2月19日 公聴会のパパとママ×【検閲済み】研おつかれさま会×ラスト☆ナイト☆フィーバー
2月19日
翌日に家のパソコンで書いている。違うのは内容だけなので、うっかり別なことを書きそうになって怖い。書き出しとか特に。
研究室に到着したのはだいたい0820ごろのはず。今日は一年の締めくくりである公聴会だから、とりあえず早く来ておこうって思ったんだよね。
なお、公聴会故にスーツを着てきたんだけど、飲み会があるから、スーツ用の上着じゃなくていつものグリーンの上着を着用した。公聴会が終わった後はお着換えしていつものスタイルに戻るって言う寸法である。
で、どうせ今日も人はいないんだろう……なんて思ってたら、意外なことに小森先生の部屋の前あたりの段階で人の気配を感じた。なんかの存在感を背筋にチリチリとかんじ、ちょっと特徴的なむわっとした感じの甘いにおいが鼻を衝く。
いったい誰だろうと学部生室の扉を開けたところ、ぐっすりスヤスヤしている銀さんを発見。ワイシャツ姿でつなげた椅子の上に寝そべっていた。甘いにおいは香水とか整髪料とかのあれだろう。
どうやらかなり早くに来て発表の練習をしていたらしい。その証拠に【検閲済み】班のパソコンがついていた。本当にお疲れ様です。
さて、とりあえず荷物を置いた後はなんとなく名札のところを確認してみる。水瀬も着ているらしいことが確認できたので、カーペットルームに行ってみた。案の定、あいつはあっちでパソコンをカタカタしていた。『銀さん寝ていたし、起こすのは忍びないと思ったからこっちに来た』とのこと。
なお、あいつは私服で来ていた。スーツを着るのは公聴会の時だけらしい。スーツって動きにくいし、その気持ちはよくわかる。
どうせもう確認することなどなかったので、銀さんをスヤスヤさせたままその後はぼーっとジ●ジョを読んで過ごす。やはり露●先生はかっこいい。いつのまにやらスタンドが成長しまくるところにあこがれる。味方になってからより強力になるって結構珍しいパターンだと思う。まぁ、【波長の合う人間限定で原稿を見せなきゃ発動しない能力】ってのは味方として不便過ぎるから成長したんだろうけど。
ふと思ったんだけど、例のトンネルにて、露●先生はヘブンズ・ドアーによる書き込みができないほどにハイウェイ・スターに養分を取られていたのに、どうして『ギリギリ生かされている』自分を助けに来てハイウェイ・スターに襲われた仗助に【時速70 kmで自分の体は背後に吹っ飛ぶ!】と書き込むことができたのだろうか。
なんだかんだと過ごしている間に続々と人が集まってくる。が、卒研生よりも仮配生のほうが先に集まるという異常事態。スーツ姿数人に対し、私服姿が十数人である。最後の最後までぶれないこの感じ、きらいじゃない。
どうも、口頭で伝えられた集合時刻とメールで伝えられた集合時刻が異なっていたらしい。まあ、こちらが把握した集合時刻になっても先生はいなかったから特に問題はなかったけど。
時間がいくらか過ぎたところで公聴会の準備に取り掛かる。ベルと指棒、ストップウォッチなどをもって教室へと向かった。午後発表組とは途中で別れ、連中は立て看板等の設置に向かう。
教室に到着後はパソコン等のセッティングを行う。とはいえ、パワポファイルは朝の段階でみんなに入れてもらっておいたから、院生ゼミと同じように機材をつなげるだけでその辺はオシマイ。後は簡単に張り紙などをし、動作確認と今後の行動方針を軽く話し合った程度。
そしてとうとう公聴会が始まる。お客さんの数はぼちぼち。発表一発目の桐野ママと、たーきーの就職先の人と、下西の就職先の人は最初からいたような気がする。特に、下西のところの人はやたらと若者っぽい印象を受ける人で、正装してなお大学生のように見える人だった。ぶっちゃけスーツ姿の鈴井のほうが貫禄があった。
発表そのものは特に問題なく進んでいく。途中で銀さんパパと銀さんママがやってきた。銀さんパパはミュージシャンらしく、なかなかおしゃれな感じ。銀さんママは薬剤師らしく、なんかキリッとした感じの人だった
んで、とうとう【検閲済み】班の発表。しかし、特筆するべきことは特になし。せいぜい、小森先生からの質問をかわすために、二鈴がなってなお、あえて結言を読み上げたことくらいだろうか。それでも二十秒オーバー程度だったから、全体の発表としてはあくまで誤差の範囲内。結果的にいえば、そんな小細工しなくても大丈夫だったんだけど。
発表の後は質疑応答に入る。銀さんパパは『私は文系出身だからよくわかんないけど、頑張ったんじゃないかと思います』的なことを言っていた。桐野ママも似たようなことを言っていたし、無難と言えば無難な回答。
しかし、銀さんママの気合の入りようはすごかった。詳しいところは覚えていないけど、トンネル崩落事故やらなんやら、【風立ちぬ】の飛行機がなんやらかんやら、昨今のなんたらがアレだから非破壊検査手法はすごい云々、文字通り偉い人っぽい感じですんごくコメントしまくっていた。
あまりにもそれっぽい回答だったからか、話が終わった後はたーきーのところの偉い人っぽい人が、『すばらしい!』って声を上げて拍手をしていた。銀さんパパがちょっと恥ずかしそう(?)な感じの表情をしていたのは気のせいだろうか?
うちの班の次はたーきーのところの発表。やっぱり発表そのものは無難に終わる。が、質疑応答のところで偉い人っぽい人がめっちゃコメントしまくっていた。
たぶん、元々そういう感じの人なんだろうけど、その上さらに銀さんママに触発されて気合が入りすぎてしまったのだろう。正直な気持ちを吐露すると、話の中身に意義をまるで見いだせなかった。何を言ってるのかまるでわからない。それっぽい言葉を並べているのはわかるんだけど、結局何を言いたいのか、話の脈絡がまるでつかめなかったんだよね。
何かに似ている……と思ったら、朝会の校長先生のそれとそっくりだと気付く。立ち居振る舞いや見た目の貫禄からしても、一度そう思うとそれ以外には見えなくなってしまった。あるいは、こもりんのいつものありがたいお話とも例えることができるだろう。
この記述を見ていてもわかると思うけど、具体的なコメント内容が書かれていないところが本当にそっくりだ。
たーきーのところが終わった後はお昼休みに。私は自ら率先して荷物番的なあれをやる。もそもそとマイフェイバリットなウィンナーパンを食べていたら、銀さんママが話しかけてきた。
『部活ばっかりの子で、ずっと頼りっぱなしになっていたようで……』などど、会話内容そのものは割と普通。こちらも『いいえぇ、こっちこそ実験は頼りきりになってしまって……』とオトナっぽく返しておいた。この大物同士感が成せる空気、けっこう好きである。
そうそう、銀さんママは右足(左かもしれない)をケガしていた。あとから銀さんに聞いたんだけど、下駄箱で足をおもっくそぶつけて骨折したらしい。
あと、『あの人はちょっとしゃべりすぎだ』って銀さんは言ってた。照れ隠し……なのかと思ったけど、銀さんは性格的にはパパに似ている印象を受けたし、ああいうしっかりしたのはちょっと苦手なのかもしれない。
午後は【検閲済み】班の発表。私はタイムキーパーを行う。二番目の班の二鈴がうまく決まらなかったけど、それ以外は綺麗に鳴らすことができた。
羽鳥たちからは『時間が来たら、小森先生の話が続いていようとベルを鳴らしてぶった切ってくれ』と言われたのでその通りにしておく。まあ、衣笠先生がうまく調整してくれたから三鈴まで続くところはほとんどなかったけど。
あと、水瀬は研究テーマを読み上げる際、『CFRP』のところでおもっくそ噛んでいた。素早く言い直していたけど、こんな面白いこと忘れるはずがない。しっかり日記に書いてやったぞ。
午後の発表はそれくらいしか面白いことはなかった。あ、柳下が発表の最後のほうにやたらチラチラと熱い視線を送ってきたけど、あれって『さっさと切り上げて鈴を鳴らせ』のアイコンタクトだったらしい。平然とそんな要求をしてくるあたり、やっぱりあいつはブラックだ。
余談だけど、浜崎ママも見学に来ていたらしい。が、【検閲済み】班の発表時間を間違えてしまったため、息子が発表するところを見られなかったそうな。
なんだかんだで公聴会はつつがなく終了。閉会の言葉の後は卒論の提出についての話がされる。印刷してファイルにしたものと電子データを提出しなきゃいけないらしい。実験生データや失敗データ、および卒論に載せていないデータはもちろん、参考文献があるならそれも提出しなきゃいけないんだとか。何気にこれが一番面倒かもしれない。
あと、後援会費として二千円も納めなきゃいけないという衝撃の事実が発覚する。こないだ授業料と一緒に払ったアレはなんだったのか。この学校、毟るチャンスがあるならとことん毟ってくるよね。
それと、単位の危ない人は判定会議の日は必ず研究室に待機していろってお達しもあった。昔、卒業したもんだと思ってハワイ旅行に行き、『単位がヤバい』の電話一本で到着直後にとんぼ返りする羽目になった人がいたとか。
研究室に戻った後はささっとお着換えを済ませる。羽鳥ほか家が近い人たちは家で着替えるために帰ってしまった。研究室にはあまり人が残っておらず、暇を持て余した世良さんは製本作業用の日記原稿を十二月分まで読み終えてしまう。そろそろ本格的に作っていかなくてはと思う今日この頃。
なお、私はやっぱりジ●ジョを読んだり麻雀をしたりしていた。日記をつけようとも思ったんだけど、気分じゃなかったので箇条書きのメモだけ残す。見ての通り、めちゃくちゃ長くなることが想像できたから気分が乗ったときに一気に書き上げようって思ったんだよね。
こんなにも書いたのに、まだ打ち上げの話が残っている。ちょっと休憩してから続きを書こう……と思ったらなぜかネット回線が切れている。たまに切れるんだけど、いったいどうなっているのか。研究室の回線も時折切れるし、もしかして呪われているのは私なのだろうか?
▲▽▲▽(休憩中)▲▽▲▽
さて、なんだかんだと時間をつぶし、【検閲済み】のナントカって店で公聴会打ち上げが始まる。移動パートは面倒だから省く。銀さんが寝坊して遅刻したことくらいしか書くことはないし。
お酒・ジュース飲み放題コースでメニューは枝豆、漬物、キャベツ、カツオのカルパッチョ、さつま揚げ、水餃子、水餃子に付随した〆の麺。正直なところ、ちょっと物足りない感が否めなかったし、もっとたんぱく質があってもよかったと思う。フライドポテトも付けてくれると個人的にはうれしかった。
とはいえ、席そのものはものすごくゆったりとしたかんじで、お店の端っこの行き止まりのところだったから、ほぼ貸し切りに近い状態ではあった。そういった面では今までで一番よかったと断言できる。荷物置きを作る余裕すらあったといえば、どれだけ広かったかわかってもらえるだろうか。
ふぉとらいぶらりに写真をぶち込んでおくので、よかったら確認してみてほしい。あそこの環境と【検閲済み】のメニュー&サービスが合わさったら最強だと思う。
実際の飲み会の様子だけど、私は八柳、たーきー、世良さん、真島さんと同じ卓についた。なんだかんだで八柳と一緒になることが多いような気がする。確かこの前も解析班で一緒に飲んだはずだし。
とりとめもない話をたくさんしたけど、イマイチ内容を覚えていない。ただ、『わさびっておいしいよね!』ってカルパッチョについていたわさびのかたまりを食べたら、たーきーを除く全員にドン引きされたのは覚えている。そのたーきーだって、八柳に『おい、やっぱこいつっておかしいよな?』って聞かれてコクリと無言でうなずいていた。ちょう悲しい。
しかも、お酒のお代わりでいつも通り梅酒を頼んだんだけど、『え? なに? ハイコーク?』ととぼける八柳にハイコークを注文されてしまった。本当にハイコークが来たときは結構ビビったけど、案外おいしかったので良しとする。
そうそう、ある程度時間が経ったところで柳下のほうに絡みに行った。で、酔っぱらったふりをしてなれなれしく肩を抱き、ふとした拍子に『わさび食べていい?』と確認を取ったうえでナチュラルに指でつかんで丸々食べたら、やっぱりここでもドン引きされた。
『おまえやっぱりおかしいよ』、『こいつ実は結構マゾだよな』などと謂れなき誹謗を受ける。みんなひどい。
なお、『わさびは味噌と合わせて食べるのが最高にジャスティス』とわさびの素晴らしさを語ったところ、『じゃあ、これ全部食べてよ!』とブラック柳下は残っていたわさび全てを私の前に差し出してきた。やっぱりあいつはブラックだよね。
もちろん、味噌和えにして目の前でおいしく頂いたんだけど、『やっぱ──はおかしいよ!』って再びドン引きされた。食えと言ったから食べたのに、このザマである。
みんななぜわさびの魅力に気付かないのだろうか。直で食べるとあんなにもおいしいのに。『おいしいのは認めるが、それでもお前の食べ方はおかしい』って言われたよ。
これはあくまで持論だけど、わさびのおいしいお店はだいたいアタリだ。パンチの少ない練りわさびを使っている店なぞ程度が知れる。
さて、そんな感じで過ごしていたら衣笠先生、大海先生、南郷さん、水瀬の卓から呼び出しが。どうしたのかしらん、とほいほい向かってみれば、日記についての話題で盛り上がっていた。
どうやら大海先生の中では相当にあれが琴線に触れたらしく、しきりに『賞や新聞とかに投稿してみなよ!』などと勧められた。『内輪ネタだからこそ面白く感じただけですよ』って返すも、『でもそれが楽しいし、文才あるよ!』と衣笠先生にも褒められる。なんかちょっと恥ずかしい。
とはいえ、そこで天狗になるわけにもいかぬ。正直に『私の文は普通の小説にしては軽く、いわゆるライトノベルや中高生向けにしては堅苦しいって言われています』と打ち明けたところ、『それでも理系であそこまで書ける人はいない。すごく貴重でむしろ需要はある』と返される。
『公開したらいろいろマズいですよ?』と言っても、『そこはほら、うまく編集すればいいし。もちろん、私たちもチェックを通す』とかなりご機嫌な感じで回答される。『ウチの学生から出版されたら鼻が高い。自慢できる。むしろ、もし本を出せたのなら修論それでもいいじゃない』とも言われた。
先生たちの謎の日記推しに驚きを隠せない。『とりあえず投稿してみなきゃ始まらないよ!』とすごい高評価。衣笠先生もノリノリ。まず間違いなく、身内だからこそ受けているだけなのに。
南郷さんもかなり好意的で、『前期の日記の完全版と、後期の日記の二冊セットで千円なら買います?』聞いたところ、即効で『買う!』って言ってくれた。
ちなみに、南郷さんもあれからちょっとずつ日記っぽいのを書いているらしい。『あそこまでしっかりしたものじゃないけどね』って言ってたけど、この日記だってそうたいしたものじゃあない。
なお、この日記セットは今のところ世良さん、八柳、南郷さん、福山が購入を希望している。院も終わったら先生にも渡していいかもしれない。
しかしまあ、日記の話であれほど盛り上がるとは。一年間の思い出をいろいろと語ったような気がする。
日記についていろいろ語りたいけど、ボロが出るとマズいからこの辺にしておこう。ここには書いていないことも含めて、あの場で話していたことを冷静に思い返せば、いとも簡単に気付けることだ。ついでに、今の記述を読んでいてもわかってしまうことである。
あえて書いているのは、私以外で今これを読んでいるあなたとは、もう会わないだろうと判断しているからである。紙媒体のこれをちゃんと最後まで読むのなんて、それこそ前述した四人くらい思いつかない。
日記を読み返せば、あふれ出る違和感に気づくはずだ。
一つだけ書いておこう。『どうして日記をつけ始めたの? なんか理由でもあったの?』って大海先生の質問に対し、『いや、なんとなくですよ』って答えたけど、あれは嘘だ。
いや、【日記を書こうと思った】ことはたしかになんとなくで、気づいたら自分の中で書くことが決定していたけど、こういう風に日記をつけることになったのは明確な理由がある。
どうせ今まで何度も嘘をついているのだ。今更嘘の一つや二つ増えたところでどうということもあるまい。
さて、当然のことながら日記以外の話もたくさんした。日記に関連して過去の【検閲済み】研の話が出てきたんだけど、私は小野山さんって人に性格的に似ているらしい。彼も解析系の人で、アソシスがうまく動かないって嘆いていたそうな。
んで、青松は南郷さんタイプで、柳下はなんとかって人タイプで、羽鳥は新しいタイプらしい。柳下と羽鳥は逆だったような気もするけど気にしない。
あと、世良さんは【──班の母】あるいは【──研の母】って結論になった。去年は女子が一人もいなかったゆえの新しい称号である。
あと、【検閲済み】研は【でる】らしい。今までに何度も勝手に扉が開いたり、夜中にヘンな音がしたり、ともかくいろんな怪奇現象が確認されているそうな。
我が家とお揃いである。怪音や異音は割と日常的だ。勝手に物が動くのもそう珍しいことでもない。
そんなことより、盛りのついた野良猫が軒下でハッスルしていたり出産しているときのほうがよほど気に障る。マジでクソうるさくて寝られない。ついでに、甲高い声で鳴くものだからたまに赤ん坊の泣き声と間違える。いやまぁ、実際赤ん坊の声の時もあるんだけど。
ちなみに、そんな【検閲済み】研だけど、もうすっかり怪奇現象には慣れてしまい、今では『あ、なんかまた変な音がした』程度で笑って済ませてしまうそうな。実害がなければこんなものなんだろう。
そうそう、衣笠先生は次のゴールデンウィークの次の次の週にハワイにハネムーンにいくそうだ。『迂闊なことを言うと日記に書かれる』って自分で言ったにもかかわらずポロッと言ってしまうあたり、先生も気分が盛り上がっていたのだろう。
見ているかもしれない先生へ。お土産よろしくお願いします。
ほかにもいろんな話をしたけど、細かいところを覚えていない。ちゃんとメモしておけばよかったと今になって思う。ただ、南郷さんが〆の麺をよそってくれたのは覚えている。本当にありがとうございます。
さて、なんだかんだと話していたら喫煙席のほうからお呼びがかかる。言われるがままに銀さんの元へと馳せ参じたら、いきなり肩を組まれて『俺たち入籍しました』などと言われた。
女房的なアレだろう。【検閲済み】班の相棒って意味合いもある。とりあえずツーショットを撮ってもらった。
ただ、『どっちの名前が変わるの?』という質問への答えは出ず。『そりゃもちろん──だろ?』みたいな感じだったけど、そこは譲れない。近年は夫婦別姓も認められているのだから。むしろそっちが名前を変えるべきだろう。
どうやら婚約後一瞬にて私たちは破綻してしまったらしい。あつらえたように都合よく【離婚届】は書き終えてあるから、今度一緒に提出しようと思う。銀さんが次いつ来るのかよくわからないけど。
なお、ちょうどこの辺で『あんまりふざけていると日記に書かれるよ!』と大海先生にからかわれた。どうやら先生の中では私はすっかり日記キャラになってしまったらしい。小森先生にその話が漏れないことを強く強く願う。
割と切実にガチでマジで。いやだって、これ見ている人なら理由はわかるだろうけど……ねぇ? 正直衣笠先生でさえ冷や汗ダラダラだったし、想像するだけで寿命が縮む。
宴会に関してはこんなもんだろう。最後の別れ際に『じゃあ、投稿の件はよろしくね!』と大海先生に言われたことが少しだけ気にかかる。とりあえず『前向きに検討します』って言っておいたけど、もしかしてマジで言っていたのだろうか?
ふう。めちゃくちゃ書いたのにまだあと三割ほど残っている。今日の日記って普段の何日分の文章量になっているのだろうか。文章量……っていうかページ数が多いと製本代が高くついちゃうんだけど。でもあえてこの調子を貫くのが私のジャスティスである。
ちょっと休憩しよう。一時間近く経つのにいまだにネット回線が復活しない。一度再起動を試みるべきか。こんなに長いのは初めてだ。
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焼肉を食べてきた。腹も膨れたところで続きを書いていこうと思う。あ、ネット回線は再起動したら普通につながったよ。
打ち上げが終わった後は二次会の話が出た。どうせ最後なので、『朝まで大丈夫』と周知したところ周りにめっちゃ驚かれる。まぁ、今までの人付き合いの悪さを考えれば納得できなくもない。
とりあえず、銀さん、守島さん、柳下、青松、羽鳥、浜崎、鈴井、山岸、私の合計九人でどこかへ行こうということになる。ちょうど飲み屋の上の階がカラオケ店だったため、朝まで張り切って歌ってしまおうということに。
が、フリータイムのお安くなる時間が2300からだったため、以前の飲み会で使用した【検閲済み】にて時間をつぶすことになった。
こういう二次会って初めてだけど、割と楽しめた。ポテト三皿、アボカドのステーキ三皿、唐揚げを三皿注文し、後は思い思いに飲み物を頼む。私はパインジュースをチョイスした。フレッシュな香りと南国特有の酸味が程よく効いたフレーバーがなかなかにデリシャス。ちょっとお高いけど、ああいうところでしか楽しめない逸品だ。
ステーキのほうもいい感じ。アボカドってあんまり食べたことないけど、味はあんまりしなくて結構脂っこい感じがする。別にステーキ単品でも問題ない気がするけど、アボカドと一緒に合わせて食べるとまた違った味わいであった。
そうそう、山岸はすでにこの段階でかなり酔っぱらっており、途中でトイレに向かっていった。リバースしていたらしい。あいつ、お酒に弱いって話は聞かなかったけど、羽目を外し過ぎてしまったのだろうか?
時間になったところでカラオケ店へと向かう。が、ここで山岸が『用事があるから』、浜崎が『明日はももクロのライブだから』と帰ってしまう。
そんなわけで、七人でカラオケ店に。予約時刻を十五分ほどオーバーしてしまい、キャンセルされてしまいかねない状況だったけど、なんとか大丈夫だった。あぶねえ。
あと、学生割引があるらしく、おねーさんに学生証を見せた。ジュースもお酒も飲み放題なコースらしい。なんかタッチパネル式で曲の選択もできたし、最近のカラオケ店ってすごく進んでいると思う。曲の選択って分厚い電話帳みたいなやつでやるんじゃなかったっけ?
ちょっと関係ないけど、このとき『柳下の一人称ってなんだ?』って話でちょっと盛り上がった。あいつが『俺』って言っているところを見たことないし、イメージ的には『僕』だけど、そう言ってるところも見たことない。
本人に聞いたところ、『あんまり自分のことを言わない』って言ってた。今度から『おいら』って言ってもらうよう頼むべきだろうか。
一発目は銀さんが歌う。よくわからんけど、最近はやりのナウいハイカラでシャレオツなやつ。マジちょべりぐ。きっと歴戦のツワモノなのだろう、マイクを握る姿が様になっていた。
で、その後はなし崩し的に私の番に。音痴な上に知っている歌が少ないため、無難に【おさ●な天国】をチョイスした。意外と盛り上がり、みんなで合唱したことをここに記す。
その後は再び銀さん。なんかよくわからない今どきのやつ。シャウトするかんじの。あの瞬間で理解したけど、たぶん銀さんとは音楽の趣味は全然合わないと思う。
その後もやっぱり誰も歌おうとしないので(銀さんが何回か歌っていた)、またも私にマイクが渡ってくることに。正直カラオケなんて両手で数えられるほどしか体験してないから、どんな曲を選べばいいのかとんとわからぬ。
ネタに走ればいいと思って、【日本ブ●イク工業社歌】をチョイスした。羽鳥が変に笑っていたのが気にかかる。『やっぱ──だわ』って言われた。どういう意味だろう?
んで、そのあとも銀さん。そりゃあもうノリノリで歌いまくっていた。お酒もぐびぐび飲んでたし、ソウルフルなダンスも披露していたよ。
で、またまた私の番。ブラック柳下が一向に歌おうとしない……合唱にすら参加しようとしなかったので、みんなで歌える曲ってことで【目指せポ●モンマスター】を選択する。
が、ここで衝撃の事実が。柳下のやつ、ポ●モンを知らなかった。青松や羽鳥、鈴井や守島さんはノリノリで歌ってたのに。『ぴかちゅう!』って掛け声も入れてくれたのに。
そこからはもう、なんかよくわからなくなってアニソン縛り(?)になった。意外なことに、銀さんがノリノリでおジ●魔女ドレミの歌を歌いだす。しかもめっちゃうまかった。銀さんの隠された能力に驚きを隠せない。
余談だけど、銀さんはおジャ魔女ド●ミの青い子が好きらしい。たしか関西弁の子だっけか? 正直あまり覚えていないけど、保健室の先生が実は女王さまだったってのはおぼろげに覚えている。
あと、個人的には同じ魔法少女ならマミさんが好きである。理由など言わなくてもわかるだろう。マミさんマジかわいい。
念のため書いておくが、アイドルのほうじゃあない。マミられるほうのマミさんだ。
その後もアニソンが続く。ドラ●ンボールのとか、スラムダ●クのとか。ポ●モンもあったしデジ●ンもあった。意外なことに守島さんがアニソンに詳しく、ほぼすべてのアニソンにおいてノリノリで合唱していた。けっこうたくさんアニメを見る人らしい。
そうそう、途中でる●うに剣心の曲があったんだけど、ここで銀さんが『すみません、実は朝寝坊してくるときはたいていこの曲歌って遅れているんです』って衝撃の事実を告白してきた。
さりげなく、割と最近もこの理由により遅れてきたことがあったとか。ちょっとしっかりしてくださいよマジで。
そんな感じで夜が更けていく。柳下はそうそうに眠り、青松や羽鳥、鈴井や守島さんは合唱。銀さんが一番多く歌っていた。
たしか、青松がマクロスの【星間●行】を唄っていた気がする。守島さんが『キラッ☆』ってやってた。守島さんの芸の細かさに驚きを隠せない。
しかしまあ、ちょっと惜しいことをした。歌うのはともかく、【星間●行】ならキーボードピアノでメロディを奏でることができる。オカリナじゃまだできないけど。指使いが鬼畜なので。
で、ロボット物が来たからってんで【残酷な●使のテーゼ】もいれてみた。鈴井の声の迫力がすごくてびっくりする。他の曲でもなんかすごかったし、あいつカラオケめっちゃうまかった。
そうそう、【創聖のアク●リオン】もいれたんだけど、残念ながらこれはみんなサビしかわからなかったらしい。が、サビのところはすんげえ盛り上がった。『一万年と二千年前からあ・い・し・て・るゥ──ッ!』って叫んだ。あのメロディ、すごく中毒性があるよね。
そんなこんなをしているうちに私は眠ってしまった。耳をふさいでいたというのに、わざわざ銀さんがシャウト系の楽曲でこちらに接近して歌っていたのをぼんやりと覚えている。たしか、羽鳥もこの時には横になってぐっすりしていたはずだ。
一応書いておくけど、なんだかんだでアニソンよりも普通のナウい曲のほうが多かった。鈴井の声と銀さんの声がすんごかったってのだけ伝わってくれればいい。あと、柳下は全然歌わなかったってことね。音痴の私が頑張って歌ったというのに。
次に目覚めたとき、銀さんは床で寝ていた。私はありのままを語っていることを記しておく。
結局、ずっと起きていたのは青松と守島さんと鈴井だけらしい。鈴井の声はすでに枯れ果てていて、いつもと全然違う感じがした。『もうそろそろ始発だから、最後になにか歌いなよ』と青松に勧められたので、一人で【青春おでん】を唄っておく。
なんだかんだで0530頃に店を出た。学割が効いているはずだから、てっきり二千円ちょいだと思ったのに、計算したら三千円くらいになっていたのが解せぬ。実はあの店員こっちの足元見たんじゃねって密かに思ってるんだけど、そこのところはどうなんだろう。
で、【検閲済み】駅で鈴井以外のみんなと別れる。鈴井はこの後神社でバイトがあるらしい。『ちょっとでも寝たいけど、寝たら絶対マズい』って言っていた。
『巫女さんに全部任せればいいじゃん』ってアドヴァイスするも、『地元のバカ高校から取っているバカなやつしかいない』と返される。そういや、こないだそんなことを言っていた気がしなくもない。
でも、ドジな巫女さんってなんかちょっとよくない? 少なくとも二次元の中では。三次だとノーセンキューかもしれないけど。
いや、でもよく考えたら三次の巫女さんに会えるってだけでもあいついい思いしてるんじゃね? 『可愛い子はそれなりにいる。それ以上にバカだけど』とは鈴井の談。悩ましいところだ。
めちゃくちゃ長くなったがこんなものだろう。これでなお書きたいことが書ききれていないというから驚きである。
苦労はしたが、それに見合った結果であると信じたい。これもいつかいい感じの思い出の記録となるのだろう。
〆の言葉をいろいろと考えているが、下手な言葉を書き連ねるよりも、スパッと終わらせた方がいいのでこの辺にしておく。
今年度分の日記を書くのもあと数回。そして、みんなと一緒に過ごすってのはあとは卒業式くらいだ。
なんか感慨深いが、この思いのたけは卒業式の日記に書こうと思う。
最後に。
今日の日記、『~書こうと思う。』の件まででなんとおよそ12000文字もあった。あまりの量に驚きを隠せない。無駄にごちゃごちゃと書いてしまう癖、そのうち直したいものである。