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後夜祭

作者: 時雨

静寂(せいじゃく)を求めて向かった屋上

扉の向こう 夜へと続く夕暮れ

知らない誰かと話してた

(くや)しげに去る背中を 君は見送った


いつも側に居た それが当たり前で

誰かの君になるのは見たくない

それでも小さな勇気を いつも持てなくて


校庭に高く積み上げた(まき)に (やみ)退(しりぞ)ける火が(とも)

輪になって踊る仮初(かりそめ)の恋人たち そこに君は居なかった



静寂を求めて向かった校庭の隅

視線の先には 夜に溶け込む君の影

(さび)しげに一人(たたず)んでいた

()(とど)まる心を (ふる)い立たせる


いつも側に居た それが当たり前で

誰かの君になるのは見たくない

だから小さな勇気を 一歩踏み出す


校庭の隅で一人佇む君に そっと手を差し伸べて

輪になって踊る仮初の恋人たち そこに君を連れ出した



いつも側に居た それが当たり前で

誰かの君になるのは見たくない

だから小さな勇気を 一歩踏み出す


炎に照らされた君

はにかんだ(ほほ)(べに)が差す

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― 新着の感想 ―
[良い点] 拝読しました。 炎に照らされた「君」の頬に紅が差すということは、 「君」はきっと主人公の一歩踏み出す勇気を待っていたのでしょうね。 主人公の気持ちの移り変わりや情景がよく伝わってきて良か…
[良い点] いいですね~。 情景がよく伝わります。 [一言] 文化祭は秋ですものね。 それの後夜祭というわけですね。 最後の頬が紅色となったのは 炎の光か、勇気の結果か? と言う想像をさせる素晴らし…
[良い点] 踏み出したいのに踏み出せない主人公の戸惑いが何とも上手く表現されていて胸がキュンと高鳴りました。 そんな主人公に一歩を歩ませた切っ掛けは……『後夜祭』 楽しげな炎の外で寂しげな彼女の姿…
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