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Slip~タイムスリップから始まる1つの物語~  作者: オレンジのえんぴつ
第1章 Slip
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第1章終話(第8話) エピローグ・アンド・プロローグ(後編)

第1章終話…

全ての物語(トキ)が今、ツナガル。


それでは…どうぞ!

[33.消えゆく物語~その2]

2021年冬>深夜>C研究所>1Fホール

J「…もし、これが失敗したらどうなると思う?」

R「そりゃあ…。Jetが…消える…?」

J「やっぱりそうだよなぁ…」

足音がだんだん大きくなっているのを聞いて、2人は身構える。

でた!いかにも悪そうな黒ずくめの集団!

「誰かいるぞー!やれー!!」

おいおい!手榴弾はないだろ!

────


早朝>とある都市郊外の山麓

J「ここまでくれば安心だろε-(´∀`; )ホッ」

R「ハァ…ハァ…まさに危機一髪でした(;-ω-)」

J「なぁ、M兄さんは…?」

R「さぁ…?」


────


昨夜あったC研究所の事件など、まだ誰も何も知らない。

なんとかRの家にたどり着いた2人はM兄さんを探すが、どこにもいない。

M兄さんの家にも行った。

しかしそれは────

以前とは全く違うものに変わり果てていた。


────それからM兄さんに会うことはなかった。

その上…

J「なぁ、あれからなんか情報つかめた?」

R「え…?なんの?」

J「もちろんM兄さんのだよ!」

R「M兄さん…?誰のこと?」

J「…?あのよく遊んでくれたM兄さんだよ?!覚えてないの?!」

R「ごめん…何言ってるかさっぱり…(´・ω・`)」

J「………どうして…」


家と両親が消えてしまった今、JetはRomの家に養子という形で住んでいる。

しかし、RomはJetやM兄さんとの冒険を忘れてしまった。


俺が選ばれたのは必然なのか。偶然なのか。


[34.プロローグ~タイムスリップのその前に]

2011年>夜>少年Yの自宅

少年Yは泣き崩れた。

何も悪くない。"僕"は何も悪くないのに…!


────その日、Yの両親は交通事故にあい、ぺしゃんこにされた。だから、最期に顔を見ることもできなかった。


1週間後…>…??

あの事件から1週間。僕のことを引き取ってくれるという人の家に来ていた。

?「こんにちは。Y博士!」

Y「…?」

?「あ。ごめん!なんでもない!」

M「僕はMって言います!」

Y「…」

M「…まぁ、無理もないよね(´・ω・`)」

ピンポーン

M「あ!Rが来たよ!」

R「こんにちは〜M兄さん」

?「お邪魔しまーす」

M「…?どちら様ですか?」

R「小学校の友達のJだよ!」

J「初めまして〜」

じっと小さな彼らを見ているとJと呼ばれている人が駆け寄って来た。

J「はじめまして!オレはJです!あのー…」

Y「…Yだ」

J「え?」

Y「…"私"は…Yだ…」


────

Mの家で過ごすこと数年…

苦労はしたが、Mの助けもあり、ある研究所に就職することができた。その研究所はとある山の深い森の中にあり、なんとも怪しい雰囲気が漂っているのだが。なんと研究しているのは、タイムスリップについてだ。どうやら偉大な研究者が作った研究所らしい。


そしてさらに数年経ち…

Sが研究所に入所した。似た内容の研究をしていたこともあり、話が合い、同じ研究室で研究をするようになった。そして…いつしか婚約に至っていた。そんなある日のことだった。あの事件が起こったのは…。


2021年12月24日>夜>C研究所

S「ね!早速実験しちゃおうよ!じゃあ私、道具取ってくるね!」

Y「ちょっと待って!…私が行く」

S「珍しいね。自分から道具、取りに行くなんて」

Y博士は何も言わずに研究室2Bの隣の、物置と化してしまった研究室2Aへ行った。

そして2020年の夏に見た、あの不思議な景色をふと思い出していた。

(あの夢のような何かは…なんだったんだろうな…)

「……!!」

足が滑ってしまった。

スローモーションのように落ちていく視界が流れている。

そして暗転。


────


2021年12月25日>真夜中>C研究所

…なんだったんだ…あの光は…

ルルルルルルルル…

…警報?まさか…!

ドドドドドドド…

間髪を入れず地鳴りのような爆発音が鳴り響いた。

そうか!C研究所に帰って来れたのか!

…いやいや、そんなことより早く脱出しないと!


…Y博士は走っている。

とにかく走っている。

左手は数々の実験データの詰まった記憶媒体を握りしめ、右手は端末を動かす。

走りながら端末でシャッターを開ける。

最新のリニアカーの姿が見える。

シャッターをくぐる…。

……。

…足が動かない。

何か重要なことを忘れている…!

必死になって考える。

…S…。

「Sーーーー!!!!」

次の瞬間、研究所は大爆発を起こした。

Y博士はとっさの判断でシャッターを閉じ、リニアカーに乗り込んだ。

Y博士は…Sを失くしてしまった。


────


2021年12月25日>早朝>とある光速道路

やはりリニアカーに乗っている時の爽快感は本当に素晴らしい。といっても気分は最悪だ。それもそうだ。大切な人ともう二度と会えないのだ。…そもそも私は今どこへ向かっているのだろう。いっそこのまま事故でも起こして死んでしまいたい。でも、幸い1つの希望があるお陰で私は生きている。本当に時空の研究をしていてよかった。せっかく理論上タイムスリップが可能だとわかったのだ。…そうか、この時代にまた戻ってきて助けるのか、彼女を。絶対に完成させなければ…!


────


Y博士はとある農村に向かった。田舎にこもって研究をするというのはよく聞く話だ。幸いなことに最近上京するべく村を出ていった人がいるらしく空き家が1つあった。(しかも小さな工場付き!)Yは農作業を手伝うという約束のもと家を借りることができた。

それから数年後、研究員AとTと連絡が取れた。


どうやらTはあの黒ずくめの集団の行方を追っているらしいが、未だ手がかりはつかめていないという。

一方Aはというと、Yと同じく研究を続行していた。YはAを説得し、共同で研究と開発をすることにした。


それからさらに数年後、ついには物質を別次元に、別時空に飛ばせるようになった。


Y博士はAに「もしこのマシンを奪おうとする者がいたら、もろとも爆破してほしい」ということを伝えた。タイムマシンが悪用されると時空が乱れて様々な悪影響、例えばあの地震…などが起きかねないからだ。


それから15年後…

Aは材料の買い出しに行ったきり、帰ってこなくなった。

Yは見捨てられたのだと悟った。

生活は安定しない、機械も完成しない。

これでは逃げられても当然だ。


だが、Y博士は完成させた。

2054年────


Y博士はいつもの研究室にいた。

「あと少し…あと少し…」

最後のネジを閉める。

機械に座りダイヤルを回す。

『2021年12月24日』

数あるボタンの中から大きめな赤いボタンを押す。

「この時を何年待っただろう…やっと、やっとだ…」

機械の音はだんだんと大きくなっている。

「さらばだ、2054年」


〜第1章終〜

≪あとがき≫

第1章、いかがだったでしょうか?

感動させられたでしょうか?(笑)

これで終わりかぁ…と思った方。まだあります。というのも、第1章の至る所に第2章の伏線があります(笑)

また、他にも頑張って作り込んだところがあるので、ぜひ探してみてください!

それでは、また第2章で会いましょう!

ぺんしること、オレンジのえんぴつでした!

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