表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水晶  作者: 秋月良羽
現実世界石化、異世界冒険編
16/748

第11話 7対1

前回までのあらすじは、アンバイドは瑠璃、李章、礼奈を狙うランシュの刺客の七人に対して、一人で戦うこととなった。アンバイドの実力は如何ほどなのか?

今回は、文字にするとかなり短くなりました。

 【第11話 7対1】


 ナンゼル、フォース、ゴンド、ファンシ、イドラ、ナンシ、アルシングは、アンバイドへ向かっていった。

 そう、アンバイドに攻撃を加え、殺すために―…。

 先頭にゴンドは、


 「倒されろおおおお~~」


と、声をあげた。

 そして、打ち出の小槌を大きくしたようなハンマーを構える。アンバイドから見れば左側にであった。そして、ゴンドはハンマーを振りながら、闇の攻撃を放つ。

 その闇の攻撃は勢いよくハンマーから放たれ、アンバイドの全身を、そして武器をも覆った。

 しかし、それは、アンバイドの三つの武器それぞれによって吸収された。このアンバイドの三つの武器によって、ゴンドの最初の闇の攻撃を防いだのである。アンバイドの三つの武器にゴンドの攻撃を吸収させることで―…。



 ◆◆◆



 そして、ゴンドの放った闇の攻撃は止んだ。

 アンバイドとゴンドは近くで相対することになった。


 「くっ!! 俺の攻撃を防ぎやがって!!!」


と、ゴンドは驚いていた。

 こうもあっさり自分の攻撃を防がれたのだから―…。ゴンドは全力の闇の攻撃はアンバイドにとって、大した攻撃すらなっていなかったのであるから―…。ゴンドは驚くと同時に悔しい気持ちが徐々に感情の面で大きくなっていた。

 しかし、ゴンドはそれでも冷静になって、自らの優位を証明するかのように言う。


 「お前は、すでに囲まれているぜ」


と。

 アンバイドは気づく。

 

 「!!」


と。

 すでに、ゴンド以外の六人が、すでに左右に三人ずつ分かれて攻めていたことを―…。

 アンバイドは三つの武器のうち、二つをそれぞれ左右に移動させる。

 そして、移動後に左右に移動した武器が、ゴンド以外の六人の攻撃を受ける。

 六人の攻撃をアンバイドの二つの同様の武器は、見事に一つで三人分を防いだのである。

 ゴンド以外の六人はアンバイドの武器から距離をとる。



 ◆◆◆



 アンバイドは後ろ以外の全ての方向に自らの三つの武器を自身の周りの配置することとなった。


 「お前が、俺ら七人に対して一人勝てるはずがない!!!」


と、勢いよくゴンドは言う。

 たとえ、七人の攻撃が防がれようと、アンバイドは一人でその相手をしなければならない。そう、アンバイドが七人全員に集中するということは不可能だと考えたからである。


 「それはどうかな。お前たちの今の状況がどうなっているか説明できるか?」


と、アンバイドは言う。

 その言葉はまるでナンゼルを含む七人が束になったとして自分の相手ではないと思っていることをあえて相手に示しているようだった。その言葉に自分達が舐められているとナンゼルを含む七人の集団全員が思った。そして、それはこの七人に怒りをもたらすことになった。

 アンバイドは、その間も冷静に次の手をうっていた。

 後ろ以外にあるアンバイドの武器は、攻撃を放とうとしていた。それに気づいたナンゼルは、


 「何!!」


と、言うと、


 「お前たちはすでに最悪の状況にあるということを!!」


と、アンバイドは言った。

 そのナンゼルとアンバイドが言っている間に、アンバイドの三つの武器はすでに攻撃を放つ準備を完了していた。


 「反射(リフレクション)


と、アンバイドは相手に聞こえない声で言う。

 そうすると、アンバイドの三つの武器が同時に攻撃を放ったのである。このアンバイドの攻撃は、ゴンドの攻撃二発分と、ゴンド以外の六人の攻撃を吸収した分である。それをアンバイドの三つの武器それぞれから吸収した分を相手に向かって放ったということだ。


 「ぐっ!!」


と、驚くフォース。


 「何か出してきやがった」


と、状況を冷静に分析できないファンシ。


 「よけねば」


 「うっ」


と、イドラとナンシが言う。

 そして、この二人はすぐに退避行動をとった。


 「全員避けよ!!!」


と、ものすごい大きな声で自らの仲間に、アンバイドの武器の放った攻撃を避けるようにナンゼルが言う。

 そう、仲間が倒されるということを避けるために―…。

 アンバイドの声がきっかけとなって、ゴンドとナンゼル以外の五人はアンバイドの攻撃を回避するために、それぞれ横へ避ける。ナンゼルも同様に動作をおこなった。

 しかし、ゴンドはそうしなかったのである。


 「打ち潰す!! この俺の力で!!!」


と、ゴンドは声に勇ましさを含ませて言う。

 そして、ゴンドは打ち出の小槌を大きくしたようなハンマーで攻撃しようとする。


 「喰らえ―――――――――――――――――――――――――――」


と、ゴンドは言い、ハンマーを振る。

 ハンマーの面となっている部分を、アンバイドの武器の放った攻撃に真正面から当たるように―…。

 ゴンドの武器のハンマーの面となっている部分から、闇の攻撃が放たれる。

 そして、アンバイドの武器の放った攻撃とゴンドのハンマーの放った闇の攻撃が衝突する。

 両者の攻撃の威力はほぼ互角であった。さらに、衝突時の音の大きさは凄まじいものであった。それは、ナンゼルを含む七人とアンバイドにとってもそう感じることとなった。


 (一つのほうに集中したほうがいいな)


と、アンバイドは心の中で思い、自らの武器の左右に配する二つをゴンドの方へと向ける。

 そのとき、一旦、攻撃を放つことを中止して、である。


 (互角!! いや強い!!! ならば―…)


と、ゴンドがアンバイドの攻撃に対してそう思っていた。

 だから、ゴンドは自らの武器に闇の攻撃をさらにもう一発分の威力を加えて放つ。

 それは、アンバイドの武器の一つが放った攻撃を覆いつくそうとするぐらいの威力であった。そのため、アンバイドの武器の一つが放った攻撃はゴンドの攻撃によってかき消されそうになっていた。

 しかし、アンバイドは冷静だった。


 「さらに、威力を増してきたか。しかし、こちらもあるんだよ」


と、アンバイドは言った。

 そして、ゴンドのいる方向に左右に配置を終えた武器は、すでに攻撃を再度放つ準備を完了していた。


 「お前たちから吸収させてもらったのと、それに加えて天成獣から借りた分がなっ!!」


と、アンバイドは言った。

 それに、危機感を示したのがナンゼルであった。ゆえに、ナンゼルは声を荒げて、


 「ゴンド!!! 速くそこから逃げろ!!!!」


と、言う。

 しかし、ナンゼルの注意に対して、主観的にアンバイドの攻撃が三つ放たれたとしても勝てそうとゴンドは思った。

 ゆえに、


 「大丈夫ですぜ。ここまで追いつめているから。ナンゼル」


と、ゴンドは言って、そこから移動する気配がなかった。

 アンバイドの残りの二つの武器が攻撃を放つ。

 それは、明らかにゴンドの攻撃より勝っていたのである。

 ゆえに、ゴンドの放った闇の攻撃はおされ、打ち消されたのである。

 「何!!!」


と、ゴンドは言う。

 だが、遅かった。

 もうすでに、ゴンドはアンバイドの三つの武器が放った攻撃に呑み込まれそうになっていた。

 いや、呑み込まれる寸前で、一秒という時間が経たない時間の経過でゴンドの体すべてを覆われてしまったのである。


 「まずは一人、っと」


と、アンバイドは冷静に、そして、普通の声で言う。

 まるで、ゴンドがアンバイドによって倒されるのは当たり前のようであるかのように―…。


 「ゴンドォォォォォォ――――――――――――――――――――!!」


と、ナンゼルの叫びがこの夜の辺り一辺に聞こえたという。



 【第11話 Fin】


次回、瑠璃、李章、礼奈の参戦はあるのか?

誤字・脱字に関しては、気づく範囲で修正していくと思います。


2022年11月16日 以下を修正および加筆する。

①「アンバイドとゴンドは近くで面することになった」を「アンバイドとゴンドは近くで相対することになった」に修正。

②「ゴンドは全力の闇の攻撃はアンバイドにとって対した攻撃すらなっていなかったのであるから」を「ゴンドは全力の闇の攻撃はアンバイドにとって、大した攻撃すらなっていなかったのであるから―…」に修正。

③「ナンゼルの叫びがこの夜の辺りいっぺんに聞こえたという」を「ナンゼルの叫びがこの夜の辺り一辺に聞こえたという」に修正。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ