12月18日 後期中間報告おつかれさま会
12月18日
とうとうこの日が来た。どんな結末であれ、これでとりあえずの安息を得られる……学会発表組以外は、だけど。
研究室へ到着したのはいつもよりちょっとだけ早め。混雑しないうちに資料を印刷しよう……と思ったら紙が切れている。朝からプリンターに馬鹿にされた気分。どうやらこの研究室の機材の全てが私に対して敵意を持っているらしい。
さて、とりあえずは発表資料もできているため、銀さんが来るまでいくらか暇になった。せっかくなのでお泊りの時に弾いたピアノを弾いてみる。【沈●だ歌姫】のメロディがやたらと羽鳥に受けていて、『これってジブリ? なんのやつだっけ?』と頻りに聞いてきた。
そんなこんなとしているうちに井浦が到着。あいつは朝餉を済ませていなかったらしく、研究室でマク●ナルドを食し始めた。
相変わらずあのジャンクフード特有の香りは食欲がそそるから困る。『ちょっと寄り道するくらいだし、買ってくればいいじゃん』って井浦は言ってたけど、最近はあそこも値段の高騰がひどく、気軽には買えなくなってしまったのだ。
なんだかんだとしているうちに銀さんが到着。わずかばかりのスライドの修正を加え、適当に合わせてみた。時間はまずまずで特筆するべきこともなし。まあ、この一年間ほぼ同じ内容での発表を繰り返してきたわけだし、今更ではある。ぶっちゃけ原稿資料とかあんまいらない。
午後は中間発表。教室にて資料を配布していたらなぜか部数が足りないことに気付く。あわてて研究室までダッシュし、追加印刷を試みる……も、またも紙が足りないことが判明。さすがにブチ切れそうになった。
ともあれ、紙をセットして再び印刷に入る。が、荒れた息を整えようと目線を下げたところ、隣のパソコンの本体の裏に隠れるように資料が置いてあった。やっぱりちゃんと印刷してあった……っていうか、なぜこんなとこにあるのか。
少々慌ただしかったものの、普通に中間報告会は始まった。私はタイムキーパーを担当し、鐘をかーん! ってやるのに全力を注ぐ。柳下はやっぱり照明係だったけど、例によって例のごとく『やっぱりいちいち点けたり消したりしなくてもよくない?』と早々に職務を放棄。あいつは筋金入りのブラックだと思う。
そうそう、その柳下の発表だけど、『初めて眼鏡で発表したから、図が全然見えなくて焦った!』って言ってた。言われてみれば、あいつが研究室内でも眼鏡をかけだしたのってここ数日からだったように思える。
あと、こもりんが(たしか)【検閲済み】班の質疑応答の時、『青杉君のところのデータともすり合わせて~』なんて言い出しやがった。
いったい何か月一緒にいると思っているのだろうか。それも、ただの学部生じゃなくてM0である。何度も何度もすり合わせで顔を合わせているに、である。マジで人の名前を覚える気がないのだろうか。青杉が登場したのは何か月ぶりだろう。
【検閲済み】班の発表は特に問題なし。マジで何も言われることはなかった。大海先生から【検閲済み】のピックアップ方法を聞かれたくらい。
報告会の後、ちょうどいいってことでその資料を卒論学会の初稿として衣笠先生に提出した。ただ、やはり表面粗さが粗いものに関しての解析結果がイマイチらしく、『悪いけど【検閲済み】の正解値と収束点を出しておいて』と言われてしまう。それも、できれば今日中に、とのこと。
そんなわけで、お掃除の時間にささっと済ませてしまうことにした。純然たる研究活動だというの羽鳥や水瀬が『──がサボってる!』等と騒ぎだてやがった。しかもあいつらまともにお掃除しない。どうなってんだろうか。
必要なデータを提出した後は本格的にお掃除に参戦。とはいえ、いつもの掃除でさえも結構ガチな掃除だから、そこまで苦労するってほどでもない。いつもと違うところと言えば、床をぞうきん掛けしたくらい。実に懐かしかったとはいえ、腰が痛くなるのは否めない。
お掃除の後は飲み会に。場所は【検閲済み】の【検閲済み】。駅から五分ほどの距離で、少々狭い店内だったけど、雰囲気はいいしサービスもいい感じ。着席後すぐにオーダーを取りに来てくれたし、飲み物が全員に回るのもかなり早い。
コース料理の方もなかなか。四人で一皿という素晴らしいボリュームで、こないだの所と違って偏りを出したりしない。ちゃんと全員に万遍なく配っていた。
内容もサラダ、サーモンのカルパッチョ、餃子、ポテト、ステーキ、チャーハン、コロッケ、塩焼きそばとなかなかに贅沢&デリシャス。量と質のクオリティが今までと段違い。お酒のおかわりにもすぐに対応してくれたし、大満足。
飲み会でなにか面白い話をしたような気がするけどイマイチ覚えていない。私の卓には水瀬、東原、井浦がいた。一年の時の懐かしい話をしたのはぼんやりと覚えている。英語のクラスにすんげえヒステリーババアがいて、いつも特定の生徒と喧嘩してたって話は聞いた。
そうそう、今日は梅酒をロックで二杯とブラック柳下とどーすーの陰謀で熱燗を一杯ほど飲んだ。ノリで羽鳥、柳下、水瀬と肩を組んで盛り上がったのも覚えている。『笑顔がちょう怖い』って言われたけど、あいつらは人の笑顔をなんだと思っているのだろうか。
ざっとこんなもんだろう。さすがに休み明けに何もかもを思い出して書けというのは無茶が過ぎる。いずれ、雰囲気だけならこれで十分伝わるはずだ。
飲み会の風景、どこかで見たことがある?
……気のせい、だよ?