4月27日 デンジャラス☆スメル ~麦茶ピッチャーの悲劇~
4月27日
時間がなかったので日付と概要だけ記録し、詳しい内容を翌朝に書いている。
到着時間はぼちぼち。巷ではゴールデンウィークが始まっているところもあるというのに、やたらと【検閲済み】線が混んでいた。別に遊びに行くのは構わないが、浮かれすぎているのを見るといくらかイラッとする。あと、山登りかハイキングかわからないけど、遊びにいってたくせに席を譲れと言う老人に辟易する。元気なら譲る必要なくね?
衣笠先生が洗い場でエアコンフィルタを洗浄しており、軽くそんな話をした。倒置法(?)を使って記述したのだが、どうだろうか。
そうそう、先週末に水筒を研究室に置き忘れたのだが、案の定、二日ぶりの水筒からはなんかヤバめのスメルがした。まさしく洗わずに放置した麦茶ピッチャーのかほり。『やらかしちまったなぁ』って衣笠先生が言ってた。
衣笠先生の後で中身を捨て洗浄したのだが、台所用洗剤が見つからない。ボディーソープで洗おうとしたら女子に止められた。スポンジもろくなものがない。乾かす場所さえないとかありえない。今度百均で一式そろえたい。経費で落とせたらいいなぁ。
午後いっぱい潰れて時間もないことなので、午前中は大学院の志望理由を考えることに。羽鳥は【検閲済み】での体験を生かしてがんばって書いてた。大きめの文字で五百もかければいいらしいけど、私の字だと六百は見積もった方がよさそうだった。
柳下はまだ考えてなくて、真島さんは高校時代から院に行きたかったからそのことを書くそうだ。南郷さんは『ぶっちゃけ就職に有利だからだよね』って言ってた。きれいごとを書き連ねておけばいいらしい。所詮みんなそんなもんだとのこと。しかも、あんまり内容を深くは見ないんだって。適当にそれっぽい言葉で埋めておいた。
昼食中、青松、真島さん、世良さんと米について語る。なんかしらんけど、一食で米1.5合食べるのは多すぎるらしい。女子二人はともかく、青松さえも一合いかないくらいだそうだ。
『そんなに食べるように見えない』ってみんなに言われた。そっちこそもっと食べないとって思う。人間食べなきゃ動けないし、食べられるときに食べておかないと後で後悔するのだから。
おまけに、真島さんには『糖尿まっしぐらじゃん』って言われた。まだそれの心配はしたくない。
あと、世良さんとうどんの在り方について語る。彼女は手打ちで作ったこともある猛者らしい。興が乗ったのでてんぷらうどんのグルテンの立ち位置についてめっちゃ語った。一つの料理の中であれほど立場が変わる成分も珍しいと思う。
授業は小森先生の材料力学特論。相変わらず私を含めた四人への集中攻撃がキツイ。そもそも、質問の意図がよく理解できないのと、結局なんて答えてほしかったのかがわからないんだよね。ねじりを引張と圧縮で表現するとどうなるって聞いてきたけど、その答えもなんかすっげぇあやふやな感じだったし。
大海先生の複合材料の力学特論もぼちぼち。今日はめっちゃ板書が多かった。∂とかεとかずっと書いているとごちゃごちゃになってくるから困る。あと課題も出された。レーズンパンの総合的な弾性係数を求めるような問題っぽい。金曜あたりにやっておこうと思う。
帰り際、大海先生から学費免除のための提出書類を受け取る。で、なぜか小森先生につかまり、ありがたいお話を聞かされることになった。そしてどういうわけか家庭内での問題を話し合いで解決する際の注意点が話題となり、正論と感情は相容れないという結論が出た。どこの家でも似たようなものらしい。
『結婚したらいやでもわかる』と言われたので『その前に恋人を作らねばなるまい』と言ったら、『お前はかなり遅くなるだろ』って言われた。どこかにいい人いないだろうか……っていうか、何気に結構失礼じゃない?
最後に話をぶったぎってひずみゲージの注文について聞く。一回先生の許可を取ったらあとは自分たちで電話などで注文し、見積書をもらったうえで先生の最終確認を通し、ようやく発注できるんだって。請求書はそのまま研究室にツけとけばいいとのこと。
ただ、ここで問題が一つ。注文するべきひずみゲージの型番がわからない。リード線の長さとかそのへんもろもろのデータがまるで残っていない。是枝さんもわからなかった。
しょうがないので担当者と相談しようって銀さんと決めた。午後に一緒にやることにする。
是枝さんともアソシスの件で一緒にやることに。ただ、是枝さんも単数の解析はやったことがないらしい。最悪衣笠先生に聞くほかないだろう。前途多難すぎて胃が痛くなってくる。
どうでもいいけど、銀さんが迷彩のズボンをはいていた。私は迷彩のジャケット。『そろえてきたの?』って衣笠先生がにこやかに聞いてきたので『スポーティを意識しました』って言ったら、誰かが『迷彩過ぎると女がよってこない』ってつぶやいた。実体験だろうか。
この数時間後にまた日記を書くと思うと不思議な気分だ。締めの言葉が思いつかないのでこれを締めの言葉にしようと思う。