1月13日 ポ●モン化ウィルス
1月13日
あいも変わらずクソ寒い。足の小指がもげそうになる。
研究室に到着したのはいつもと同じくらい。今日は二限に化学反応特論があったため、一限の時間は精神統一&英気養成として瞑想して精神世界を通し宇宙と交感する。決して居眠りしていたわけではない。
二限は化学反応特論。羽鳥、青松、ブラック柳下は接着シートの受け取りの関係のため出席できず。優しい私は彼らの宿題を代わりに提出しておいてあげた。
自分のあまりの優しさに自分で自分が信じられなくなることがある。これほどまでに優しく友達思いの人間がこの研究室にいたことがあっただろうか。いや、ない。
肝心の内容だけど、相変わらずクソ面倒くさい式をつらつらと書き連ねていただけだった。正直やる意味があるのかわからない。文字や記号を変えただけのパターンも無駄に板書するものだから手がいたくなった。
ついでに眠気も凄まじかったため、久々に鏡字でノートを取る。最近普通の字と鏡の字の判別ができなくなることがあるけど気にしない。
すごくどうでもいいけど、今日電車の中で妙な夢を見た。臨海学校として無人島に行ったんだけど、実は臨海学校は建前で、実際は新薬の被検体として集められただけであり、空中に散布されたポ●モン化ウィルスに侵されて……という夢だ。
ウィルス散布直後に生徒たちが動転しながら逃げるさまがなかなかにリアルだった。逃げながらもウィルスの侵攻が進み、やがて彼らはそれに気づかず、自らが恐れていたはずのポ●モンとしての特徴を生かして逃げ出すところ(空を飛んだり大地を駆けたり)は鳥肌が立つレベル。逃げながらどんどん獣化が進むところが妙にリアリティがあり、変に生々しかった。
なお、ポ●モン化ウィルスは世界に同時散布されたらしく、それは大地までをも浸食し、海からポ●モンと化した島が流れてきた。さらにこのウィルスは変異を起こし、世界空間そのものまで浸食しだす始末。某亜空間のように空がピンク色になり、太陽の輪郭は消え、視界の全てが先ほどまでとは打って変わってトゥーンな感じになってしまった。で、鳥ポ●モンとして空を飛んでいた私は、赤いギャ●ドスと化した島に頭から食われた。
さて、なんだかんだで化学の授業は今日でオシマイ。なのにまさかの五番目の宿題が出る。化学反応測定の原理をうんたらかんたらっていうすごく面倒そうな宿題。まったく、ここまで思い通りにいかないといっそ清々しい。
そうそう、南郷さんが製本化した日記を読んでいた。で、『なんで是枝や播磨は「先輩」呼びなのに俺だけ「さん」なの?』と聞かれる。そんなの、みんながさん付けで呼んでいるからに他ならない。
とりあえず、今だけは南郷先輩と記すことにする。もう今日の分も書き終わるけど。
午後いっぱい使って概要集を一応完成させ、衣笠先生に提出した。ぶっちゃけるけど、この部分を記述しているのが翌週の月曜日なので詳細を思い出せない。思い出したくもないしもうこれでいいだろう。
さあ、木曜と金曜の日記を書かなくては。内容が薄っぺらいが気にしない。最近日記をつける時間すら取れないくらいに忙しいから困る。