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師匠(仮)〜唯一の技術持ってるのに獣になった〜  作者: 杞憂らくは
弟子のスカート生活〜師匠は嵐の夢を見るか〜
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間話:とある少年の目的

間話ですが、ここから2章です。


 彼の朝は、愛する人の肖像へ挨拶する事から始まる。

 ポストカード程の大きさしか無い肖像画は、常にベッドサイドに飾られている。此処に置いておけば、夜眠る時最後に目に映るのも、朝最初に目に映るのも、愛しい人でいられるのだ。


「おはよう、今日もきっと可愛いんだろうね」


 だろう、と、想像しているのは、会わなくなって一月程経つ為。絵画の中にいるその人は一年も前の姿だから、一月前の姿とも違う。

 彼は愛する人と別れ、一人学術都市(パンテオン)に来ていたのだ。会えない寂しさは心を締め付けるが、これも己の目的の為と思えば、耐えられると云うものだ。


「⋯⋯まさか君が、⋯⋯⋯⋯なんて」


 最後に会った一月前、真実を知ってしまったあの日。まさにあの日は運命の日と言って、申し分の無い出来事だった。


「待ってて、きっと僕はやり遂げてみせるよ。きっと⋯⋯」


 そう言って、彼は肖像に口付けた。

 彼の理想を実現させる為に、今日も行かねばならない。この場所ならば、世界の知恵が集まる学術都市ならば、きっと叶う。


「薬を、完成させるんだ⋯⋯!」

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