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貴男色のお花を

作者: ふわふわ
掲載日:2026/10/04

好きな人の本当の色は、いつまで経っても分かりません。

だからこそ、私の中の「あなた色」は日々かたちを変え、季節とともに揺れ動いていきます。

雨の日の匂いと、終わりゆく夏の気配の中で紡ぐ、小さな想いの手紙です。

 あなた色のお花

 わたしが勝手に決めたあなた色の。

 それをあなたに贈ります。たぶん、属の柄ではない。

 とかなんとか言って、あなたは照れるのです。

 それでもわたしは良いのです。本当に知らないあなたの好きな色。でもいつかはきっと、正解が見つかるのです。だから、わたしにとってのあなた色は、毎日のように変化します。  

 あなたはそんな色をなんだと思っているのでしょう?

こちらは雨が降っています。傘に跳ねた水玉が、スカートの裾に落ちました。これはあなた色でしょうか?いいえ違います。あなた色はもっと、きっと、こう淡いのに御座います。

 今度はあなた色の傘  を贈ります。

 あなたかま気に入るかどうかわかりはしませんけれど。

あなただけに染まったたあなた色の夏ももう終わります。ようやくわたしは自由になれることでしょう。夏バテももう治る頃でしょう。

 あなた色の秋の虫を探してみます。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

好きだからこそ掴みきれない相手の色と、移ろいゆく季節の切なさを描いてみました。

あなたの心にも、少しでもあたたかな「あなた色」が届いていれば幸いです。

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