1月25日 招待状の作成
1月25日
今日から新しい一週間の始まり……だけど、もはややることが見つからない。そこはかとなくグダグダする気配を感じる。
研究室に到着したのはやっぱりいつもと同じくらい。相変わらず人は少なく、どこか閑散とした印象を受ける。果たしてこれが本当にこの時期の研究室なのか疑いたくなるばかりだ。
到着後は大海先生が来るまで待機。あとは提出するだけなので、ぶっちゃけやることがない。日記の編纂をしつつ、気長に待つ。ついでに仮配生のスケジュールを組み、庄内くん、秋道くんに連絡しておいた。
さて、大海先生が来るのを待っていたわけだけど、どうしてなかなかいつまでたってもやってこない。期末テストの監督なのかしらん、と思ったけど、大海先生はいつもテスト期間外に試験をやっている。
ボーっと待っていたらこもりんがやってきた。『午後から公聴会招待状の袋詰めをするから準備しておいて』とのこと。微妙に面倒事が増えた。
午前中、青松がCFRPにより出血。結構派手にやっちまったらしく、絆創膏を所望してきたので快く分け与えておく。『もう経費で絆創膏常備しちゃってよくない?』とは青松の談。
羽鳥は『俺は廃棄物で生きる』とか言ってコンビニバイトで手に入れた廃棄物の食料を食べていた。チキン(?)を専用の袋でなく、ただのビニール袋に直接入れて持ってくるという兵っぷりも見せつける。
あと、なんだったかの拍子に話題がポケモンのことについてシフトしていったんだけど、羽鳥がめっちゃ熱くポ●モンについて語っていた。基本的に全シリーズやったらしい。
私はダイヤモンドで止まっている。いとこの友達の小学生のパ●キア、ギラ●ィナ、あとボー●ンダ(たぶん。道具もなしに【りゅうせいぐん】をひたすら連発してきたやつだった)をハ●ナスで三タテしたのはいい思い出だ。
最低限、状態異常対策くらいはやっておいてほしいものだ。というか、そうでなくともあそこは交代する場面だっただろう。そもそも、特殊フルアタ構成オンリーってのがまずおかしい。昨今の小学生は三値を理解していると耳にしたし、古典的な戦法だから、手加減したつもりではあったんだけど。
お昼の時間、八柳が納豆を食していた。なんでわざわざこんなことを日記に残そうとしたのか自分でもよくわからぬ。たぶん、こないだ八柳に『俺の出番少なくね?』って言われたからだと思う。
さて、お昼のランチタイムを過ぎても大海先生は見つからず、しょうがないのでいつものメンツで麻雀をやろうとしたら、天●牌が鯖落ちしているという不幸な事態に。まったく、どうして面倒事というのはこうも重なって起きるのか。
1330ごろ、例の招待状の処理作業に入る。中身のプリントにも名前を記入し、三つ折りにして封筒に詰め、切手を貼ってチェックをつけて封をして印をつけるという簡単な作業。柳下、青松、世良さんらと分業して事を進めていく。マニュファクチュアとはこのことだったか?
が、最後の最後で『切手の貼り方がなっとらん!』と言われてしまった。どうやら四隅の所の接着が甘かったらしい。なんかぺろぺろしている。物理的にぺろぺろするのが一番確実だけど、さすがに会社宛の文書には憚れる故に起きた事態。とりあえずスティックのりでガチガチに固めておいた。
あと、鈴井不在のため奴の招待状は青松が書いてくれた。もし鈴井がこれを見ているのだとしたら、あとでちゃんとお礼を言っておくこと。
ちょいと時系列は前後するけど、たしかこのへんで大海先生に概要集を提出したと思う。渡すだけだから超楽ちん。
で、その後はこもりんと共に封筒をポストに投函しに行く。道すがら、どうしてこの大学を選んだのか聞かれたりした。この間も似たようなことを聞かれたけど、とりあえず適当に相槌を打って事なきを得る。
うれしいことに、『いつもキミがこういう仕事やってくれるからなぁ』と、帰りにジュースをおごってくれた。外の自販機の大きなカルピスの缶ね。めっちゃラッキー。カルピスマジうめぇ。
そのあとは日記の編纂を進めつつみんなで麻雀をやる。やっぱり柳下はブラックで、こっちがリーチをかけているのにヘボい手で上がったり、こっちが初心者でルールを知らないのをいいことになんかいろいろやってくる。あいつマジずるい。
夕方ごろ、大海先生から呼び出しが。特に問題なかったけど、【検閲済み】の図の所でテキストボックスが途中で途切れてelementが消えてしまっていることを指摘された。ホント、ワードはクソだと思う。
あと、anisotropic(直訳で「等方性でない」)をorthotropic(直交異方性の)に変えてはどうかという指摘を受ける。全くその通りだと思った。修正しまくった。もう何も怖くない。
だいたいこんなもんだろう。日記ひとつつけるのに三十分近くかかってしまった。昔はもっと早くできたと思うんだけど、どうしてだろうか。
最後に。
あえて日付をずらし、そして足が残る危険性を理解した上でここに記入しておく。
例の件の『もうひとつ』に感づき、そしてその存在に違和感(正確に言うならば既視感か?)を覚えたやつが現れた。
幸いにして、アレは正規ルートでそれを見つけ、ただ何となくそうかもしれない、と思っているだけであるようだ。私が懸念している、あるいはそれに類する問題からそれに近づいたわけではない。が、ボロを出すと疑問を確信に変えかねない。
あそこであいつの存在を認めた時はびっくりしたね。あいつ自身があの場にいること自体が驚きだってのに。よもや、偶然とはいえ一番最初にそれに感づいたのがあいつだとは思わなかったよ。完全に予想外。
とりあえず、気を引き締めていこうと思う。どうせあと少し頑張れば私の勝ちだ。
あえてこのことを記入したのは、完全勝利を目指すが故である。あと、この何とも言えないスリルがクセになりそう。どこまでアレが続けられるのか、アレが終わるまできちんと逃げ切れるのか、とても楽しみだ。