2086年12月31日 ふるびたにっき
23:54 2086/12/31
もうすぐ今年も終わる。
大晦日まで12時超えの研究。この研究はいつになったら終わるのだろうか。
年末ということで大掃除をしていたら、何かの日記が見つかった。
理系学生の日記と書いてある。
おそらく過去の学生が記したものだろう。
他人の日記を見るのはあまり気が進まないが、あまりにも過去の日記であったため私も興味を持ち、中身を見てみた。
すると私はあまりの中身の斬新さに圧倒されてしまった。
日記なのにフィクションと書いてある。これは一体どういうことだろうか。
この日記は筆者の妄想の中の世界の話ということなのか。私はますます興味を持ってしまった。
さらに読み進めてみようと私は思った。
が、しかし。急に遠くから物音がし始めた。
おかしい。今日は私しか研究室にしかいないはず。
その物音はどんどん近づいてくる。
鈴の音がする。
何者かが鈴を携え、オカリナの音を奏で、下駄のようなものを履きながら私の方へ近づいてくる。
私は身震いが止まらなくなってきた。
そして何者かが学生室のドアを開けた。
「銀さんまだかなぁ」
その声を聞いた瞬間、、私は気を失っていた。