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或る少年について

作者: 三冬月

あるところに一人の少年がいました。

少年はまだ世間を知らない幼い子供でした。

少年は周りの子供たちと比べて自分が特別だと思っていました。

だって、

足が一番速かった。

成績が一番良かったできた。

スピーチや作文だって一番先生に褒められてた。

特別の証じゃないか。少年はそう思っていました。




少年はほんの少しだけ大人になりました。

すると、少年の世界は少しだけ広がりました。

     …………………………広がってしまいました。

少年は新しい世界に酷く驚き衝撃を受けました。

だって、

少年より足が速い子はたくさんいた。

少年より成績が良い子はたくさんいた。

少年よりスピーチが、作文が、上手な子はたくさんいた。


少年は自分が特別であると信じて疑いませんでした。

少年は大人になっても自分は変わらず特別であり続けると思っていました。

でも、その思いは木っ端みじんに打ち砕かれました。

少年は自分が特別でも何でもないということに気づいてしまいました。

自分が何も持たないただの平凡な少年だったことに絶望しました。





             少年は特別な少年などではなく

                     平凡な少年だったのです。






  これは〝自分を理解した〟少年の物語。

      (きっと、少年だけじゃない)











子供の頃、自分が他者より秀でていると思ったことって結構あると思うんですよね。

でも、それが本当の「特別」だったことって珍しいと思うんです。

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