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水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
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第17話-1 悪夢は終わるもの

前回までのあらすじは、夢喰刀がしゃべった!!! そんなことよりも、夢喰刀が瑠璃、李章、礼奈、アンバイドのいる付近とナンゼルのいる場所を覆って、夢を吸収していくのであった。

久しぶりの更新です。

 大きな白い球状のものは、口を開けていた。

 それは、息を吸うようなことをする。

 (一体あのでかいのは何なんだ。それにしても嫌な形しているなあ~、おい!!)

と、アンバイドが大きな白い球状のものの感想を心の中で言う。

 (あの中はやばい!! 何かそんな予感がする。)

と、瑠璃は大きな白い球状のものに対する嫌な予感を感じていた。

 (あんなのが襲ってきたら、大変なことになる。)

と、李章は思う。

 (あれは…、っていうかいつの間に移動したの。ずっと、真上にあったのに…。)

と、礼奈は大きな白い球状のようなものがいつの間にかナンゼルの後ろに移動していたことに驚く。

 そして、大きな白い球状のものは、

 「フフフフフフフ、じゃあ…始めましょう…。ショー…の時間…を…。」

と、言う。この声は、余りにも低く、声だけで相手に不快な感情を抱かせるようなものだった。

 一方で、この時ナンゼルは、

 (これはなかなか制御しずらいんだよなぁ~。だが、これを使わないとあいつら(瑠璃、李章、礼奈、アンバイド)を倒せない!! やるしかない!!!)

と、思っていた。そう、瑠璃、李章、礼奈、アンバイドに勝つにはこの夢喰刀の最大の力を使うしかないのだ


 【第17話 悪夢は終わるもの】


 大きな白い球状のものは、口のようなものを開けていた。

 そして、息を吸うかのように自らの口のようなものの中へと吸い込んでいた。

 (何か始まった。)

と、李章は大きな白い球状のものが吸収していることに対しての警戒心をもった。

 (これ…もしかして、夢を吸おうとしているの。もし、そうなら、危ない!! 何とかしないと!!!)

と、瑠璃は大きな白い球状のものがしようとしていることが夢を吸うことではないかと予測をつける。そして、瑠璃はそれが自分がさっきナンゼルに夢喰刀で斬られた時に、できた黒い破片が吸われていったことを思い出す。それよりも比ではないことが起きるのではないかと危惧する。故に、瑠璃はここが危険だと考える。だから、行動しなければならない。あの大きな白い球状のものを破壊するための行動を―。

 「我に…すべての…夢を…喰わせろ!!!」

と、大きな白い球状のものは言う。そう、大きな白い球状のものは欲しているのだ。人の夢を。瑠璃、李章、礼奈、アンバイドのもっているすべての夢を―。

 (あんなトリッキー系なのは本当に嫌なんだよ。すでに、こっちはナンゼル(あいつ)の仲間の一人は放ってこっちが吸収した分はすでに空っぽだし、自分の今の量で放ったとしても大きな白い球状のもの(アレ)を破壊することはできやしない。こうなるってくると、こっちとは相性が悪いんだよ。)

と、アンバイドは今の状況で自らができることを考えていた。しかし、この状況で、アンバイドとナンゼルとの相性はアンバイドにとっては良いといえるものではなかった。そう、アンバイドは自身の結論を下す。

 一方で、礼奈は、

 (大きな白い球状のもの(アレ)を破壊するには、大量の氷で氷漬けするようがあるみたいね。でも、それじゃあ、たぶん時間がかかるだろうし。あまり、意味のあることとは思えない。)

と、思っていた。そのすぐ後に礼奈は、

 (!! ある。方法ならあるかもしれない。やることはいつも通りってことね。)

と、あることに気づく。


 その頃、ナンゼルは、瑠璃、李章、礼奈、アンバイドと対峙しながら、

 (さて、これであいつらは手出しすることができないだろう。夢を吸われながら、心が弱っていくのだからなぁ~。)

と、思っていた。

 大きな白い球状のものは、吸うのを少しやめて、

 「夢~~~、我の…好物…夢を…もっと…喰わせろ…。」

と、言う。

 そして、瑠璃、李章、礼奈、アンバイドの夢の吸収をおこなうために、吸い続けることを開始した。


 「瑠璃、お願い。」

と、礼奈は瑠璃に聞こえるように大きな声で言う。

 瑠璃は、「うん、わかった。」と、言って、行動する。

 瑠璃はナンゼルに向かって走りだすのである。そして、仕込み杖でナンゼルに()()()()()に、雷を展開する。

 「喰らいなさい。」

と、瑠璃は言いながら、走っていた足を止めた。展開した雷をナンゼルに向かって放つ。

 放たれた雷は、ほぼ一直線でナンゼルへと迫ってきていた。

 「!!」と、ナンゼルは驚き、瑠璃の雷に対処するために、集中をそっちの方へと向けた。

 (こんな単純で速い攻撃はさっさと避けるにかぎる。)

と、心の中で考えたナンゼルは、すぐに後ろへと退避するように避けた。

 結局、瑠璃の雷の攻撃はそのまま一直線にほぼ進んだため、ナンゼルがいた位置に通ったが、ナンゼルには当たることはなかった。

 (赤の水晶。)

と、瑠璃は心の中で言って、赤の水晶を能力を発動する。

 ナンゼルの後ろに空間移動が可能なものが形成された。ナンゼルは後ろを向き、次元の裂け目(それ)に気づく。

 (何だ。これは!!)

と、ナンゼルは心の中で言う。

 瑠璃が赤の水晶の能力で展開した空間移動が可能なものにナンゼルは、視線を合わせて、他の事に対する集中を欠いてしまった。その隙を見ていた李章は、すぐにナンゼルのところへと向かい蹴りを入れる。

 ナンゼルが気づく頃には、すでに回避不能であった。

 そう、李章の左足の蹴りが炸裂したのである。ナンゼルの腹部に。それは、ナンゼルにとっての痛みとなって、

 「ぐっ!! がぁ」

と、ナンゼルの声が漏れた。そして、李章の蹴りは、ナンゼルを遠く吹っ飛ばすのに十分な威力であった。そう、赤の水晶の能力である空間移動を成功させるためのである。

 ナンゼルは瑠璃が展開した赤の水晶の能力で空間を移動させられた。

 そして、ナンゼルが出てきたのは、大きな白い球状のものの目の前であった。

 (なっ!! 夢喰刀の分身…、いや、本体の目の前だと、今は夢を吸っているはず。…これは人の体を吸うことはできない。まさか―…!!!)

と、ナンゼルは気づく。

 槍が投げ込まれていたことを―…。

 そして、ナンゼルを槍で腹部を突かれたのである。

 「がはっ!!」

と、ナンゼルは激しい痛みを感じ、声を出してしまわずにはいられなかった。

 (まさか…、狙いは最初から俺を戦闘不能ほどダメージもしくは殺すために―…。いや、なら、夢喰刀の本体の目の前に送ったりはしない。じゃあ~。)

と、ナンゼルは礼奈が何を読んでいるのかを考えるが、それが結局はわからなかった。

 「凍り尽くせ。」

と、礼奈が言う。そうすると、ナンゼルと大きな白い球状のものはあっという間に凍らされてしまったのである。

 そして、凍らされていった大きな白い球状ものである夢喰刀の本体は、徐々にピッキと音とできたヒビの拡大によって粉々となっていった。

 そのなかで、アンバイドは、

 (なるほどな。あれは水晶か…。瑠璃が攻めたときからすでに作戦ができていたわけか。瑠璃が水晶の空間移動を利用して、小さなひそひそ声を相互間に移動させて作戦を伝えていたのか。そして、あの大きな口のみの奴へとナンゼル(あいつ)を接近させた後、槍を投げた。このときも、瑠璃が水晶で槍を空間移動させて当てさせた。そして、礼奈が水晶の能力…たぶん…回復か成長のどちらかであろうか…、それを使って氷の侵食を拡大させ、ナンゼル(あいつ)を凍らせたということか。大きな口のみの奴をも含んで…、か。)

と、ナンゼルがどうして倒されたのかという結論に辿り着いた。これは、礼奈の考えていたことを正確に当てていた。

 そして、アンバイドは、

 (ふん、なかなかの連携プレーだ。それに瑠璃と礼奈(あの二人)はすごい力を持っている。特に、礼奈はかなり戦いに対するセンスがあるようだ。…一方で、李章は、天成獣の能力を完全に発揮させていない。つーか、その刀は飾りじゃないだろう…、使えよ。そうしないと、これからの戦い確実に足を引っ張ることになりかねない。)

と、アンバイドは瑠璃、李章、礼奈の実力をはっきりと理解した。そして、礼奈の戦いのセンスを褒めるが、李章が自らの武器である刀を持って戦わないことに懸念を示す。

 (しかし、俺の最強の武器を使わなかったことが救いってものか。)

と、アンバイドは心の中で言った。

 こうして、瑠璃、李章、礼奈、アンバイドは、ナンゼルらの襲撃者を倒すことができた。


 そして、襲撃者に瑠璃、李章、礼奈、アンバイドが勝利して、ほんの数時間が経過した。

 すでに、朝がもうすでにそこにせまっていた。

 リース近郊にいるランシュは報告を受けていた。

 「ふむ、ヒルバスそうなのか。」

と、ランシュは自らの部下であるヒルバスという人物に尋ねる。

 「はい。ナンゼルをリーダーとした部隊が瑠璃、李章、礼奈(あの三人組)にやられました。それも、あの男がいたそうです。」

と、ヒルバスは言う。

 「あの男とは、誰だ。」

と、ランシュはさらに尋ねる。

 「アンバイドです。」

と、ヒルバスが答える。

 「そうか。アンバイド(あの男)か。厄介なのがいたものだ。ローとは仲が良くないが、実力は申し分ない。こうなってくると、ベルグからの任務を達成するのに大きな障害になる。これはそうそうに手をうたなければならないな。」

と、ランシュは言うとしばらく考え出した。ランシュの任務を確実に成功させるために―…。

 ヒルバスはランシュの困惑させ、思考している表情をただじっと見つめる。そこには感情はなく、ただ、ランシュからの言葉を待つだけのものであった。

 「…………」

と、ランシュは考え続ける。そして、

 「そろそろ、祭りの時期か。」

と、ランシュが急に変なことを言った。それは、ヒルバスにとって目が点になるものであった。

 (ランシュ様。いきなりどうしたのですか。)

と、ランシュに言おうとしたが、ヒルバスはこれを声に出さず、心の中に留め置いた。

 「そうか。ならば―…、ヒルバス!!」

と、ランシュはヒルバスに向かって言うと、

 「なんでございましょうか、ランシュ様。」

と、ヒルバスは答える。

 「ヒルバス、そろそろあの祭りが始まる時期か。そのなかで、スタジアムを使う催しがあったよな。」

と、ランシュはヒルバスに尋ねる。それは、すでにランシュ自身がやろうとしていることを可能とする確信を得られることをランシュは考えていたからだ。そして、その通りの答えをヒルバスから得た。

 「はい、リース王国の騎士たちによる決闘という催しがあります。しかし、それは、あくまでも騎士同士の実力を図るためのものであり、それをリースの民の娯楽ともなっています。それがどうかしたのですか?」

と、ヒルバスはランシュの質問に答えた後、ランシュがなぜそのようなことを聞くのかを尋ねた。

 「それはな―…、リースで瑠璃、李章、礼奈(あの三人組)とアンバイドを倒すためにその催しを少し変えるのさ―…。だから、その準備をしてくれヒルバス。」

と、ランシュはヒルバスに命じる。そう、瑠璃、李章、礼奈、アンバイドをリースで倒す催しを開催するために―…。


第17話-2 悪夢は終わるものへと続く。

誤字・脱字に関しては、気づける範囲で修正していくと思います。

第17話を終わらせて、次のなるべく早めにいけるように頑張りたいです。そのためには、とにかく打っていかないと…。

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