6月4日 民間療法と漢方
6月4日
最近疲れがとれない。寝不足気味なのもそうだけど、寝ても寝ても翌日まで疲れを持ち越してしまう。温泉にでも入ってゆっくりしたいものだ。
昨日は久しぶりに早めに上がった。羽鳥、水瀬、世良さん、真島さん、青松らとともに駅まで歩く。
途中、世良さんがわりとスプラッタなことを笑顔で話しだした。遅れてきた厨二病か、それともストレスでも溜まっているのか。注意深く様子を観察しておいた方がいいかもしれない。
研究室への到着は0920頃だったと思う。授業がないから電車と学校へ至る道が空いていたのがラッキー。
とりあえず何かをしようということになったので、衣笠先生の卒論のモデルにうちの【検閲済み】をブチ込んだものを順解析にかけ、その【検閲済み】変化を見ることにした。やっぱりアソシスがポンコツで、無駄に時間がかかったのがいただけない。
やはり板材そのものが大きければ座面部材間は無視できるということがわかった。しかし、板材が大きいと圧力がかからない部分ができるため、はしっこがガタガタして現実的にはちゃんとした固有振動数が出ない。
かといって圧力が全体に効いてくるような寸法だと、座面部材間の影響がもろに出てくる。【検閲済み】の方を小さくしたらひずみケージがはれない。完全に八方ふさがり。
解決策としては、小さな【検閲済み】を板材の四方にぶちこむことだけど、それはそもそもの研究テーマじゃない。というか、複数の超面倒なタイプになってしまう。
しょうがないから、解析の方で頑張るということになった。板材を一から作り直す時間もないし、いずれやれねばならないことがちょっと前倒しになっただけだ。がんばるしかないだろう。
そうそう、先行履修の授業があるかどうかわからなかったため、柳下とともに一号館まで行った。相変わらずウチの研究室との距離がありすぎて辟易とする。しかも、出張った割には授業もなく、無駄な労力を費やすこととなってしまった。
ユーリさんも知らなかったらしく、わざわざ城木先生に聞きに行ってくれた。なお、城木先生は出張でいなかったとのこと。
帰り道にて、研究室対抗運動大会の件でぼちぼち話を進める。表面研が口頭とはいえ参加意思表明をしたらしい。これで参加しないのは機力研だけ。予想以上に大事になって若干ビビる。まさかこれほどの規模になるなんて、四月の私は考えすらしなかった。ちなみに、表面研の代表はNだった。
午後、作業をしていたら誰だったかが『ピンセットはないか』と聞いてきた。羽鳥の体内にCFRPが入ったそうだ。『五円玉で十分だろ』と答えたらなんか驚かれた。今どきの子供は昔の知恵を知らないらしい。あ、ちなみに五円玉のおかげで無事に摘出は出来たそうな。
その後、エアコンをつけたらなんかぐだっとした雰囲気に。許さんが残して行った上海土産で羽鳥とともに盛り上がる。で、羽鳥とともに山岸に食べるように仕向けたところ、『段ボールのにおいと金魚鉢のにおいがして非常にまずかった』とのこと。前食べたときはそんなでもなかったような……。
まぁ、賞味期限がだいぶヤバいことになっていたし、ある意味じゃ当然かもしれない。
ちなみに、あのお土産は梨膏糖とかいう漢方ちっくなのど飴らしい。咳にはこれが良く効き、民間療法レベルとはいえあっちでは結構親しまれているとか。山岸の喉は悪化していたけど。
なお、普通のアメちゃんあげたらすごく喜んでいた。私ってばマジ気が利くいい子じゃね?
夕方ごろに衣笠先生が学部生室に遊びに来る。昨日の工業力学の中間テストで初歩的なモーメントの問題を解けた人が全然いないとぼやいていた。どうやらモーメントの正負の概念をきちんと理解していないらしい。
なんかよくわからんけど、そのまま流れでみんなでテストを解くことになった。大半は立式できたけど、トラス構造のやり方をすっかり忘れていてちょっと焦る。計算が面倒すぎて、あの余白じゃ入りきらないとも思った。
羽鳥の解答が実に理想的ですばらしかった。あいつ字がきれいだし、丁寧に途中式を書くから、赤ペンを使っていたこともあって模範解答みたいだった。
ちなみに、名前は全部『福山 学』にしておいた。出席番号もきちんと記述する。どうなっても知ったこっちゃない。
同じくらいのタイミングで衣笠先生に試験片について聞く。その結果、もう今までのでよくね? ってことになった。この一か月の苦労はなんだったんだ。
帰り際に是枝さんに逆解析について教えてもらう。高木さんが遺したものがようやくいくらかわかるようになった。
あと、是枝さんがスナック菓子をくれた。スパイシーな風味とパリッとした食感がなかなかにデリシャス。お礼にアメちゃんを渡した。
だいたいこんなもんだろうか。もっと面白いようなことがあった気もするがどうも思い出せない。




