという答えを出さないといけない。

 なぜなら、自らにとって本当の意味で良い道を選ぶことができるかは運の要素もあるが、完全にその道に何があるのかということを完全に知ることができない以上、未来を予知することができない以上、多数者になろうとも、正しい道になるとは限らないのだ。

 そうだとすると、多数者だろうと少数者だろうと、その人の数によって正しい選択や道ということを達成するための欠かせない条件になるわけではない。大事なのは、いろんなことを考え、そこからの経験や勘というものが重要であり、いろんな人の意見の本質を見破り、それらを上手く組み合わせることであろう。

 そのことができる者が多数になることが重要である。

 だけど、結局は、それすらも主観的な判断となってしまうし、そのせいで、思い込みというものが発生することを防ぐことはできない。残念なことに―…。

 そして、「オバーラ」コールが鳴り止むとオバーラは、ハミルニアにトドメをさすかのように言う。

 「優秀な人間なら私よりも先に、ラルネへと到着すべきであるし、どんな失敗をしても遅れても、上の人間に対して、文句を言わないことだ。上の人間は、どうして出世しているのか。それは、お前よりも優れているからだ。だからこそ、お前の失敗は、お前自身の能力が足らないから、お前自身で責任を負わないといけない。……ハミルニア。君は少しぐらい、私たちに協力することが君の成長のために繋がるのだがなぁ~。」

と、オバーラは言う。

 そして、オバーラは息を大きく吸い、

 「お前ような遅い奴のせいで、こっちの作戦に支障をきたしてる!!! もう二度と、私の足を引っ張るんじゃない!!!」

と、怒りをぶちまけるように言う。

 本当は、怒っているわけではない。

 狙いは、ハミルニアの評価を下げることによって、ハミルニア側の人間を自分の側へと取り込むことだ。

 そうすることで、ハミルニアの勢力を瓦解させ、リース王国軍を自身の思い通りにできるように掌握することだ。そうすれば、ラーンドル一派以外に逆らえる人間は一切いなくなる。

 ちなみに、ラーンドル一派から疑われないようにするために、ラーンドル一派のために動くことだけはしっかりしようとオバーラは考えていたりする。

 そして、オバーラの怒りに対して、ハミルニアは反論することができなかった。

 今の数で、反抗するほどの度胸はないし、愚かな存在になる気はなかった。

 そう、この方向を採用されたとしても、左軍の数を減らさないようにすることになるべく自らのやるべきことに対して、傾注させる気だ。

 (……………やっぱりこうなってしまいましたか―…。我々の勢力の数を減らすために、ラルネの中へと入るための盾に使い、正面突破を―…。勝つ見込みで立てながら、かつ、自分の優位な状況にする。こんな作戦が上手くいくというか、思い通りになるとか、本気で思っていそう。オバーラ大将は前のファルアールト元帥のような能力で駄目な人間ではないけど、自分に敵対する者には容赦なし。自分より優れている者に対しても同様―…。)

と、ハミルニアは心の中で言う。

 ハミルニアは反抗自体はしないが、それでも、何かしらの仕返しという功績ぐらい挙げようと考えるし、味方の死傷者をなるべく減らせるような状況にしようとする。

 そして―…。

 (騎士団がでると、私の側の兵士の数を減らすことができないから、騎士団には待機させるというわけか。騎士団は何もしていないから必要ないのではないかと言い、そこから、騎士団の中にラーンドル一派の息のかかった者達だけでなく、騎士団の重役の職にもラーンドル一派の関係者を就け、そこから騎士団を乗っ取ろうとしているわけですか。その時には、騎士団からそれなり反抗があるだろうに―…。ラーンドル一派に対する貢献をおこなうことで、ラーンドル一派に貸しをつくろうとしているのですね。だけど、ラーンドル一派は自分より強くなろうとしている人間を放っておくことはない。結局、権力における闘争で潰されるだけのオチ。意味がない。)

と、心の中で思う。

 オバーラの作戦は、政治闘争の中では自らの目的を達成するためには良い選択であろうが、軍事的な面からの選択としては、あまり良いものではない。さらに、優秀な人間をその採用した作戦で始末してしまった場合、国力の低下は免れず、権力を握ったとしても苦労するだけでしかない。

 人材は有限であり、無限に湧き出すことも、常に安い金で従え続けることなどできやしない。

 それよりもさらに大事なことは、人間関係と信頼関係がしっかりできているか、ということだ。

 そのことができなければ、結局、オバーラが採用している今の軍事作戦は、良くない結末を辿るだけなのだ。

 それに気づくこともなく、オバーラは「解散」と言い、作戦会議を終えるのだった。

 ハミルニアの方もさっさとリース王国軍の左軍の本陣へと戻って行くのだった。

 気分を害されたとしか言いようがないのだから―…。


番外編 ミラング共和国滅亡物語(248)~最終章 滅亡戦争(103)~ に続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正していくと思います。


では―…。

『この異世界に救済を』を今日、投稿しました。読んでいただけると助かります。

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