6月23日 叫び
6月23日
気分が鬱のまま研究室に。首のしこりが小さくなってきているらしいのが幸いといえば幸い。
銀さんが到着したのち、衣笠先生の下へと赴く。現状をいろいろ話し合った結果、試験片の問題が明らかに。接合面が【検閲済み】の腹の部分に来ていないのに良好な結果を得られるのかってのがこもりんの言いたかったことらしい。一行にまとめてほしかった。
で、それを解決するためにはやっぱり複数の【検閲済み】にしないとどうにもならない。試験片もボルトもナットも座金も全部買い直すことが決定。試験片は全部で十一くらい。サイズも変えるからめちゃくちゃ重そう。
『俺が学生時代、朝八時から夜の十一時までみっちりがんばるってのを一か月繰り返したくらいの作業量』との衣笠先生の談。一応解析作業と実験作業が別々での担当とはいえ、単純に仕事量は実験だけで五倍以上にも膨れ上がる。もうどうすんだよこれ。
午後はその試験片寸法を考えるために銀さんとともに頭をひねらせる。銀さんは風邪がひどいらしく、見るからに辛そう。私ががんばっている横で羽鳥、水瀬、青松、柳下がリ●ルノアをしていた。超やりたかった。
とりあえず先生に示された寸法を参考にしてぼちぼち良さげなサイズを考える。途中で圧力分布の確認をしたところ、M6三本じゃ満足できないという事実が明らかに。
なお、試験片寸法の製図は柳下が超手伝ってくれた。よくわからんすっげぇ便利なソフトでぱぱっと仕上げてくれた。マジで感謝。仕事を二週間くらいサボっても許してあげちゃいそうになる。マジで助かった。
こっそり見ているかもしれない柳下へ。どうもありがとう。
最終的にM6五本をぶちこんでみたけど、どうがんばっても圧力分布がいい感じにならない。しかも、M8に寸法を変えたらアソシスがエラーをはいてフリーズしやがった。マジでこのクソポンコツはどうにかしたほうがいい。こんなにもクソなソフトをどうして使うのだろうか。なぜエラーになるとわかっていて解析を進め、あげくフリーズするのか。ダメならダメで最初に通知すればこっちだって文句は言わないのに。本当にクソすぎる。
いくつか候補を出したものの、この日は満足いく結果を出せずじまいだった。最悪でも今週中には設計図を書き上げ、発注まで済ませてしまいたい。そうでもないと間に合わない。やることが山積みすぎてどうしようもない。
帰り際、銀さんにムンクの叫びを見せられる。『作者を知っている?』とクイズを出された。もちろんムンクだと答えた。
柳下と青松はわからなかったらしい。超有名なだけに、ムンクが描いた【叫び】じゃなくて、【ムンクの叫び】というタイトルだと思っていたそうな。
最後にタイムカードを切るとき、水瀬があの機械をぶっ壊した。カードを入れるもエラーが出て飲み込んでくれない。が、青松が電源をコンセントから入れ直したら元に戻る。なんだったんだろうか。
短いけれどこのくらいにしておこう。もう今日は疲れた。仕事の多さに気が滅入る。なんか面白いことないかな。




