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プロローグ
あなたの人生の参考になれば幸いです
2018年11月_
"スパァーン"
ゴムで引っぱたいたような音と共に、白球が右中間に広がる林の中へと消えていく
3ランホームランとなり、グラウンドを1周
ランナーコーチャーやベンチの人たちとハイタッチを交わし、その表情は満面の笑みである
この打球を打ったのは俺だ
この日4回目となる打席でやっと出たホームラン
結局この日は、3番ライトで出場し、5打数5安打1ホーマー5打点ツーベース2本と大当たりとなった
そして、今シーズンの"昼の野球"が終了した
これは現在の自分だ
決して自慢したいわけじゃないが、草野球では主力として扱われている
朝の野球、いわゆる"早朝野球"では監督もやり、実に順調な野球人生といえるだろう
しかし、ここまでになるには中々に長かった
なんせ、周りは現役、つまり学生時代はバンバン主力で活躍してた人たちだ
対して俺は学生時代はほとんどが補欠
高校時代は補欠にすらなれず、スタンドで高校野球人生を終えた
ではなぜここまで草野球で活躍出来ているのだろうか?
それは話すと長くなる
何故なら、それは俺の人生そのものだからだ