5月28日 百円クオリティ
5月28日
研究室で目覚める。椅子の上で寝てたせいか微妙に体の節々が痛い。
起床後、身支度を整えて南郷さん、播磨さん、羽鳥、水瀬とともに百円朝食を食べに行く。0820ごろに到着し、百円玉をおばちゃんに渡してサバのみそ焼き(?)、サラダ、ホウレンソウの和え物、玉子焼き、みそ汁、銀シャリをもらった。百円にしてはかなりクオリティが高い。サバの味付けがちょっと濃かったことを除けばボリュームもそれなりにあっていいかんじ。
食事が終わるころになるとラウンジも混み出し、いかにも、といった感じのチャラそうな人や徹夜明け研究室の人っぽいのが増えていた。特に妙に騒がしかった一団は『衣笠のテストが云々』等と言っており、【検閲済み】の一年生と思われる。
あんなふざけた連中が後輩だということに驚きを隠せない。呆れを通り越して悲しみの思いさえ抱けた。これもゆとり教育の弊害か。
というか、私たちのちょい下あたりの年代って確実に世の中や物事をなめくさっている。一回ヤキを入れて現実の厳しさを叩き込み、物事に対する認識を改めさせるべきだと痛切に感じる。
午前中は眠気と戦いながら例の学会の題目と概要について、また【検閲済み】検査や特許のことについてぼちぼちと考える。こもりんに見せなきゃいけないのに授業でいないものだから、少々時間を弄び気味だった。
羽鳥が明日来ないってこともあり、複合材料の力学特論の課題も進める。入力ミスで最初はうまくいかなかったけど、時間をかけずに片づけることに成功した。いつもこれくらいなら楽なのに。
途中、南郷さんが寝袋の洗濯について教えに来てくれた。驚くべきことに、そこの台所でそのまま手でもみ洗いするらしい。食器も歯も寝袋も同じ場所で洗うってどういうことだろうか。やっぱりもういくつか水場がほしい。もしくは盥と洗濯板を雑費で購入するべきだ。
昼休みにこもりんを見つけたので学会のアレを見せに行ったらボロクソに言われた。内容が大雑把すぎるうえ、中身がよくわからなかったらしい。私の認識が甘いとも言われた。一般的な【検閲済み】なら複数の【検閲済み】を扱っているってもはや前提だと思うけど、どうすればこれを理解してもらえるのかとんと見当もつかない。
午後は頭をひねりながら概要と題目の修正を行った。これに関しては衣笠先生の助けを借りることもできない。中身としては去年是枝先輩がやりたかったことだけど、そもそも私は去年は実際の作業をまるでしていないのだ。具体的な研究方法とか、今まで何をしてきたのかって言われても正直困る。
よくよく考えてみれば、なんで学会に出ることになったんだろう。出るという事実だけをそのまま通達されたわけだけど、選択権はなかったんだろうか。
関係ないけど、ロ●クマンエクゼのガッツマンが強かった。近距離で殴り合うには分が悪く、三回くらい殺された。南郷さんがさっそうと現れて倒してくれた。
柳下は今日も図面の印刷をミスしている。確認しただけで五枚はある。そして、定時ダッシュを決め込もうと乗り気。いつも通りで安心した。
全体的に気分が鬱だ。研究も学会も先行きが不明。さっさとなんとかしたい。




