第1話 プロローグ
ここは病院の一室。白一色で統一された空間で一人の少年が一心不乱に文庫本をよんでいる。彼の名は大本好。女の子のような名前だが男で、明日18歳になる。まあ、迎えられればの話なのだが。
彼の心臓は難病に侵されており、医師からはもう助からないとはっきり告げられていた。それを聞いた彼は「じゃあ最後まで僕は本を読んでいたい。昔から本が友達だから。」といい、両親が泣きながら渡した大量の文庫本の最後の一冊を読んでいた。
どうやら読み終わった様で、彼は一枚の紙を最後のページに挟むと静かに本を閉じた。
「できたら僕もこんな本をかいてみたかったなあ。」
そして目を閉じる。
…ピッ…ピッ…ピー…
心臓の鼓動は次第に弱まっていき、少年は静かに逝った。時計の針はちょうど24時00分を指していた。
~父さん母さんへ~
二人より先に逝ってしまうのはごめんね。でも満足した人生でした。外に出られない僕に変わっていろんなところの写真をとってきてくれた父さん。本屋にいって少し買いづらかっただろうに僕が好きそうな本を選んで買ってくれた母さん。僕は二人の子供で幸せでした。だから悲しまないで笑っていてください。僕来世があるなら小説家になろうかなって思っています。あるかはわかんないですけど。でも小説書くのは難しいかも…。なら僕を主人公にして日記みたいなのを書こうかな?二人に見せられないのが残念です。
どうかお元気で。
あ、あと僕の葬式はいいです。その代わり誕生日パーティーしてもらえませんか?
彼が残した一枚の紙にはそう記されていた。
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