3話 取り敢えず剣術を習おう!
今のレオナルド視点に戻ります!✧٩(ˊωˋ*)و✧
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あの事が原因であれだけ嬉しかった【制裁】の力を使わなくなったんだよな.....。
寝ている時夢で見た人と【制裁】の力を融合しようとしていたのって、俺のせいだよな。
俺のせいで何人のも人が死んで、【悪魔人】の被害も止めようとせず、・・殺されるのは当たり前だな。
何で俺に【制裁】の力を与えたんだろう。
今だから思うけど俺は【制裁】の力なんて欲しくなかった。
・・あんな恐ろしいものと対峙してその人の過去や苦しみを背負わなければならないなら...。
英雄の話ではつらい所や苦しい所が一切語られない。
頼りたくなるような力強い笑顔の下にどれだけの物を抱えているかなんて誰も分からない・・実際に英雄になった人以外。
英雄って言っても中身は人間だ。
血の滲むような努力をしたんだろう。
どんなに苦しくても自分の弱い所を見せず、誰でも助けを求められるように力強い姿だけを見せる。
そして何より周りの人に笑顔と希望を与える。
これが自分が本当に憧れていた英雄だ。
なりたかった英雄だ。
いつの間にか忘れていたんだな...。
今でも【悪魔人】は怖い。
だけど、死に戻ったっていうことはやり直しの機会が与えられたってことだ。
もう前と同じような過ちは繰り返さない。
自分に与えられた責務を全力で果たそう。
そういえばこの時期の俺って勉強も剣の鍛錬もサボってた時期だよな...。
今日から頑張らないと。
っていうか前の俺はあの後部屋に籠もってて暇だったから本だけは沢山読んでたんだよな。
城の図書館の本を全て読みつくすレベルで。
まあ、勉強は大丈夫だったとして、剣術を頑張らないと。
【悪魔人】は【制裁】の力を剣にまとわせて斬ることで倒せる。
【悪魔人】は悪魔の力で強化されているので途轍もなく強い。
闇雲に剣を振ったところで倒せるわけがない。
そうと決まれば、セバスを呼ぼう。
「セバス」
「何でしょうか?」
「剣術を習いたい。手配してくれないか?」
「えっ?今なんと?」
「だから、剣術を習いたいと言った。」
「ほ、本当ですか!騎士団長が喜びます!」
「今日から鍛錬を開始したいのだが。」
「それはなりません。」
「もう大丈夫だから。2時間位寝てたんでしょう。それに宮廷医師も“大事をとって今日は安静に”って言ったんだろう?大事をとってなら別になくても大丈夫だ。」
「・・かしこまりました。騎士団長はちょうど今日暇なので聞いてまいります。」
そしてセバスが出ていった後メイドさん達が入ってきた。
亡き母マーシャの親友であったメイド長のアリアは涙目で話しだした。
「殿下が剣術の鍛錬をご自分からされるとおっしゃったと聞きマーシャもさぞ喜んでおられましょう。私達は全力でサポートさせていただきます。」
「ただ鍛錬しに行くだけだ。」
「フフッ。そうですね。」
いや、そんな生暖かい目でみないでよ。
そして着替えを済ませちょうどセバスが来たので鍛錬場に行く。
ここに来たのは数えるくらいしかないのでまだあまり慣れていない。
物凄く広い鍛錬場では大勢の騎士たちが素振りや模擬戦をやっている。
俺が来るとみんなさっと頭を下げる。
そして騎士団長のガイル=カーファンがいるところに行く。
「おお、来たか!殿下から鍛錬をやると言ってくるのは初めてだな!どういう風の吹き回しかはわからないがやるからには全力だぞ!後俺がお前の師匠になる訳だから敬語使えよ〜。」
この人位だ。国王である父上にも俺にもこんな態度をとるのは。
周りの騎士団員は団長の態度に驚いているのか様子を伺っている。
まあ、師匠だし敬語を使わないとだめか...。
「はい。」
するとガイルは目を見開いて笑い出した。
折角人が素直に敬語を使ってんのに何なんだよと思いつつセバスを見ると笑いを堪えているような顔をしている。
「セバス、何がおかしい?」
「プッ・・いえ、殿下が素直に敬語を使って話すという光景があまりにも珍しいので。」
「・・ああ、分かった。今後セバスの言うことを素直に聞くことは永遠にないと思え。」
「えっ、ガイルは?」
「ガイルには、いや、師匠には今後剣術を教えてもらうからまあ今回のことは忘れる。」
「不公平ではな..「では師匠剣術を教えて下さい。」」
セバスが何かを言いかけていた気がしたが無視して師匠に話しかける。
「おう。まあ何か本気だという事は分かった。俺の編み出した我流の剣術を教えてやろう。」
「ありがたいですが、我流だけではなく一般的な流派の剣術も教えてほしいです。」
「・・・アッハッハ!いいぞいいぞ!教えてやろう!何度か死にかけるかもしれないが諦らめずについてこい!」
「は、はい。」
何か不穏な言葉を聞いた気がしたが、聞かなかったことにして返事をする。
そしてその時見たガインの笑みに背筋が凍るのを感じた。
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