第15話 2022年10月 庭の整理2022①
皆さんとてもお久しぶりです。3か月ぶりの「庭づくり」です。この間いろいろあって、投稿を控えていたということもあるんですが、実は庭自体あんまり目立つ花なんかが咲いておりませんで、あんまり書くこともなかったというのも原因だったりします。
「植える植物を偏らせすぎたかな?」なんて、後悔したりしなかったり。
『とにかく丈夫で、地面を速く被覆する』という点と日照条件が選択理由だったので、仕方が無いと言えば仕方が無いのですが……。
今は、花期が異様に長いエキナセアとラベンダー、藪蘭に、なぜか秋も咲くワイルドストロベリーあたりが花を付けている程度です。
これ、実はこの状況、7月後半から、あんまり変わっていません(※7月の庭-擬宝珠+ワイルドストロベリー)。まさに『緑の庭』という感じです。
でも、もう少しすると、吉祥草とホトトギス(できれば大文字草も)が咲き出します。そして、それと平行して、紅葉(黄葉)、落葉が始まってきますので、だいぶ雰囲気は秋めいてくることになるでしょう。
そうなると、すぐに冬に突入です。1年ってあっという間ですね。
植物の整理をしています。
花は咲いてないんですが、草は蔓延りました。と、いうことで、ちょっと許せなくなってきた植物をいくつか整理(※駆除)しています。
1 ヤブイチゲ
以前にも書きましたが、こちら、ホームセンターで『二輪草』を名乗って売られていました。二輪草って夏には地上部が枯れてしまうはずなのに、この『二輪草』は秋まで葉があるから、「よっぽど家に合ったんだな!」なんて考えていたのですが、何のことはない、違う植物だったというw ジョイフル○田め!!
しかも、この2種類の植物、同じキンポウゲ科で、葉も花もよく似ているんですが、看過しがたい大きな違いがあります。二輪草は山菜(食用)で、ヤブイチゲは毒草なんです。
これもキンポウゲ科で、よく二輪草と誤食されるトリカブトみたいな強烈な毒はなさそうですが、『素手で草の汁に触れると、かぶれる』程度の毒は存在します。以前、庭に蔓延る草を毟っていたら、蚊に刺された痕跡もないのに、妙に手が痒くなったことが度々あったのですが、どうやらこいつの仕業だったようです。
そのうえ、こいつは相当に頑健で、地下茎を伸ばしてどんどん広がっていきます。もはや、ドクダミに近いレベルの生命力です。
おかげで、近在に植えてあった富貴草、岩三ツ葉、雪ノ下あたりは、完全に圧倒されてしまいました。並みの植物ならともかく、こいつらも、『増えて困る』って話が出るほどの強い植物なはず、なのにです。
誤食のおそれがある毒草で、素手で触れるとてがかぶれることがあり、地下茎で増えて思ってもいなかったところから芽を出すことがある。
日陰に強く、かわいい花が咲くことが利点でしたが、日陰に強い植物は他にもありますし、花期は1か月にも足りません。残念ながら、悪い所が良い要素を圧倒しています。
と、いうことで、駆除することにしました。方法は『兵糧攻め』です。
最初は『科学兵器』使用も考えて、ちょっと試してみたのですが、芋づる式に効いていく感じがしません。どうやら地下茎だけでなくこぼれ種でも結構増えているようです。
他の植物に害がないよう、農薬を使用するときは1本ずつ筆で塗っていますので、全部の株に塗るのは、流石に面倒です。そこで『兵糧攻め』です。
いくら頑健な植物であっても、寄生植物でない限り、光合成がメインのエネルギー獲得手段であるはずです。ですから、光合成を行っている葉の部分を、出てくる端から全部毟ってしまえば、何時かはエネルギーが枯渇するはず。そう考えて作業にかかります。
かぶれ対策でゴム手袋をして、作業をすること20分。ヤブイチゲは綺麗に片付き、下からは元々植わっていた小さい雪ノ下の株が出てきました。富貴草は心もち元気になった感じ、岩三ツ葉は当初の生息域を追われていましたが、ギボウシの陰とかにしぶとく生き残っています。
※after
その後、ヤブイチゲは時々芽を出しますが、その都度処理しています。まあ、いたちごっこになるでしょうが、気長に作業を続けていくつもりです。
2 ヒメツルソバ
去年植えたものですが、いきなりリストラ対象です。
植えたときには、『花が沢山咲くし、すぐ広がるし、優秀だ!』と思っていたのですが、今年は思ったほど花が咲きませんでした(※上の写真は昨年の物です)。肥料を与えなかったのが悪いのか、葉っぱばかりで花がほとんど付きません。
その葉っぱはワサワサと広がって、犬走りや土留め石を覆い、何とも目障りな感じです。
昨年は花が沢山付いていましたので、ほとんど気にならなかったのですが、花が少ないとこんなに目障りに感じるとは!
その上、こぼれ種があちこちに飛んだらしく、ブロックの隙間とか、化粧砂利の中とかからも平気で生えてきます。
アジュガ・チョコレートチップの枯れたところを補うために植えたのですが、枯れたところを覆うだけでは飽き足らず、アジュガの元気なところまで浸食しようとする始末。これは放置することはできません。
本来と違う物を売りつけられたヤブイチゲと違い、せっかく3,000円近いお金を出して買った物を1年も経たないうちに処分することには多少の葛藤はありました。でも、よく考えるとこの草、結構あちこちに野生化した物が生えています。また欲しくなったら自分で養殖することも可能っぽいので、思い切って掘り捨ててしまうことにしました。
代わりに植えるのは、昨年一部が枯れてしまったアジュガです。また同じことを繰り返してしまっては、タダの馬鹿ですから、原因を追究し、対策を打つことにしました。
私が考えた枯れた原因は、①病気、②直射日光、③水不足、④コガネムシの幼虫。の4つでした。
その対策です。まず①ですが、アジュガは蒸れると病気になることがあると書いてありました。しかし、枯れたのは蒸れやすい日陰の低地ではなく、どちらかというと乾きやすい日向の高い部分でした。土壌改良もしっかりしたはずですので、蒸れての病気の可能性は低そうです。ですから、病気の線はとりあえず保留です。他の対策をしてもダメだったとき改めて考えることにしました。
次に、②と③です。こちらは密接に関わりがあります。暑い時期って、日中は水が撒けません。撒いてしまうと、夏の日差しで暖められた水分が、地中で高温化し、植物の根にダメージを与えるからです。さらに、アジュガは日陰に強い植物です。基本こういう植物は日向はあまり得意ではありません。アジュガの説明には、『日向でも大丈夫』と書いてありましたが、強すぎる直射日光には耐えられなかったのかもしれません。幸いなことに、秋になると雨も増えて日差しも弱くなりますので、来年の夏までは心配しなくても良さそうです。
そして④です。実は私が一番原因として疑っているのは、これだったりします。
皆さんコガネムシの幼虫を見たことがありますか?
一見カブトムシの幼虫みたいな感じなんですが、サイズは一回り以上小ぶりです。実はこの幼虫、主食が植物の根なんです。
「小さいんだからたいしたことないんじゃない?」
こう思われるかもしれません。とんでもない!
『植えてあった木が倒れてきたから、風にやられたのかと思って持ち上げたら、コガネムシの幼虫に根をほとんど食い尽くされていた』
なんて話があるぐらいです。木の根ですら食べられてしまうのですから、草本であるアジュガの根なんかお茶の子さいさいでしょう。それに、アジュガが枯れてしまった時期、周辺に地中生物の糞塚ができていたのですが、よく見るミミズの糞塚より、明らかに大きい上に色も黒い。怪しいことこの上ありません。
植えてあったアジュガは1/3ぐらい枯れてしまいましたが、生き残ったエリアもありました。そこには、実はスズラン(※猛毒)が植えてありました。
もしや、枯れなかった理由は毒で守られたのかも……。
こちらの対策は薬剤一択です。何を使うかは迷いましたが、土中の虫にも効く『オルトラン』という殺虫剤にしました。コメリで『フニクリ・フニクラ』に合わせた替え歌CMが流れていて、とても効きそうな感じがしますw
と、いうことで、ヒメツルソバは剥がされて、オルトランをすき込んだ土に、今はアジュガ・チョコレートチップの苗が植わっています。
※after
なお、このアジュガは通販で買いました。
ネット通販で28株5,000円弱(税込・送料無料)。1株あたり180円弱です。近所のジョイフル○田では、1株248円(税抜)なので、だいぶリーズナブルでした。
ただ、問題なのは、目的の場所に植えるのは、20株もあれば十分だった点です。残念ながら、これ以上少ない本数にすると、送料がかかるなどして、かえって割高になってしまいます。他に植えるところは……!
ありました!! アジュガとディコンドラを植えた築山です。
昨冬に植えたディコンドラは、晩春以降かなり良いペースで増殖してくれて、山を完全に覆い尽くしました。それだけならよかったのですが、山の反対側に植えたアジュガ・レプタンス(原種に近い品種。花は少ないが強く、すぐ広がる)を半ば覆い、アクセントで植えた風知草やら、土留めで植えたリュウノヒゲやらの隙間にも侵入しています。また、平地部分ではクラピアの中にも侵入を始めました。
このディコンドラ売り文句の1つが、『ハート型の丸いかわいい葉が~』とかなんです。
確かに葉はハートに見えなくもありません。ですが、その葉が微妙にでかい。指の第一関節分ぐらいあります。しかも微妙に立ち上がっているので、あまりきれいに見えない。これが市松模様を付けるために四角いブロックタイルの間に植えたとかだったら許せるんですが……。
と、言うわけで、次の整理対象はディコンドラに決定です!
次回更新では、その辺も触れられると思います。と、いうわけで、今回はこのあたりで。