表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【書籍版】若返りの錬金術師~史上最高の錬金術師が転生したのは、錬金術が衰退した世界でした~  作者: えぞぎんぎつね
二巻 3月15日発売!

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/108

07 カタリナの鎧

「頼む。王宮での工作は俺には難しいからな。俺は……王都でアピールしておこう」

「はい!」

「騎士や冒険者たちに有用性を理解して貰えたからな。武器や防具から始めればいいだろう」

「あと、身体強化の魔法の使い方も!」

「たしかに、それも大事だ。冒険者たちには教えたが、騎士たちには教えてないしな」


 それに冒険者たちも、俺が教えて身体強化魔法を習得したばかり。まだ完璧ではない。

 さらなる指導をすれば、もっと良くなるだろう。

 あとでカタリナにも改めて指導しよう。


「とはいえ、まずはカタリナの鎧からだ」


 俺は籠に入った状態でカタリナの隣に置かれている全身鎧に目を向けた。


「ありがとうございます。私が未熟なせいで、折角の鎧を壊してしまったかもしれせん」

「そもそも、人は未熟だ。未熟ではないと思ったとき、それは慢心しているのだ」


 カタリナはじっと俺の目を見ている。


「そして、未熟でないのならば鎧は必要ない。敵の攻撃を全て躱せばいいのだからな」


 カタリナの全身鎧は至る所にへこみや傷があった。

 あれだけ激しい戦いだったのだから当然だ。


 鎧に傷が付いた分、カタリナの体が守られたともいえる。

 だが、もう少し頑丈でもいいはずだ。

 後でオリハルコンの密度などを変えて、調整したほうがよかろう。

 とはいえ、もう少し頑丈でもいいはずだ。


「鎧は体の代わりに壊れてくれるのだ」

「はい、身を挺して……」


 カタリナは、身を挺して自分を守ってくれた騎士や仲間たちのことを思い浮かべているのかもしれない。


「王宮でアピールしてもらうのだから、いい状態にしておきたいからな!」


 俺は努めて明るい声音で言った。


「はい!」

「ガチャガチャ音が鳴っていたら、錬金術が侮られるからな。まず音が鳴っていた箇所からだ」


 カタリナの全身鎧を魔法を使って、チェックしていく。


 少し調べたらガチャガチャ音が鳴っていた箇所が見つかる。

 左ひざの関節部だ。壊れているわけではない。

 右足が治ったことにより、カタリナの動きが変わり、それにより鎧同士がぶつかって音が鳴っていたようだ。


「なるほど、カタリナ立って剣を振ってみてくれ」

「はい、鎧は身につけなくても?」

「まずはそのままで。壊れていないのに音が鳴るってことは動きが変わったってことだからな。その動きの変化を知りたい」

「わかりました!」


 カタリナは素早く立ち上がると、ビュンと剣を振る。


「いい動きだ。あっという間に、再生した右足を自分のものにしたな」

「ルードさまの再生された右足の出来が良いのです」

「違う。カタリナの努力だ。可動域も大きくなっている。身体強化の魔法も上達している。良い傾向だ」

「ありがとうございます! ルードさまのご指導のおかげです!」

「何度でも言うが、カタリナの努力だよ。次は素早く移動してみてくれ」

「はい!」


 カタリナは室内を素早く走り回る。

「がう~」

 遊んでいると思ったらしいガウが、尻尾を振りながらカタリナの後ろを追いかける。


「ぐる~」

 グルルはそれをうらやましそうに見つめていた。


「おいで」

 俺はグルルを席の近くまで呼び寄せる。

 リビングは広いが、グルルが自由に動き回れるほどには広くない。

 だからグルルは、のそのそと静かに移動してきて、静かに伏せをした。


「いいこだね」

「ぐぅる~」

 俺はグルルの頭を撫でた。

 そうしながら、カタリナの動きを観察する。


「ありがとう。カタリナ、大体わかった」

「はい」「がう!」


 俺はガウの頭を一度撫でてから、カタリナの全身鎧の左ひざの関節部を調節する。

 使う術式は【形状変化】だ。

【形状変化】は、錬金術の中でも簡単な術式で、物体の形を変えるだけである。


「これでよしっと」

「やっぱり、壊れていましたか?」

「壊れてはいない。だが、右足を使いこなせることになって、全身の動きが変わったんだ。良い方向にな」


 可動域が広がり、今まで動かないはずだった角度まで動くようになった。

 その結果、ぶつかる部分が出てきて、鎧の部品がずれて音が鳴るようになったのだ


「そうなのですか? 自分では気付きませんでした」

「わずかな差だ。だが、命がけの戦いではその差が生死を分ける」

「はい」


 関節部の調節を終えると、次はへこみや傷の修繕だ。


「この程度のへこみや傷ならば、支障は無いんだが、素人はこういうところを気にするからな」


 カタリナが王宮でアピールする相手のほとんどは戦闘の専門家では無いのだ。

 素人にはキラキラで綺麗な鎧の方が印象が良い。


 そして、戦闘の玄人は、カタリナが綺麗な鎧を着ていたら、素人以上に驚愕するだろう。

 王宮にいる戦闘の玄人たちは、カタリナの活躍を騎士団から聞いて知っているのだ。

 

 あれだけの戦闘を経て、鎧に傷がつかなかったのならばそれは異常だ。

 損傷したのに、綺麗に治したのであれば、それも異常だ。

【読者の皆様へ 作者からのお願い!】


1巻は発売中! 2巻は3月に発売になります!

よろしくおねがいいたします!


ついでに、ブックマーク、並びに、

ページ下部↓の【☆☆☆☆☆】から評価して頂けると嬉しいです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ