第2話 最初の刺客
前回、現実世界は石化し、ギーランによって飛ばされた瑠璃たちはローと出会うのだが―。
そこに襲撃者が襲撃してきて―。
湖の上に浮く人物がいた。
その人物は風を放った。
自分を浮かせている風と同じ風を―…。
放たれた風は、瑠璃、李章、礼奈のいる方面へと目掛けて、ただ突き進んでいった。
決して、瑠璃、李章、礼奈のぶつかることになったとしても、その風はきっと止まるどころか、その三人を貫くことになるものとして―…。
そして、放たれた風は、瑠璃、李章、礼奈の前で、ドォーンと大きな音をたてながら、三人の周りの草や土を上に無理矢理引っこ抜く感じてあげていった。そのため、三人の周辺には煙が発生し、ローをも巻き込んだ。
◆◆◆
湖に浮く人物は移動し、瑠璃、李章、礼奈がいる付近へと近づいていき、地面のあるところに足をつけた。
(ふう~。案外あっけなかったな。まあ、ランシュ様が言うには、老婆の魔術師に会っていれば退けと言われていたが。まあ、会っていないのであれば、これで俺の任務は終わりだな)
と、思いながら、煙が晴れるのを見つめていた。
瑠璃、李章、礼奈が真っ二つにされたのかを確認するために―…。
◆◆◆
煙が晴れていった。
風を放った人物は見つめる。
確実に殺れたことを確信しながら―…。
だが、それは叶うものではなかった。
その人物は驚く。三人のいた位置には、透明のドーム状のものが周囲に貼り廻らされていた。三人を守るように―…。
(あのドーム状の―…。あれで防御したのか。てっ、あんなものどこから出したんだ)
と、人物はドーム状のものをただ茫然と眺めた。
だが、そのドーム状のものはゆっくりと消えていった。
そして、瑠璃、李章、礼奈、ローが左側を向いて、風を放った人物を見つける。
人物は、たぶん、李章の背よりもだいたい20センチほど高く、灰色に近い上着と、黒いズボンをはいている男であった。両手には半月の形をした刃を、持ち手にみたいなところを握りながら、持っていた。
何者かと尋ねる時間もなく、人物は自らの右手にしている武器から風を放つ。それは、瑠璃、李章、礼奈、ローに目掛けてのものであった。そのとき、人物は、「いくぜぇ~」と大声を出していた。
そして、さらに左手に持っていた自らの武器からも風を放つ。瑠璃、李章、礼奈、ローに対して向かってくる風は2つ。ローは唱える、
「白の水晶」
と。
ローが自らの服のポケットの中にあった七つの水晶のうちの一つの名を呼ぶ。そのなかの一つの水晶が光だす。
白の水晶は展開する。瑠璃、李章、礼奈、ローを守るための防御テントを―…。
ドオーン、と音が鳴った。いや、むしろ、風の攻撃があたる音が防御テントにあたったところでなった。
その風は、一つ目のものでも強かった。だから、一つ目の風のあたる攻撃は、二つ目の攻撃が合わされることによって、さらに強い攻撃となった。
瑠璃、李章、礼奈は、風の攻撃に対して、ものすごく驚いていた。その強い攻撃に対して―…。
現実世界から送られた三人にとっては、人が風を操って攻撃することなど経験することは今まで生きてきたなかで経験することなどなかった。できるはずもない。現実世界では誰も風を操作して、攻撃してくることなどあり得ないことなのだから―…。
だから、三人の衝撃は、頭のなかの思考が追いつかないほどのことであった。そして、ただボウっと今の状況を見ていることしかできなかった。
◆◆◆
そして、風の攻撃が止む。風を放ったその人物は、
「これでも防御テントを壊せないとは!!」
と、歯を握り潰しながら、今自分が瑠璃、李章、礼奈という三人を殺すことができていないことを悔しく思っていた。
一方で、ローは考えていた。風を放ってくる相手をどう倒すか。瑠璃、李章、礼奈を守りながら―…。
【第2話 最初の刺客】
時間を少し戻そう。
なぜ、その人物は、瑠璃、李章、礼奈を殺そうとするのか。
それを理解するために―…。
とある場所。
たぶんリース近郊。
そこにランシュはいた。
そして、そこに多くの人物がいた。男も女もである。
ランシュは多くの人物に向かって、
「私に命が下った、私のベルグから。その命は、とある人物たちを追うことだ。討伐―…、命を奪っても構わない」
と、ベルグから貰った石をだす。
そして、それを多くの人物の目に見えるように手でもって掲げた。
さらに、ランシュは念じて石から映像を出し、多くの人物に見せながら言った。
「瑠璃、李章、礼奈がお前たちに追ってもらう対象だ。よく顔を覚えておけ。瑠璃、李章、礼奈は私のベルグがおこなっている実験から逃れた者たちだ。再度言うが、こいつらを見つけ次第、生死を問うことはない。もちろん、自らの判断で殺してもかまわない」
と。
このランシュの宣言に対して、多くの人物はそれぞれに自らの思いを抱いた。ランシュの前での武勇を望み出世を望む者、その命に対する成功による多額の報酬を望む者、今の地位から上の地位になろうとする者など。一つ一つあげればきりがないほどに―…。
「このなかで、ベルグからの命を最初に果たそうとするものはいるか」
と、ランシュは高らかに声に出して言う。
多くの人物はざわざわとする。自分が最初に行くべきか。最初にいって失敗した奴の情報を参考にして万全の策で臨むか。そんな思考などを抱きながら、一人の人物が前へ出る。ランシュが顔を下げればすぐにでも気づける一番前へ―…。
「俺、ゴーレが出よう。あの三人を殺してみせましょう。ランシュ様」
と、前へ出てきたゴーレという名の人物が自信を表情に出しながら言った。
そして、そのゴーレの行動に周囲にいた者たちは、いくつか思うことがあった。
(ゴーレの野郎が最初か、まあ良い。お前がどこまでやれるのか見させてもらう)
(そうか、ゴーレか。ゴーレが駄目なら、私があの三人を倒すのは止めることにしよう)
(先を越された。クソッ!!)
のような感じで、ゴーレの瑠璃、李章、礼奈の三人の討伐の様子を見て、対策を立てた上で、攻めていく者、ゴーレがもし討伐に失敗してしまった場合、止めようと考える者、ゴーレに先を越されて悔しく思う者、さまざまだ。
例はいくらでも挙げられよう。
「行ってくれるみたいだな。ゴーレ。それに、老婆の魔女と会っていればすぐに退いて俺に知らせろ。そいつは、ベルグクラスの実力がなければ叶わない」
と、ランシュはゴーレの言葉に対して、確認を含めたうえで言葉をかえした。
「はい!!!」
と、ゴーレは言って、向かった。
あの瑠璃、李章、礼奈がいる場所へ―…。
◆◆◆
ゴーレは防御テントの中にいる老婆の魔術師の姿を確認する。
これは、ランシュの言うところの一時撤退し、ランシュへと知らせるべき状態であった。
だが、ゴーレは考える。
(もし、あの老婆の隙をついて瑠璃、李章、礼奈を倒すことができたなら。俺の名声は―…)
と、自らの欲を出し始めていた。
そのため、ランシュの言葉を頭のなかの奥へと封じ込めた。
◆◆◆
ローは防御テントを解き、ゴーレに向かって言う。
「お主の狙いは、私の後ろにいる瑠璃、李章、礼奈か? もしそうなら、お主はここで倒させてもらう」
と。
ゴーレは、再度自らの両手に持っている武器を構える。そして、右手、左手の順に強く振った。風の攻撃を瑠璃、李章、礼奈、ローに目掛けて―…。この二つの風は、ただ真っすぐ瑠璃、李章、礼奈、ローに向かってきた。
ローは、またもや展開する、
「赤の水晶」
と。
そうすると、ローが着ていた服の中にあった水晶の一つが光る。さっきは白く光っていたが、今度は赤く光る―…。そして、ローの前で渦のようなものが形成される。
ゴーレが放った風は、渦のようなものへと到達し、そのまま呑み込まれる。
「!!!」
と、ゴーレは驚いた。
「どうなっ…ッ!!!」
と、ゴーレは何かの攻撃を受けた。
それも後ろから―…。
ゴーレは前へと転がっていく。
転がり終わると、さっきよりもローのいる位置へと近づいていた。
その中で、ゴーレは考える。
(さっきは、瑠璃、李章、礼奈を倒すことができると簡単に考えていた。それに、ローが守ることしかできないと思っていたが、攻撃はどうもどこからしてくるかわからない)
と、さっきまでゴーレ自身が抱いていた考えを改める。
(ここは、いったん撤退してランシュ様に報告。それが一番の最善手)
と、ゴーレは思い、どのように撤退するかを考えながら、立ち上がり、発する。
「……なかなかいい攻撃だった。ここは引かせてもらう」
と。
さらに、ゴーレは話しを続け、
「しかし、これは始まりにすぎない。俺の仲間が瑠璃、李章、礼奈を襲ってくるだろう」
と。
その後ゴーレは、「じゃあ」と言って、逃げていった。
瑠璃、李章、礼奈の三人は、その行動をみてそれぞれ、
「行っちゃた。」
と、瑠璃が、
「……」
と、李章が、
「仲間って一体―…」
と、礼奈が言った。
瑠璃は単純にゴーレが逃げていくのただ眺めているだけであったが、何をしに来たのか理解することが出来ていない感じだ。
李章と礼奈は、一体、どこから仲間とは何か、自分達が風を操ったりするような相手から逃げないといけないのか、もしくは対峙していく必要があるのかと思いながら、李章の方は不安になるも、礼奈の方は何か対抗手段がないかを考え始める。
(あのお婆さんが使っていたのが何か物であれば、それを借りて使った方が良いかもしれない)
と、心の中で思いながら―…。
一方で、ローは、ゴーレが去った後、「はあ、はあ」と息を荒げながら、
「年寄りには、少し辛いのう~。これだけで息があがってしまう。あまり年をとるもんじゃない。まあ、瑠璃、李章、礼奈には話さないといけないことがあるかのう~」
と。
ローは続けて、
「まずは、儂の名前はさっき名乗ったようにローじゃ。瑠璃、李章、礼奈さんたちの名は何というのじゃ」
と、尋ねた。
そしてそれぞれ、
「私は、……松長…瑠璃…です」
「私は、松長李章といいます」
「山梨礼奈です」
と、ローに対して自らの名前を名乗る。
瑠璃は、初対面であるローに対して、緊張した感覚で言う。本当に自らの名を名乗って良いかを迷いながら―…。現実世界では、知らない人に着いていってはいけないし、名前を名乗るべきではないと教えられているが、ここがどこか分からない以上、何かを知っている人に情報を得られるのなら、こちらから誠意を見せておく必要があると思った。礼奈は緊張することはなかったが、気持ちとしては瑠璃と同様であった。
李章は、ここは正直に名乗っておくしつつも、ローに対しての警戒は怠らないし、もし、ローが瑠璃に対して、何か変なことをしてくるのであれば、いつでも対処できるように構えるのだった。
「そうか、瑠璃、李章、礼奈というのじゃな。そう呼ばせてもらう。まず、瑠璃、李章、礼奈たちに、言ったのじゃが、ベルグという人物から現実世界で起こった石化を解く方法を聞きださなければならない。そのためには、瑠璃、李章、礼奈にもさっき襲ってきたゴーレのような者と対抗する力が必要じゃ」
と、ローは続けて、
「そのために、武器と水晶を与えよう。儂がこれから出す武器には、天成獣といわれる不思議な生き物の力が宿っているのじゃ。まあ、天成獣に関しては、未だに詳しくはわかっていないのじゃ。が、天成獣は意思の宿った武器に対して、光、闇、炎、水、風、地などのように属性能力や、幻想や時間のようなトリッキーなものもあるというのじゃ。」
と。
ローの言った通り、天成獣は武器にその意思を宿らせることができる不思議な生物である。そして、天成獣自身が持っている力を武器の使用者に対して発揮させる。どうして、天成獣が武器に自らの意思を宿らせているのかはローのいる世界ではまだこの時代においては、解明されていない。
ローは、さらに続けて、
「話を変えて、水晶のことじゃが―…」
と、言って、自らの服のポケットから七つの水晶を取り出した。
水晶を自らの手に持ちながら―…。
瑠璃、李章、礼奈は、ローが自らの手に持った水晶を見て、それぞれ色が違うのに気づく。そして、李章はローに尋ね、
「これらの水晶は、どれも色が違っているのですが、何か意味があるのですか?」
と。
ローは答える、
「水晶は色によって能力が異なるのじゃ。さっきの襲撃で使ったのは、白と赤じゃ。白の水晶は防御で、テント状の防御壁などのように相手の攻撃から守ってくれる能力があるの~う。ほんで、赤の水晶は、空間移動の能力じゃ。ある場所に渦みたいなものを起こして、別の場所へと移動させるのじゃ。相手の攻撃も、自分自身も、相手であったのもの~う。後は、緑は危機察知、黄色は攻撃強化、青は回復や活性、黒は隠密、紫は効力低下の能力があったはずじゃ」
と。
李章は、「なるほど、そうですか―…」と、考えながらそのようなことを言った。
瑠璃や礼奈も二人の会話を聞きながら、うなずいていた。そして、礼奈が水晶とは別のことに関して疑問に思ったので、ローに尋ねた。
「はーい。質問です。ローさんは武器を杖以外に武器になるようなものを持っていないが、どのように私たちにその…天成獣の意思が宿った武器を渡すのですか?」
と。
礼奈の質問に対して、ローは、
「まあ、儂の手には杖以外に武器はないのじゃが、別の空間に入っておるぞ。瑠璃、李章、礼奈たちが選ぶ武器はのう~」
と、言って、ローや瑠璃、李章、礼奈たちがいる位置から少し離れたところで、上空に渦みたいなものが出てきた。
そして、そこから、大量武器が渦の真下にある地面に向かって落ちっていった。それらの武器は地面に衝突して、積み上げられていった。
礼奈は、あまりにもありえない出来事に、顔をポカーっとしてただ見つめていた。瑠璃や李章にしても同様の気持ちだった。
少しして、礼奈が我を取り戻し、冷静になって、
「この全部が天成獣の意思が宿っているという武器ですか?」
と。
ローは、
「そうじゃ。そして、瑠璃、李章、礼奈たちは、この中から、自分の気にいった武器を選ぶのじゃ。天成獣の意思と瑠璃、李章、礼奈たちのそれぞれの意思が合致すれば、自ずと自分の持ちたいという武器がわかるじゃろう」
と、言った。
◆◆◆
そして、瑠璃、礼奈は、武器を探す。
積み上げられて、山のようになっている武器の中から、自分に合う武器を見つけるために―…。
そして、ローが言ってように、天成獣の意思と自らの意思とが合う武器を手にするために――…。
だが、一人だけ武器を探さない人物がいた。それは李章である。ローはそれを不思議と思い尋ねてみる、
「李章さんはなぜに武器を選ばないのじゃ?」
と。
李章は、
「私は、体術に関してはある程度できます。それに、武器を持って戦うことよりも、素手で戦ったほうが強いと思います。なので、武器を携えて戦うのは、抵抗があります」
と、不安の表情をしながら答えた。
「そうか、無理に、とは言えないんじゃ。この世界では素手で戦う者もいるにはいるがのう~。そやつらでも武器を携帯したり、ブレスレッドやリングのような、一見して武器とは思えないものを身につけている。そこから天成獣の力を使って戦っておる。故に、李章、お主がもし素手で戦っていくのならばじゃ、武器を持つだけにして、そこから得られる天成獣の力を借りて戦っていくしかないかのう。それは―あまりにも賢い選択とはいえないじゃが――……」
と、最後のほうでは、何か含みをもたせる言い方をするロー。
それは、ローにとって不安でしかなかった。仮に、一見して武器とわかる物を携帯した場合と、一見して武器とは区別できない物を身につけて戦う場合について考える。
そうすると、前者の一見して武器とわかる物を携帯している場合、天成獣の力を借りることができたとしても、武器を使用して戦った時よりもその力はよくて半分ぐらいしか発揮することができない。
一方、後者の一見して武器とわからない物を身につけて戦う場合は、天成獣の力を十分に発揮させて、武器を持って戦う者と同じレベルで戦うことができる。
ただし、これはあくまでも、自分と相手が同じ力量であった状態のときと想定した場合である。
つまり、李章は、素手戦うためには一見して武器と区別できない物の中に、自らの意思と天成獣の意思が合致するものを―…。
李章は、ローのアドバイスに関して、「ありがとうございます」と返事し、武器の山から瑠璃、礼奈とともに武器を探し始めたのである。
◆◆◆
そして、数時間の時が経った。
瑠璃、李章、礼奈は自らの武器を選び終えた。
瑠璃の武器は、杖になっているもので、ローのとは違い、杖の中に剣が仕込まれている仕込み杖である。今は仕込み杖は、剣をおさめている状態である。この仕込み杖は、普段は剣の先にある方を下にし、上には、自らの力を発生させるための丸い水晶玉のようなものがある。つまり、接近戦では仕込み杖の剣を用い、離れた相手に対しては水晶玉から発生させる天成獣の力を使って戦うスタイルの武器である。
李章の武器は、刀である。その太刀の色は黒く、峰うちをするほうは黒が若干であるが灰色に近い色となっていた。李章が手にした武器は、明らかに接近戦に適した物である。そして、ローの懸念は当たった。李章の意思と天成獣の意思が一見しただけで武器とわかる物と合致したからである。ローの表情は少し不安の色があったが、何とか顔に出すことはしなかった。
礼奈の武器は、槍である。先端は剣のように尖っており、大剣の先端よりかは少し大きさが小さい武器である。そのぶん、剣よりも攻撃範囲が長く、接近戦で自分と同じスピードであるのならば、対応が可能となっている。
武器を選び終えた瑠璃、李章、礼奈を見て、ローは、
「選び終えたみたいだの~う。それじゃ、この世界での戦い方を教えていこうかの~う」
と、ローの目は、すでに楽しそうな表情をしていた。
これで、現実世界で起こった石化現象の解決のために必要なピースがまた揃うことを―…。その期待を胸に抱きながら―…。
瑠璃、李章、礼奈にこの世界での戦い方と天成獣の力の借り方を覚え、天成獣の力の使い方を学ぶために―…。
そして、ローによる瑠璃、李章、礼奈に対する修行は、現実世界にして一週間分の時を経過させた。
◆◆◆
リース近郊。
ランシュは撤退してきたゴーレの報告を聞き、考えていた。
(ゴーレの報告からすると、防御テントを使って、渦のようなものでゴーレの技を呑み込んだで、後ろから攻撃の気配を感じることなく攻撃された。それをしたのが老婆、それも魔術師の恰好だとすると、あの人物しかいない。すでに遅かったということか。これは、あいつに伝えないとな)
と、ランシュは、ベルグへと報告しようとして、通信機をポケットから取り出した。
【第2話 Fin】
次回、異世界の旅が始まります。そして、戦いも?始まります。
誤字および脱字に関しては、気づく範囲内で修正していくと思います。「通信ポケットを」のところを「通信機をポケットから」と修正しました。
2022年10月14日 以下などを修正する。
①「確実に殺れたことを」を「確実に殺れたことを確信しながら―…」に修正および加筆。
②「人物は驚く」を「その人物は驚く」に修正。
③「あんなものどこからだしたんだ」を「あんなものどこから出したんだ」に修正。
④「ローが自らの服のポッケトの中にあった」を「ローが自らの服のポケットの中にあった」に修正。
⑤「実世界では誰も風を操作して、攻撃してくることなど―」を「現実世界では誰も風を操作して、攻撃してくることなどあり得ないことなのだから―…」に修正。
⑥「ランシュは多くの人物にむかって」を「ランシュは多くの人物に向かって」に修正。
⑦「その命は、とある人物たちを追うことだ」の後に「討伐―…、命を奪っても構わない」を加筆。
⑧「そして、ランシュは念じて石から映像を出し、多くの人物に見せながら言った」を「さらに、ランシュは念じて石から映像を出し、多くの人物に見せながら言った」に修正。
⑨「おこなっている実験から逃れたものたちだ」を「おこなっている実験から逃れた者たちだ」に修正。
⑩「こいつらを見つけしだい、生死を問うことはない」を「再度言うが、こいつらを見つけ次第、生死を問うことはない」に修正および加筆。
⑪「前へ出てきたゴーレという名の人物が自信を表情に出しながら言った」の後に、
「 そして、そのゴーレの行動に周囲にいた者たちは、いくつか思うことがあった。
(ゴーレの野郎が最初か、まあ良い。お前がどこまでやれるのか見させてもらう)
(そうか、ゴーレか。ゴーレが駄目なら、私があの三人を倒すのは止めることにしよう)
(先を越された。クソッ!!)
のような感じで、ゴーレの瑠璃、李章、礼奈の三人の討伐の様子を見て、対策を立てた上で、攻めていく者、ゴーレがもし討伐に失敗してしまった場合、止めようと考える者、ゴーレに先を越されて悔しく思う者、さまざまだ。
例はいくらでも挙げられよう」を加筆。
⑫「この2つの風は、ただ真っすぐ瑠璃、李章、礼奈、ローに向かってきた」を「この二つの風は、ただ真っすぐ瑠璃、李章、礼奈、ローに向かってきた」に修正。
⑬「そうすると、ローが着ていた服の中にあった水晶の一つが光る」の後に、「さっきは白く光っていたが、今度は赤く光る―…」を加筆。
⑭「仲間っていったい」を「仲間って一体―…」に修正。
⑮「「仲間って一体―…」と、礼奈が言った」の後に、
「 瑠璃は単純にゴーレが逃げていくのただ眺めているだけであったが、何をしに来たのか理解することが出来ていない感じだ。
李章と礼奈は、一体、どこから仲間とは何か、自分達が風を操ったりするような相手から逃げないといけないのか、もしくは対峙していく必要があるのかと思いながら、李章の方は不安になるも、礼奈の方は何か対抗手段がないかを考え始める。
(あのお婆さんが使っていたのが何か物であれば、それを借りて使った方が良いかもしれない)
と、心の中で思いながら―…」を加筆。
⑯「あまりを年をとるもんじゃない」を「あまり年をとるもんじゃない」に修正。
⑰「ローに対して自らの名前を名乗る」の後に、
「 瑠璃は、初対面であるローに対して、緊張した感覚で言う。本当に自らの名を名乗って良いかを迷いながら―…。現実世界では、知らない人に着いていってはいけないし、名前を名乗るべきではないと教えられているが、ここがどこか分からない以上、何かを知っている人に情報を得られるのなら、こちらから誠意を見せておく必要があると思った。礼奈は緊張することはなかったが、気持ちとしては瑠璃と同様であった。
李章は、ここは正直に名乗っておくしつつも、ローに対しての警戒は怠らないし、もし、ローが瑠璃に対して、何か変なことをしてくるのであれば、いつでも対処できるように構えるのだった」を加筆。
⑱「天成獣は武器にその意思を宿らせることができる」を「天成獣は武器にその意思を宿らせることができる不思議な生物である」に修正。
⑲「それぞれ色が違うの気づく」を「それぞれ色が違うのに気づく」に修正。
⑳「まお、儂の手には杖以外に武器はないのじゃが」を「まあ、儂の手には杖以外に武器はないのじゃが」に修正。
21.「それも魔術師のかっこうだとすると、あの人物しかいない」を「それも魔術師の恰好だとすると、あの人物しかいない」に修正。