表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
162/213

12月4日 夢の一億円

12月4日


 寒さが厳しい今日この頃。研究室の暖房(エアコン)が大活躍。あの古ぼけた電熱線のストーブの出番はもはやない。


 研究室に到着したのはやっぱりいつもと同じくらい。なぜだか今日は人が少なく、いつになく室内がすっきりしている。たぶん、来てたのってM0のほかには山岸と世良さんくらいだったと思う。


 んで、人がいなくていいかんじだったので朝からバリバリ学会や中間報告用のスライドの作成にかかる。緒言や解析手法は既存のものを流用できるほか(こないだの学会の時に書き直した方がいいって言われたけど)、実験の部分は仮配報告会の時にガチで書き直したからそっちも使ってしまう。


 切り取りつぎはぎしたそれらをうまい具合に体裁を整え、いくらかの修正を加えるだけの簡単なお仕事。あとは実験値を乗せて考察すればオシマイってところまで進めておいた。


 が、青松ほかM0に『今日はまじめにやってるじゃん!』とか言われてしまった。いつも真面目にやってるのに。ただ、ちょっと人前では本気を出さず、努力が評価されにくいだけなのに。解せぬ。


 そうそう、ちょっと時間的に前後するけど、朝に全然人がいないもんだから、世良さんに『ちょっと部屋の掃除頼める?』と研究室の掃除を依頼された。椅子を全部外に出し、気合を入れて掃除をしていたら柳下が到着。


 何とも驚くべきことに、柳下は自発的に掃除に協力してくれた。しかも、さりげなくあいつが朝の掃除に参加するのは初めてだったりする。ブラック柳下のホワイトな姿に喜びを隠せない。


 お昼になるかどうかって時間に桐野が到着。今日のあいつの昼飯はマ●ドナルドで、研究室内に特有のジャンクでチープな実に美味しそうな匂いが立ち込める。


 しかも、『Lサイズ二つも買っちゃったから』とフライドポテトを勧めてくれるというイケメンっぷり。山岸と共にむしゃむしゃと食べた。おいしかったです。本当にありがとう。


 最近のマ●ドナルドって高くて昔に比べて味が落ちたけど、それでもやっぱり美味しい。ときたまふらっと食べたくなるし、食べられないとなるとさみしい。社長があれに代わってから業績が悪いとのことだけど、できれば五十年後も……否、私が生きている間は健在でいてほしいものだ。


 午後も引き続き作業を進める。羽鳥はやることがなくなったのか、途中で外に散歩に行った。【検閲済み】たぶんのほうまで行ったらしい。しかも、帰ってきてすぐにお昼寝をはじめやがった。なんか行動が幼稚園児っぽくてほっこりしたのは内緒だ。


 思えば、私はお昼寝の時間にお昼寝をしたことなど一度もない。そも、なぜに日が昇っているうちから寝ねばならぬのかとんと理解できなかったし、どんなに頑張っても目が冴えて寝ることはできなんだ。


 そうそう、全く話は変わるけど、みんなで宝くじシミュレーターなるものをやってみた。これ、その名の通り宝くじをランダムで買いまくってその結果をシミュレーションするものなんだけど、なんと水瀬が開始早々一億円を当てるという快挙を上げる。


 で、みんなで一億円の使い道に夢を馳せた。想像するだけならタダだし、そもそも宝くじって夢を買うものだからね。一度も買ったことないけど。


 だいたいこんなもんだろうか。実際の作業が地味だと日常風景の割合が多くなって困る。そして今日は銀さんが来なかった。月曜こそ来てくれると……というかそろそろ本気で実験値が出ないとまずいんだよなぁ。


 まあ、なんとかなるだろう。最悪私が徹夜でも泊りでもなんでもすればいいだけだ。学会に巻き込んでしまったことを非常に申し訳なく思う。あれさえなければちょっとは余裕があったはずなのに。


 最後に。


 メモに『ミリオンマシュマロ』と書いてあった。たしかマシュマロの面白い話をしていた気がするけど詳しいことを思い出せない。この無駄にスマートな語感はなんだろう。何度も声に出して読みたい気分。


 マシュマロと言えば、串に刺して焚火に当てて焼いて食べるよね。あの焦げた部分の何とも言えない甘い香りが最高にグレート。ちょっと焦げ目が強すぎる……かな? くらいが個人的にはベスト。深くて芳ばしいというか、あのステキな香りを形容する言葉を今の私には紡げそうにない。


 本当に楽しくておいしいから、もしこれを読んでいる人がいるのならぜひやってみてほしい。市販のマシュマロを炙るだけだから手間もかからない。ただ、火の扱いだけには十分に注意するように。


 言ってるそばから無駄なことを書いてしまった。まあ、個人の日記だし別にいいか。今度こそグッバイ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ