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31 クエ達成報告

 ガウの従魔登録の手続きが終わると、次は,

「あとは任務達成の報告だな。それは存分にこいつに報告してくれ」


「は、はい! お任せください!ゴブリン退治クエストの完了報告ですね」

「ああ、頼む」

 俺は受付にギルドカードを提出する。


 ギルドカードには、討伐した魔物が自動的に記録されることになっているのだ。


 魔物が持つ動的魔力が、静的魔力へ変化する流れを感知しているらしい。

 誰が倒したかの判定も魔力の流れを感知しておこなっているとのことだ。


 見事な魔道具だ。この点に関しては千年前よりはるかに進んでいる。

 秘密主義が進んでいるとはいえ、魔法に関しては技術を持っているグループはあるようだ。


 俺はそんなことを考えながら、受付担当者の手続きを観察する。

 ギルドカードを魔導機械に設置するとゆっくりと読み取りが始まる。

 そして倒した順番に魔物の種類が浮かび上がってくる。


「はい。ゴブリン十五匹。確認しました。おや? 魔猪も一頭倒されましたか?」

「そういえば倒したな。ゴブリン退治の後にお腹が空いたんだ」

「ルードさん! 凄いですよ! この魔猪には賞金がかかっています!」

「ほう? 猪にも賞金がかかるものなのか」


 南方に魔王軍が現れる前に村々を荒らしまくっていた魔猪らしい。

 今となっては魔猪が荒らした村々は、魔王軍から村人が逃れたせいで廃村となっている。

 だが、賞金は懸けられたままになっているとのことだ。


「それは幸運だった」

「まずゴブリン退治の成功報酬十五万ゴルドに、十五匹討伐の数ボーナスで十五万ゴルド」


 成功報酬とは別にゴブリン一匹当たり一万ゴルド貰えるようだ。

 なかなかおいしい。


「合わせて三十万ゴルドか。結構、もらえるんだな」

「はい。加えて魔猪の賞金五十万ゴルドです」


 合計八十万ゴルドだ。

 これだけあればケルミ草とレルミ草が大量に持ち込まれても報酬を払うことができるだろう。


「えっと、八十万ゴルドは現金で持ち帰りますか? それともギルドにお預けに?」

「薬草採集依頼の報酬にしたいから半分預けておいてくれないか? 半分は手持ちに欲しい」

「わかりました。すぐに手続きを……あれ? まだ読み込みが終わってませんね」


 受付担当者はギルドカードを魔導機械から取り出そうとして手を止める。

 魔猪が表示された後、しばらく経つのにまだ読み込みが終わっていなかったからだ。


「あれ? 機械の調子が悪いのかな? お待たせして申し訳ありません」

「いや、急いでいないさ。読み込みに時間がかかる事ってよくあるのか?」

「滅多にありません。どうしたのかな。あ、表示されはじめま――」


 そこまで言って、受付担当者が固まった。


「……えっ? 魔人?」

「ああ、魔人も倒したな」

「ふぇ? 魔人?」


 ずっと大人しくガウを撫でていたカタリナが変な声を出した。


「一人で倒したんですか? ギルドマスター!」

「ああ、聞いていた。魔人を倒しただと? さすがはルードだな!」


 ギルバートはニコニコしている。


「あっ、さらに魔人の討伐履歴が表示されました」

「え? ルード、一人で魔人を二匹も倒したのか?」

「……いえ、ギルマス。また表示されます…………合計三匹です」


 受付担当者がそう言うと、ギルバートは目を見開き、

「ふぇ……三匹……」

 カタリナがまた変な声を出していた。

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